彼は「体力も精神力も弱ってきたので、今のうちに言っておきたい」として、袴田さんの死刑判決には当時おかしいと思っていたが、他の裁判官を説得する力がなかったので合議で死刑になったことを話していた。そして「自分は無罪だと思っていた」と言っていた。これからは袴田さんの再審の力になるという。
彼は、インタビュアーに「もし袴田さんに会ったらどう言いますか?」と問われ、涙を流しながら「言葉は出ないと思います。15分なら15分、ただただ頭を下げて泣いているでしょう」と答えていた。
裁判官が自ら裁判の過ちを言うことは勇気が要るだろうし、司法の健全さにとってもいいことには違いない。これによって力を得る人もたくさんあると思う。
でもね。
40年間、ぬれぎぬを裁判で認めてしまったために自由を奪われ生活を奪われ自分の人生を奪われた人の、やるせなさや悔しさや恨みや絶望や、そんなものを本当に感じていたのなら、「頭を下げて泣いている」というような甘っちょろい言葉は出てこないんじゃないかと思うよ。
元裁判官さん、あなたの気持ちを踏みにじる気はさらさらないけど、結果として人一人の人生を奪った“張本人”の一人として、今すぐにでも袴田さんの前に行くべきじゃないんですか?「私の全財産を擲ってでも袴田さんの無罪獲得のために尽くします」と断言するべきじゃないんですか?
あなたの良心を、私は素晴らしいと思います。しかし、それを行動で実現してこそ信頼が生まれるんだと思うのです。
どうか、袴田という一人の男の名誉回復のみならず、司法が真に市民を守る存在であるために、残りの人生をかけてがんばってほしい。
そんなもん、ぬれぎぬ着せられて、裁判官の多数決とか強い意見とかで、真実よりも間違いが優先される司法権力って、安心して生活できへんやん!
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みらパパ
tani
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