みつばちエンジニア

SEの閉塞感のすごい日常の打開を夢見て、日々のモヤモヤを綴ります。

ずる働き

2025-02-25 11:21:51 | 日記
「先輩、それずる働きですよ。」
そんな文脈で「ずる働き」という言葉を聞いたのは「テレビ報道記者〜ニュースをつないだ女たち〜」と言うドラマだったと思う。
本来働かなくて良い時間まで仕事に時間を捧げる人に対して、後輩社員の放った言葉だった。
「ずる」という言葉は通常良くない事に使う言葉で、「働く」と言うのは良い事だと思っていた。しかし、良い事をし過ぎるのがズルい(良くない事)と言うニュアンスに新鮮さを感じた。
昨今の日本には色々なITシステムが溢れているがこれらは誰かのずる働きによって支えられているといっても過言ではない。いや、ITだけでなくいろいろな分野でずる働きをするのは当たり前なのかもしれない。
私に代表されるように、少なくとも40代以上の人の感覚としては、働く事は良いことと思っていて、なぜ働きすぎが悪いことなのかわからないと思う。
求められているし、必要だし、今までそうやってきたし、何が悪いの?と言う感覚。

昨今、労働時間に関する法律も強化され、明確に働き過ぎが悪い事として定義された。
規定された時間を超えてこっそりと(あるいは堂々と)仕事をする事が「ずる」と定義された。
とはいえ、自身の選択で、会社に貢献し、会社を通して社会に貢献しているのだから、好きで長く働くのは問題ないではないか。私もそう考えていた。

しかし、そんな生活を続けると失うものがあると感じるようになった。
人間らしい心というか道徳観と言うか。
生活の時間すべてを仕事に捧げると、仕事に直接的に関係のある事にのみ頭(脳)を使うことになる。ビジネスで重要視されている論理的思考能力と損益の儲けに関すること。そればっかりしか考えられなくなる。その結果、人間らしさを失って、人間的にどうなのか?と思うような事に直面しても、ブレーキができなくなるのではないか。
そもそも、論理的な思考や、損益の計算や予測ならAIの方が得意かもしれない。つまり、ずる働きによって、どんどんAIに置き換えされる人になっていく。
また、ずる働きを永遠に続けているといつしか、自分がこんなに頑張っているのだから、人も同じように取り組むべきだとか、自由に時間を使っている人がズルいとか思い始る。
そうなると、もはや個人の選択の問題ではなくなってくる。周囲に対してずる働きを強要するかもしれない。

だからこそ、一人ひとりの各個人はずる働きで仕事にすべての時間を捧げるのではなく、しっかり個人の時間を使って人間らしい感性や、非合理的的な感情と向き合った方が良いと思う。それによって人間的に成長して善悪がわかるようになるのではないかと思う。

誰かのずる働きによって維持されるシステムは続かない。むしろ、非人道的な社会的な問題を引き起こすリスクすらある。
自己の献身によるずる働きは良くない。一度システムとして破綻させたとしても、直ちにずる働きは辞めるべきだと思う。
それによって本当は必要のない仕事も見極められるのではないか。
と最近考えた。


デスマ月間

2025-02-01 09:49:35 | 日記
デスマ(Death March)とは、ITの業界でよく耳にする言葉で、ものすごい量のタスクが堆積し、終りが見えない状態。とにかく飲まず食わず寝ずで、ひたすら仕事をやり続けなければならない状況。また、タスクをこなせばこなすほど、新たな(潜在していた)問題が発覚し、タスクが増える状態。
飲まず食わず寝ず、ひたすら仕事を続けるので、明らかに体や精神への負担が大きい。まさに命を削って仕事をしているといえる。またメンバー間で互いにドロップアウトを許さず、チームメンバー全員で死にむかって進むため、死の行進とは比喩表現ではない。
働き方改革が叫ばれるこの現代では、すで死語となっていることだろう。
さて、2月になったところで、なぜデスマが気になったかと言うと、2月と言えばデスマのペースを上げ、皆で一気に死にむかって加速する月間である。デスマ月間。一般的なメテオフォール型開発では、工程や難易度、トラブルの発生状況にかかわらず黙示録という形で期日が決定される。それにもかかわらず、直前までラグナロクによる仕様変更が乱発するため、デスマ必死である。3月に会計〆を設けている会社が多いと思うので必然的にこの黙示録も3月に制定されることが多いのではないかと思う。
結果として、2月からDeath Marchを加速させ、3月にDead Lineを設けて、3月の終わりには既に限界を超えてDead on Marchというわけでである。
この活動が多量の予算を注ぎ込んだものだったとしても、残るものはチグハグなパッチワークなシステムと、大量の休職者。地獄のような負の遺産を作り上げるのは当然である。
飲まず食わず寝ずに追い込まれた人間作るものなんてそんなものではないか。

行列ってどっちが横でどっちが縦?

2025-01-27 21:54:04 | 日記
「行と列って、どっちが横で、どっちが縦って、わからなくなりません?」

とある日、先輩に話したら、

「漢字で書いてみるとわかるよ」

と教えてもらいました。

行・・・
ワカラン、タテっぽくもあるしヨコっぽくもある。

列 Σ(゜▽゜)ハッ!

漢字のつくり(右側)が縦棒が並行に並んでるではないか。

改めて「行」の右側をみると横棒が並行に並んでいる。さらに↓がついている。

というわけで、

行は横方向に並ぶカタマリが下に増えていくもの。
列は縦方向に並ぶカタマリが右に増えていくもの。
と見えることがわかりますね。

ちなみに英語にしてみると

ROW ・・・んー〜
COLUMN 心なしか、縦棒が多いような気もします。

これで皆さんもう行と列を間違えないですね。


2025年のヘビさんとAIの実の話

2025-01-17 09:02:28 | 日記
2025年は巳年
2025年のベビさんがやってきてこう言いました。

「人間さん、今年はあそこに美味しい実があるよ。食べてごらん。AIの実って言うんだ。探してみてね。」

人間たちは、AIの実を探すことにしました。
あたりを歩き回って、手当たり次第次第に見つけた実をかじりまくりました。
しかし、どれも未熟。硬くって、渋くって全然美味しくありません。

「もう探すの諦めようかな。」

そう呟いたとき、目の前にぴかぴかに輝く実が落ちて来ました。

「これが、もしかしてAIの実?」

その実をかじると、人間は目が開けて、自身の意思と独立して世界を動かす力を手に入れたのです。AIによって世界を変化させる力です。

知恵の実を食べた人間たちは、善悪を知った事で、自身の行動を善悪で判断する責任を背負いました。IAの実を食べた人間たちは、AIによって超高速で変化するようになった世界を、善悪の知恵によって先導する責任が生まれました。

と言うお伽の話。

サイバー攻撃のDDoSをパン屋さんに例えてみた。

2025-01-12 12:52:44 | 日記
年末年始で何度かニュースに出てきたインターネットのサービスが使えなくなる、DDoSと言うサイバー攻撃。なんか、専門用語が出てきて、なんかヤバそうと言うイメージ。少しわかりやすく調べてみたい。
DDoSとは、Distributed Denial of Serviceの略とのこと。日本語だと分散型サービス拒否攻撃ですがどんな攻撃なのかイメージしにくいです。
専門用語を使わずに説明しやすくするため、パン屋さんに例えてみました。
地元に人気のパン屋さん「ふっくらパン」は、毎日近所のお客さんのために一所懸命にパンを焼いて、売っています。店長は、売り切れてしまったらせっかく来てくれたお客さんに申し訳ないし、余ってしまったらエコじゃないと思っています。なるべく廃棄するパンが少なくなるように季節や曜日に合わせてパンを焼く量を調整しています。
そんなある日、いたずらで地域の人から美味しいパンを奪ってやろうと考えたた「意地悪スト(イジワリスト)」がやってきました。
意地悪ストはふっくらパンに開店直後に来てすべてのパンを買い占め、持ち帰って捨てました。その日、近所のお客さんは美味しいパンを食べられませんでした。店長はがっかりです。これがDoS攻撃。本来サービスを提供したい人にサービスを提供させないと言う嫌がらせ行為です。
さて翌日、それでも近所のお客さんにパンを食べてもらいたいと考えた店長は2倍のパンを焼きました。すると、意地悪ストは流石に一人ですべてを買うのが大変と判断したのか、仲間を連れてきて複数人でパンを買い占めて、捨てました。結局この日も近所のお客さんはパンを食べられませんでした。これがDDoS攻撃。みんなで押しかけてサービスを邪魔する攻撃です。
さて、一人で一日にそんなに沢山のパンを食べるはずがないと考えた店長は、一人当たりの購入上限数を10 個までと決めました。これで今日こそは近所のお客さんに美味しいパンを食べてもらえるはず。しかし、この日にやってきた意地悪ストは少し雰囲気が違います。なんか、肩幅が広い。アメフトかというような肩幅の意地話スト達が店内に詰めかけ、ふっくらパンの店内は押しくら饅頭状態。近所のお客さんは、この日はお店に入れませんでした。これもDDoS攻撃です。サービスの提供を邪魔するものであれば手法によらず、DoS攻撃です。
この攻撃の対策の難しいことは、お店にやってくるまで意地悪ストと普通のお客さんの判断が難しいところ、通常のサービス窓口が攻撃の対象となるため、攻撃を避けるためにお店を閉めてしまっても、邪魔したいと言う意地悪ストの目的は達成され、攻撃が成功してしまうところです。
多めにパンを作ったり、一人当たりの購入上限を決めたり、お得意様専用窓口を設けたり色々な対策がありますが、意地悪ストもあの手この手で邪魔します。また、攻撃方法も割と単純で、お客さんを装って窓口を訪れれば良いだけ。なので嫌がらせは簡単に成立してしまいます。
そして、世界のインターネット上には意地悪ストのつながりがあって、みんなで「あそこは弱そうだぜ」、「あそこ攻めようぜ」などと情報交換されていると思うと恐怖ですね。