トヨタのMIRAIってどうだろう

水素で動く電気自動車、トヨタMIRAI。
どんな車なのかを買って乗って調べてみます。

葛西に水素ステーションがオープン

2020-01-31 04:24:33 | ドライブ
東京都江戸川区初の水素ステーションがオープンするというので、早速場所を確認してきました。

江戸川区臨海町1丁目1番地にある、葛西水再生センターの敷地の中に新しい水素ステーションは開設されます。葛西臨海公園のすぐ近く。運営は岩谷産業。

オープンは1月31日予定。営業時間は年中無休で11時から19時まで。年中無休はありがたいですね。


首都高湾岸線西行き葛西出口のすぐ近くにあるのですが、出口のほんの少し手前に位置しているため、高速を降りてそのままは入れません。ぐるっと一回りする必要があります。


このステーションはそもそも、葛西にある東京都営バスの江戸川営業所に所属する燃料電池バスへの水素供給を目的として開設されました(東京都からのお知らせはこちら)。

ステーションの運営にあたっては、東京都からの補助がありますが、年中無休で営業すること、燃料電池バスを1日20台以上受け入れることなどの義務が課されています。もちろん、普通のFCEV車も「常時適切に受入れ」られることが前提です。

本事業の期限は、2035年9月30日となっていますので、とりあえずあと15年間はここで水素を補給できると考えて良さそうです。

FCEVの個人ユーザーとしては、正直なところ、24時間営業のステーション開設を優先してほしいところですが、数も増えないとどうしようもありません。新しいステーションの開設を素直に喜びたいと思います。

コペンGR SPORTに試乗

2020-01-28 21:47:37 | ニューモデル
ダイハツとトヨタから、昨年10月に発売された「コペン GR SPORT」に試乗しました。

もとになったコペンはダイハツが設計・製造している軽自動車で、2002年に初代がデビュー。その後、2014年に2代目となる現行型が登場して今に至っています。

コペンGR SPORTは、トヨタのGAZOO Racingが手を加えたという触れ込みのスポーツモデル。製造は普通のコペンと同じくダイハツが担当しますが、販売は両社のネットワークで行われます。

トヨタ版もダイハツ版も、メーカー名を示すエンブレムはありません。GRはトヨタの商標ですが、ダイハツで売られている車にもGRのエンブレムがつくので、外観に差はありません。


私が訪れたのは、東京都内のGRガレージ。GRガレージは、スープラを始めとして、「GR」の名前がついた車のPR拠点として展開されている店舗。既存の「エリア86」を代替する役割も担っているようです。

このGRガレージでは、販売そのものは担当しておらず、商談は併設されている「普通」のトヨタ販売店で行います。商売っ気を極力排除して、純粋に車を楽しめる場を作ろうという意図からでしょうか。

試乗車はCVT仕様。車両本体価格は税込238万円で、これに、特別塗装色のリキッドシルバーメタリック代(+3.3万円)が加わります。さらに、ナビなどを装着するとコミコミで300万円くらいになります。



GR SPORTは他に5MT仕様があり、こちらはちょっと高い243.5万円。ATよりもMTの方が高い時代になりました。

さて、コペンは2人乗りのオープンカー。ルーフは電動格納。GR SPORTも基本的な構造は不変。

全高は1280mmと低いです。ルーフの両サイドは厚みがあるため、乗り降りには注意が必要。一度乗り込んでしまえば、身長173cmの私は窮屈さを感じない程度の頭上空間がありますが、180cmを超える方だとちょっと厳しいかもしれません。


レカロのシートが標準装備。調整は前後とリクライニングだけで、上下調整などはできません。

シート後ろにネットはありますが、荷物を載せるのは無理だと思った方がよいです。


ルーフはこのように折りたたまれてトランクに格納されます。


したがって、トランクスペースもミニマム。ルーフを開けなければゴルフバック1個や旅行カバンが入る容量がありますが、オープンにすると大きめのハンドバックくらいしか入りません。


誤解のないように付け加えておきますが、軽自動車の枠でオープンを実現したことが売りの車なので、スペースが不足していることはある意味で当然。それで困る人は別の車を買えばよいだけです。

タイヤサイズは前後とも165/50R16で、銘柄はブリジストンのポテンザRE050Aが標準指定。ホイールは写真のBBS製が標準。特別仕様のダンパーと、赤く塗られたスプリングも標準装備。



では、試乗に出かけます。屋根を開けていれば乗り降りは比較的楽です。



最初は屋根を閉めて走り出しました。CVTにしてはかなりタイトな印象で、空走感はあまりありません。

軽自動車なので、パワーは自主規制値一杯の64PS/6400rpmで、トルクは92Nm/3200rpm。車重は870kg。必要にして十分という感じ。


足は堅めで、路面の凹凸からの突き上げも相応に入ります。こういう「スポーティ」な車に慣れておられる方であればあまり問題ないかもしれませんが、ミライのような車に乗っていると乗り心地は少々キツイです。

ただ、ボディはかなり強化されているようで、走行中にミシリともガタリともいわないのは感心しました。

乗り心地とのトレードオフで、ハンドリングは非常に正確。交差点に入って、ハンドルを切って曲がって、戻しながら再び加速、というシークエンスを滑らかにこなせます。スピード上げなくても楽しめそうな走り。

途中で車を駐めて、屋根を開けてみました。


屋根を開けた状態では、やはり剛性感は落ちます。路面の凹凸でボディがねじられて、そのうねりが運転している自分に伝わってくるような感じ。

屋根の有無でオープンカーの走りはガラッとかわりますが、このコペンも例外ではありません。足が固めてある分、屋根をあけた時の揺さぶられ感は、屋根があるときよりも大きいように思いました。


コペン、色々と気になるところはありますが、魅力的な車です。良いところと悪いところがハッキリしているので、自分の目的が明確であれば、合うか合わないかも容易に判断できると思います。コミコミ300万円というのも、内容に比べて高い感じはしません。

自分が買うなら5MT一択。比較的タイトに仕上げてあるとはいえ、CVTの空走感は少々気になりますので。少しお高くなるのは、まあ、仕方ないところですね。

MIRAIで京都に行く

2020-01-19 23:29:18 | ドライブ
MIRAI購入後、はじめて長距離ドライブに行ってきました。行き先は京都。1泊2日の往復です。

水素を満タンにして東京を出発。航続距離は400km弱を示しているので、少なくとも一度は水素の補給が必要なようです。


とくにエコランは意識しないで京都に向かいます。

120km/h制限になった新東名を走るのははじめて。工事区間が多く、120km/h出せるところは限られていたのが残念ですが、出せるところでは出します。


120km/hをキープしようとすると、強めの加速が必要な場面も出てきて燃費が悪化します。静岡県にはちょうどよい水素ステーションがなく、愛知県までは補給が不可能。

330km弱走って一旦高速を降りて、刈谷の水素ステーションに到着しました。


残りの航続距離は74kmで、ちょうど燃料警告灯が点灯。



ここまでの燃費は98.2km/kg。平均速度は86km/h。

静岡県内では100km/kg以上をキープしていたのですが、刈谷で補給すると決めてからペースを上げた結果燃費はやや悪化。もちろん、到達時間はだいぶ短縮できました。


満タンにした後は余裕で京都に到着。用事をすませて、久しぶりに伏見の街に出かけました。

伏見は水どころで、酒蔵がたくさんあります。月桂冠や黄桜は全国的にも有名ですね。


伏見は(「も」か)歴史の街。坂本龍馬襲撃事件でお馴染みの寺田屋前にて。


翌日は、ちょっと京都市内を回って帰路につきます。

写真は上七軒にて。


京都を出る前に、上鳥羽の水素ステーションで燃料補給。移動式ステーションでの補給は初めての経験。


トラックの荷台の中で、都市ガスを改質して水素をつくって、圧縮してMIRAIに充填します。

ここは充填圧力が70MPaで、それも初めての経験。充填圧力が違うので、満タン法での燃費計算はできません。

ここまで172km走行で、水素充填量は1.6kg。70MPaの充填量は少なく、航続距離は300kmほどにしか回復しませんでした。82MPaよりも2割ほど少なくなります。ここまで差が出るとは思わなかったのでびっくり。

もちろん、70MPaだろうと何だろうと、充填できるのはありがたいことです。この日は土曜日。開いているステーション自体があまりないので尚更です。


帰りも愛知県で水素充填しなければならないので、今度は豊田市に行ってみることにしました。せっかくトヨタ車を買ったことですし。

土曜日も営業していた、とよたエコフルタウン内の水素ステーションに到着。


水素に関する広報施設が併設されていて、様々な展示も楽しめます。


水素ステーションの機器も見学させていただけました。思いがけない素晴らしい体験。ありがとうございました。


都市ガスから水素を発生させる装置。都市ガスを加熱して、水蒸気と反応させて水素と二酸化炭素を発生させます。二酸化炭素は大気中に放出しないよう、機器のなかで回収しています。



ゴォーッという感じで炎が上がっている様子をのぞき窓から伺うことができます。装置自体も熱くなっていますが、手で触れないほどではありません(実際触らせてもらいました)。


このステーションも、充填圧力は70MPaで、満タンにしても航続距離は約300km。ここから東京までの距離がちょうど300kmなので、中間地点で一度水素を補給しなくては家に帰れません。

ところが、土曜日は静岡県内の水素ステーションは営業していません。あまり深く考えずに豊田に来たのでちょっと困ったのですが、近くの岡崎市に営業中の水素ステーションがあることがわかりました。そこは82MPaのようなので、満タンにすれば東京まで余裕で帰れます。

トヨタ町にあるトヨタ本社の脇を通って、岡崎の水素ステーションに向かいました。


岡崎のステーション。渋滞していたので、到着したのは閉店時間ギリギリ。ちょっと焦りました。



ちなみに、この岡崎のステーション、ENEOSのなかでは全国トップクラスの水素売上高を誇るそうです。

こちらの、都道府県別のFCEV補助金交付台数をみても、愛知県は東京を大きく上回って全国トップなんですね。

さて、豊田のステーションからは25キロほどの距離ですが、充填量は1.2kgになりました。82MPa充填の有り難みをシミジミと感じることができました。


航続距離も377kmまで回復。これで安心。


帰路は小休止だけで、写真も撮らずに一気に帰宅。4時間ほど走って無事に到着しました。

総走行距離は1005キロ、平均燃費は87.9km/kg、平均速度は69Km/h。

燃料代はおよそ14000円。レギュラーガソリンを141円/Lとすると(e燃費より)、ガソリン車に換算した燃費は10.1km/L。以前お知らせしたいつもの燃費とほとんど同じでした。


ガソリン車やディーゼル車だと、市街地チョイ乗りと高速道路主体のドライブの燃費の差が大きく、後者ではかなりよい燃費をマークすることが珍しくありません。

MIRAIはそうではなく、高速で早めのペースで走ると燃費が伸びない傾向があるようです。定量的に比較したわけではないのですが、少なくともそういう印象はあります。

この印象は、早めのペースで走ったときの燃費が悪いというだけではなくて、市街地チョイ乗りの燃費が優れているということの副作用でもあると思っています。普段の燃費がいいから、高速で伸びる感じが薄いということです。

ドライブを終えた翌日、近くの水素ステーションで水素を補給。はじめて充填渋滞に遭遇したので、記念に撮影。


往復1000キロのドライブで、色々なことがわかった楽しい週末でした。

ベンツE350deに試乗

2020-01-11 08:09:48 | ニューモデル
保証交換予定となっていたトランクのルームランプ。部品が届いたということで、交換に行ってきました。



作業自体は正味数分で終了。交換されたルームランプはガッチリはまってびくともしません。これでスッキリしました。



新春セールの記念品までいただいてしまい恐縮であります。

ちょっと時間があったので、六本木のメルセデスミーに寄って、登場したばかりのメルセデスベンツ・E350deに試乗することにしました。

六本木のこの施設、行く度に良い印象しか残りません。最近増えている、ブランド発信や試乗体験施設の中でもピカイチだと思います。今回も満足度100%の対応をしていただきました。


試乗車のE350de。2リットル直4ディーゼル(194PS/400Nm)に440Nmを発揮するモーターを組み合わせたPHEV(プラグインハイブリッド)。

車両本体価格は税込875万円。試乗車には、さらに26.1万円のエクスクルーシブパッケージが装着されており、コミコミ価格は900万円強となります。



EクラスのPHEVには、2リットル直4ガソリンとモーター(211PS/350Nm+440Nm)を組み合わせるE350eもあって、そちらは税込852万円。「ディーゼル代」はおよそ23万円ということになります。


CクラスのPHEV(C350e)にはワゴンが用意されていましたが、EクラスのPHEVではガソリン・ディーゼルともセダンしかありません。

確かに、このトランクルームの電池の張り出し方をみると、ワゴンのPHEV化は難しそうです。

ただし、電池は出っ張っていても、トランクスルーは装備されています。


ディーゼルエンジン車なので、給油口のキャップは緑色。隣の青いキャップは、アドブルー(尿素水)の注入口です。



OM654型ディーゼルエンジン。1950ccで194PS/3800rpm、400Nm/1600−2800rpmを発揮。燃費性能は未公表。



インテリアは、他のEクラスとかわるところはほとんどありません。違いといえば、メーターのあちこちに、ベンツの電動車共通ブランドの「EQ」が表示されるところくらいでしょうか。


いつもの試乗コースへ。



まず気になったのは、動き出しの反応が鋭すぎること。こちらは少しだけアクセルを踏んだつもりなのですが、車がドンと前にでます。スムーズに車を発進させるにはかなりの気をつかいました。これは、以前に試乗したE350eやS560eでも感じたことです。

同じ完全モーター発進のベンツでも、BEVのEQCでは容易にスムーズな発進ができたので不思議。もちろん、純ガソリン・ディーゼルのベンツも、世界トップレベルのスムーズな走り出しが可能です。

いったん動き出せばスムーズで、完全モーター走行らしい静かでパワフルな走りが楽しめます。

電池が満充電されていて、なかなかエンジンがかからなったので、チャージモードに入れて強制的にエンジンを回してみました。エンジンの音と振動は、やはりディーゼルだけあってかなり気になります。

ディーゼル車同士の比較では静かであることに間違いありません。しかし、PHEVの場合、圧倒的に静かで滑らかなモーターとの落差が大きくなってしまいます。ガソリンのハイブリッドと比べるとこの点は不利。

乗り心地について。スポーツパッケージが標準装備される足回りは、街乗りではかなり堅さを感じます。

車重が重い(数値は未公表)ので、ドッシリした感じはありますが、低速では揺れの収まりがいまひとつ。前後に揺さぶられ、フラット感を欠くような動きも出ます。スピードを上げていくと印象はよくなるのですが。

市街地では、とろけるような極上の乗り心地を提供してくれるMIRAIに慣れてしまうと、Eクラスの堅さは容認できなくなってしまいました。



純モーター駆動のMIRAIに乗り慣れてしまうと、ガソリン車でもエンジンの音と振動が気になってしまいます。ましてやディーゼルでは……。なんとなく予想していたとおりでした。

ドイツメーカーのディーゼル車は、ベンツを含めて2台所有したことがあります。私自身に、ディーゼルに対するアレルギーなどはないはずなのですが、それでもこう感じてしまうのかということで。

ドライバビリティに関しても、純EVの滑らかな加減速に慣れてしまうと、エンジンが駆動にミックスされる際の段付きなどがどうしても気になってしまいます。純モーター駆動の利点はとても大きいですね。

ベンツEクラスと比べてもまったく遜色がないか、部分的にはそれ以上のドラビリと乗り心地を提供する、MIRAIの実力を改めて確認することになった試乗でした。

納車1カ月点検

2020-01-09 04:44:34 | メンテナンス
MIRAIの納車から1カ月が経過。購入店から納車1カ月点検のお知らせが来ました。

今回は購入店ではなく、同系列で最も自宅から近いお店に入庫。店舗がたくさんあるとこういう時に便利です。

手配はすべて、購入店の担当セールスさんがテキパキとやってくださいました。いつもありがとうございます。


走行に影響あるような不具合はありませんが、トランクのルームランプが外れてぶら下がっていたので対応を依頼。

どうも、部品自体の交換が必要な感じです。保証で対応していただけるとよいのですが。



点検は無料で、項目も少ないので20分ほどで終了。コーヒーを飲んでてスマホみてたら終わってました。


大人気のライズが展示してあったので、ついでに情報収集も。これは売れるだろうなあという出来ですね。



下の赤い車の写真は、ライズと同型車のダイハツロッキー。ライズもロッキーも、ダイハツで生産されています。モーターショーの時から大人気でした。


展示車のインテリア。




ランプは無事保証交換ということになりました。もちろん、点検の不具合箇所はなし。引き続き安心して乗れそうです。