トヨタのMIRAIってどうだろう

水素で動く電気自動車、トヨタMIRAI。
どんな車なのかを買って乗って調べてみます。

ふたたびMIRAI CONCEPT

2020-04-05 05:43:11 | ニューモデル
新型コロナウィルスで色々と大変な状況になっておりますが、ミライは元気に距離を重ねております。

久しぶりになる今回の投稿は、次期ミライといわれている「MIRAI CONCEPT」の情報です。MIRAI CONCEPTは昨年の東京モーターショーでデビューしました。展示車の写真は以前にこのサイトでもお伝えしたとおりです。

それ以来、メーカーからの新たな情報の提供はありません。メディアへの露出もありませんので、どうなっているんだろうと気になっていたのですが、先日、芝公園のMIRAI
ショールームに「実車」が展示されていたのを見つけました。

水素補給は自宅近くの水素ステーションに行くことが多く、ちょっと距離のある芝公園に行く必要はありません。しかし、この4月から、近所のステーションに定休日が設定されてしまい、どうしても芝公園まで行かなくてはならなくなったという次第です。



ミライに乗り始めてから4ヶ月と少し経ちますが、水素ステーションの利用者が拡大している様子はありません。そこに新型コロナウィルスが追い打ちをかけた形になりましたので、営業時間の短縮は理解できるところではあるのですが、利用者としては不便なことは事実です。

同じような状況の方はいらっしゃるようで、この日は充填待ちで3台が並びました。



充填待ちの間、ショールームで過ごすことができますが、そこでMIRAI CONCEPTを発見。以前は現行型ミライが展示してあったところ。いつの間にか切り替わっていたようです。

(現在、ショールームは、新型コロナウィルス対策で一般公開されていませんのでご注意ください。)



モーターショーの時のように柵はなく、近づいてじっくり見ることができます。手を触れてはいけないと書いてありますが、写真を撮ってはダメとは書いてありません。たくさんスマホで撮ってきました。

4975×1885×1470mm、ホイールベース2920mmの寸法には変化なし。それ以上の情報が公開されていないのも変化なし。



この車は、ホイールがシルバーで、内装がホワイト。ホイールも内装も黒かったモーターショーの展示車とは別物と思われます。シルバーホイールは、アメリカで展示されたMIRAI CONCEPTにも装着されていましたが、あの車は左ハンドルでしたので、この車とも違います。


ホイール以外は、モーターショー展示車と特に違いはないエクステリア。


中身がどうなっているのかが気になるところですが、メカ関係はまったく仕込まれていない感じ。エクステリアとインテリアだけを仕上げたモックアップのようですね。


タイヤサイズもモーターショー展示車と同じ。前後とも、245/45R20 103Vのブリジストン・トランザセレニティプラス。



窓もドアも開けられないので、うまく撮れませんでしたが、インテリアもカラー以外はモーターショー展示車と変わるところはないと思われます。ショールームには、明るい色の方が映えますね。


細かいスペックが早く知りたいところですが、モックアップとはいえ、「実車」が直に見られるようになったのはよいことです。


もっとも、新型コロナウィルスの感染拡大、東京オリンピックの延期など、社会情勢は大きく変わってしまいました。世界的に原油価格が大きく下落し、イケイケドントンだったxEV車には厳しい状況。新エネ車への新規投資どころか、存続すら問われかねないメーカーが出てくるかもしれませんので……。


次期ミライも、発売されるかどうか予断を許さないところではあります。現行車オーナーとしては、せっかくここまで来ているのだから、予定通りに出して欲しいですね。それを弾みにFCEVが普及して、近所の水素ステーションの営業時間が長くなればもっと嬉しいです。

コペンGR SPORTに試乗

2020-01-28 21:47:37 | ニューモデル
ダイハツとトヨタから、昨年10月に発売された「コペン GR SPORT」に試乗しました。

もとになったコペンはダイハツが設計・製造している軽自動車で、2002年に初代がデビュー。その後、2014年に2代目となる現行型が登場して今に至っています。

コペンGR SPORTは、トヨタのGAZOO Racingが手を加えたという触れ込みのスポーツモデル。製造は普通のコペンと同じくダイハツが担当しますが、販売は両社のネットワークで行われます。

トヨタ版もダイハツ版も、メーカー名を示すエンブレムはありません。GRはトヨタの商標ですが、ダイハツで売られている車にもGRのエンブレムがつくので、外観に差はありません。


私が訪れたのは、東京都内のGRガレージ。GRガレージは、スープラを始めとして、「GR」の名前がついた車のPR拠点として展開されている店舗。既存の「エリア86」を代替する役割も担っているようです。

このGRガレージでは、販売そのものは担当しておらず、商談は併設されている「普通」のトヨタ販売店で行います。商売っ気を極力排除して、純粋に車を楽しめる場を作ろうという意図からでしょうか。

試乗車はCVT仕様。車両本体価格は税込238万円で、これに、特別塗装色のリキッドシルバーメタリック代(+3.3万円)が加わります。さらに、ナビなどを装着するとコミコミで300万円くらいになります。



GR SPORTは他に5MT仕様があり、こちらはちょっと高い243.5万円。ATよりもMTの方が高い時代になりました。

さて、コペンは2人乗りのオープンカー。ルーフは電動格納。GR SPORTも基本的な構造は不変。

全高は1280mmと低いです。ルーフの両サイドは厚みがあるため、乗り降りには注意が必要。一度乗り込んでしまえば、身長173cmの私は窮屈さを感じない程度の頭上空間がありますが、180cmを超える方だとちょっと厳しいかもしれません。


レカロのシートが標準装備。調整は前後とリクライニングだけで、上下調整などはできません。

シート後ろにネットはありますが、荷物を載せるのは無理だと思った方がよいです。


ルーフはこのように折りたたまれてトランクに格納されます。


したがって、トランクスペースもミニマム。ルーフを開けなければゴルフバック1個や旅行カバンが入る容量がありますが、オープンにすると大きめのハンドバックくらいしか入りません。


誤解のないように付け加えておきますが、軽自動車の枠でオープンを実現したことが売りの車なので、スペースが不足していることはある意味で当然。それで困る人は別の車を買えばよいだけです。

タイヤサイズは前後とも165/50R16で、銘柄はブリジストンのポテンザRE050Aが標準指定。ホイールは写真のBBS製が標準。特別仕様のダンパーと、赤く塗られたスプリングも標準装備。



では、試乗に出かけます。屋根を開けていれば乗り降りは比較的楽です。



最初は屋根を閉めて走り出しました。CVTにしてはかなりタイトな印象で、空走感はあまりありません。

軽自動車なので、パワーは自主規制値一杯の64PS/6400rpmで、トルクは92Nm/3200rpm。車重は870kg。必要にして十分という感じ。


足は堅めで、路面の凹凸からの突き上げも相応に入ります。こういう「スポーティ」な車に慣れておられる方であればあまり問題ないかもしれませんが、ミライのような車に乗っていると乗り心地は少々キツイです。

ただ、ボディはかなり強化されているようで、走行中にミシリともガタリともいわないのは感心しました。

乗り心地とのトレードオフで、ハンドリングは非常に正確。交差点に入って、ハンドルを切って曲がって、戻しながら再び加速、というシークエンスを滑らかにこなせます。スピード上げなくても楽しめそうな走り。

途中で車を駐めて、屋根を開けてみました。


屋根を開けた状態では、やはり剛性感は落ちます。路面の凹凸でボディがねじられて、そのうねりが運転している自分に伝わってくるような感じ。

屋根の有無でオープンカーの走りはガラッとかわりますが、このコペンも例外ではありません。足が固めてある分、屋根をあけた時の揺さぶられ感は、屋根があるときよりも大きいように思いました。


コペン、色々と気になるところはありますが、魅力的な車です。良いところと悪いところがハッキリしているので、自分の目的が明確であれば、合うか合わないかも容易に判断できると思います。コミコミ300万円というのも、内容に比べて高い感じはしません。

自分が買うなら5MT一択。比較的タイトに仕上げてあるとはいえ、CVTの空走感は少々気になりますので。少しお高くなるのは、まあ、仕方ないところですね。

ベンツE350deに試乗

2020-01-11 08:09:48 | ニューモデル
保証交換予定となっていたトランクのルームランプ。部品が届いたということで、交換に行ってきました。



作業自体は正味数分で終了。交換されたルームランプはガッチリはまってびくともしません。これでスッキリしました。



新春セールの記念品までいただいてしまい恐縮であります。

ちょっと時間があったので、六本木のメルセデスミーに寄って、登場したばかりのメルセデスベンツ・E350deに試乗することにしました。

六本木のこの施設、行く度に良い印象しか残りません。最近増えている、ブランド発信や試乗体験施設の中でもピカイチだと思います。今回も満足度100%の対応をしていただきました。


試乗車のE350de。2リットル直4ディーゼル(194PS/400Nm)に440Nmを発揮するモーターを組み合わせたPHEV(プラグインハイブリッド)。

車両本体価格は税込875万円。試乗車には、さらに26.1万円のエクスクルーシブパッケージが装着されており、コミコミ価格は900万円強となります。



EクラスのPHEVには、2リットル直4ガソリンとモーター(211PS/350Nm+440Nm)を組み合わせるE350eもあって、そちらは税込852万円。「ディーゼル代」はおよそ23万円ということになります。


CクラスのPHEV(C350e)にはワゴンが用意されていましたが、EクラスのPHEVではガソリン・ディーゼルともセダンしかありません。

確かに、このトランクルームの電池の張り出し方をみると、ワゴンのPHEV化は難しそうです。

ただし、電池は出っ張っていても、トランクスルーは装備されています。


ディーゼルエンジン車なので、給油口のキャップは緑色。隣の青いキャップは、アドブルー(尿素水)の注入口です。



OM654型ディーゼルエンジン。1950ccで194PS/3800rpm、400Nm/1600−2800rpmを発揮。燃費性能は未公表。



インテリアは、他のEクラスとかわるところはほとんどありません。違いといえば、メーターのあちこちに、ベンツの電動車共通ブランドの「EQ」が表示されるところくらいでしょうか。


いつもの試乗コースへ。



まず気になったのは、動き出しの反応が鋭すぎること。こちらは少しだけアクセルを踏んだつもりなのですが、車がドンと前にでます。スムーズに車を発進させるにはかなりの気をつかいました。これは、以前に試乗したE350eやS560eでも感じたことです。

同じ完全モーター発進のベンツでも、BEVのEQCでは容易にスムーズな発進ができたので不思議。もちろん、純ガソリン・ディーゼルのベンツも、世界トップレベルのスムーズな走り出しが可能です。

いったん動き出せばスムーズで、完全モーター走行らしい静かでパワフルな走りが楽しめます。

電池が満充電されていて、なかなかエンジンがかからなったので、チャージモードに入れて強制的にエンジンを回してみました。エンジンの音と振動は、やはりディーゼルだけあってかなり気になります。

ディーゼル車同士の比較では静かであることに間違いありません。しかし、PHEVの場合、圧倒的に静かで滑らかなモーターとの落差が大きくなってしまいます。ガソリンのハイブリッドと比べるとこの点は不利。

乗り心地について。スポーツパッケージが標準装備される足回りは、街乗りではかなり堅さを感じます。

車重が重い(数値は未公表)ので、ドッシリした感じはありますが、低速では揺れの収まりがいまひとつ。前後に揺さぶられ、フラット感を欠くような動きも出ます。スピードを上げていくと印象はよくなるのですが。

市街地では、とろけるような極上の乗り心地を提供してくれるMIRAIに慣れてしまうと、Eクラスの堅さは容認できなくなってしまいました。



純モーター駆動のMIRAIに乗り慣れてしまうと、ガソリン車でもエンジンの音と振動が気になってしまいます。ましてやディーゼルでは……。なんとなく予想していたとおりでした。

ドイツメーカーのディーゼル車は、ベンツを含めて2台所有したことがあります。私自身に、ディーゼルに対するアレルギーなどはないはずなのですが、それでもこう感じてしまうのかということで。

ドライバビリティに関しても、純EVの滑らかな加減速に慣れてしまうと、エンジンが駆動にミックスされる際の段付きなどがどうしても気になってしまいます。純モーター駆動の利点はとても大きいですね。

ベンツEクラスと比べてもまったく遜色がないか、部分的にはそれ以上のドラビリと乗り心地を提供する、MIRAIの実力を改めて確認することになった試乗でした。

未来のMIRAI

2019-12-09 08:13:22 | ニューモデル
先月開催された東京モーターショーでは、次期型のMIRAIとアナウンスされている、MIRAIコンセプトが展示されていました。写真を撮ってきましたので紹介しておきます。


現行MIRAIとは似ても似つかぬMIRAIコンセプト。ずいぶんカッコいいセダンに生まれ変わりました。

次期型MIRAIは2020年末頃の発売を予定しているとのことです。パワートレインの詳しいレイアウトは不明ですが、駆動輪は前輪から後輪に。航続距離は3割程度長くなると言われています。


なんとなく、カムリを彷彿とさせるフロントグリル。インバーターやラジエーターなどは現在と同じくフロントに搭載されるようです。

タイヤサイズは245/45R20に拡大。一気に見栄えがよくなりました。


展示車に装着されていたのは、ブリジストンのトランザセレニティプラス。日本ではあまり見かけない銘柄です。

テールランプも精悍になりました。


インテリアはじっくり見られませんでしたが、ヘッドアップディスプレイが装備されているように見えます。

カメラは単眼タイプのようで、3眼タイプなどではなさそう。現行型では時代遅れになっている運転支援装置については、大幅な進化を期待したいところです。


センターメーターは廃止される模様。普通の自動車に戻ってきた感じです。ハンドルポストにはドライバーモニターらしきものも見えるので、もしかすると手放し運転が可能になるのかもしれません。

もっとも、ハリボテの可能性もあるので、発売されてみなければわかりませんが……


何もかも大きく変わる次期MIRAI。デザインについては、現行モデルのことは一刻も早く忘れたいようです。

デザインは、まあ、しょうがないとも思えるのですが、中身については現行モデルにも良いところがたくさんあるので、そういうところは引き継いでいてほしいですね。