昨日のフォワード編に続き本日は、バックス編です
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■華麗なる猛獣使い【スクラムハーフ】(SH=9番)
15人中最も小柄だが最も俊敏、最も敏捷性に優れた選手がこなし、かつ試合中に最もボールに触れる機会が多いポジション。
前を向けば、体の大きい「猛獣」FWがおり、後ろを見れば生きたボールを求めているBKがいる。そのFWとBKの中継役、潤滑油の役割を担う。
主な仕事は、
・FWに的確な指示を与える。(コーリング)
・BKにボールを供給する。(パス)
・スタンドオフ(SO)と共にゲームを組み立てる。(ゲームコントロール)
もちろんタックル、キックなどの基礎技術も役割だ。
スクラムハーフの判断一つで、ゲームが大きく変わる。SOにパスするのか、自分で走って抜くのか、それともキックするのか。左に攻める? 右に攻める? FWにパス? BKにパス? など、相手と味方の陣形、状況を瞬時に見極め、最も最適なオプションを選択しなければならない。
攻める方向を間違えたり、パスすればチャンスだったのにキックしてしまったり、一つ一つのプレーが試合を決めるといっても過言ではない。冒頭述べている通り、スクラムハーフは小柄な選手のポジションという概念があったが、近年ワールドクラスでは「9人目のFW」として、大きい選手もこなすポジションとされている。
正確で素早い判断力とフットワークが求められているこのポジションは、設計士、パイロットが向いている。
■ゲームを支配する司令塔【スタンドオフ】(SO=10番)
どんなピンチな状況でも常に沈着冷静で、試合に勝つためにゲームをコントロールする「司令塔」である。サッカーでいえば、中村俊輔や小笠原満男などの攻撃的MFが該当する。ゲームメーカーであるが、選手によって様々なタイプがある。
キックを得意とし、キックを主体としたゲームメイクをするSO、BKラインへどんどんボールを回し、展開プレーを主体としたSO、味方も敵もあっと驚くような意外性のあるプレーを得意とし、変幻自在のプレーをするSOなど。
SOがボールを持った時、様々なオプションの選択肢が生まれる。パスすべきか、キックで陣地を稼ぐべきか、自分で攻めるべきか。前述のスクラムハーフと同様に、正確かつ素早い状況判断力、そしてBKラインをいかすラインコントロール力が問われる。
雨天時はボールがすべるため、キック主体のゲームメイク、FW戦で劣っている場合、FW戦を避けBKで勝負するようなゲームメイク、相手の弱い部分を突いていくようなゲームメイクなど、天候や相性、コンディショニングなど全ての状況、情報を把握し、ゲームを組み立てていかなければならない。
オーケストラの指揮者、脚本家、映画監督等が向いている?
■チーム最速の「両翼」【ウイング】(WTB=11、14番)
観客を魅了する「走り」を披露し、トライを量産するポジション。「ボールを持ったら走る」というわかりやすい役目。走ることはどのポジションにも共通するが、ウイングがボールを持って走る=トライに直結するシチュエーションが多い。
昔はウイングはBKラインの一番大外に構え、ボールが自分のもとへ回ってくるのを待つことが主流だったが、近代ラグビーでのウイングはトライのチャンス時に走るのみならず、自らFWの周辺に突っ込みポイントを作ったり、時にはSOの位置に入ってBKラインをコントロールしたり、様々な役目が要求されている。
ウイングは11番、14番と2人いるが、それぞれ特徴がある。例えば、11番はコンタクトプレーが強く、ポイントの起点となることが多い、14番はチーム1のスピードスターでフィニッシャーが多いなど、左右異なる選手が起用される。
ウイングがボールを持った時、ゲームが動くこと必至である。政治家や教師が向いているかも。
■体を張り続ける「ファイター」【センター】(CTB=12、13番)
ラグビーは、特にBKは、相手との間合いの取り方で、勝負が8割決まるといわれる。このセンターは、全ポジション中最も勇気のいるポジションであろう。相手センターと自分の距離はとても離れており、トップスピードでぶつかり合う。
ディフェンスでも、ただやみくもに対面(トイメン)にタックルするのみならず、場合によってFWを止めるようなディフェンス力が求められる。
インサイドセンター、アウトサイドセンターと呼ばれており、インサイドセンターは第2のSOと呼ばれるほど状況判断、パス能力に優れ、アウトサイドセンターは突破やインパクトプレー、そしてウイングへのラストパスが主である。
個性あふれる性格の選手が多いことから、俳優、新聞記者、レポーターなどが向いている。
■チームの守護神【フルバック】(FB=15番)
敵からのキックは全て対処し、抜けてきた相手を「最後の砦」として一発必中のタックルで倒す、また攻撃では相手ディフェンスのギャップを突くランニング、切れ味鋭いカウンターアタックでチャンスを作る。走ってよし守ってよし。そんなチームの守護神である。
最後尾に位置するため、チームで一番、試合の状況や各選手のポジショニング、相手の陣形をみて弱い部分を把握することが重要で、チームを後ろから鼓舞する。
孤独ながらも、きっちりとした仕事をこなすこのポジションの職業適性は、フリーライター、GK(ゴールキーパー)。
■最後に
FWとBKの違いを端的に言えば、「密着度」だろう。FWはスクラムやラック、モールなどプレー自体が常に「密着」しているのに対して、BKはパスやランにより相手を抜くことから、むしろ離れている。
FWの選手とBKの選手というのは、体型や役割も全く違うため、ラグビーに対する価値観も異なる。著者のラグビー人生を振り返ると、そのせいか、ふだんからFW同士、BK同士で行動する場面がよく見られた。もちろん、試合に勝つという目的はみな一緒である。
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要は、ラグビーには色々なポジションがあり色々なタイプの人が集まって、それぞれの役割をきっちりとこなし、勝利という目的に向かってみんなが一つになる(なれる)素晴らしいスポーツだということです
と、おにさんは思っています
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■華麗なる猛獣使い【スクラムハーフ】(SH=9番)
15人中最も小柄だが最も俊敏、最も敏捷性に優れた選手がこなし、かつ試合中に最もボールに触れる機会が多いポジション。
前を向けば、体の大きい「猛獣」FWがおり、後ろを見れば生きたボールを求めているBKがいる。そのFWとBKの中継役、潤滑油の役割を担う。
主な仕事は、
・FWに的確な指示を与える。(コーリング)
・BKにボールを供給する。(パス)
・スタンドオフ(SO)と共にゲームを組み立てる。(ゲームコントロール)
もちろんタックル、キックなどの基礎技術も役割だ。
スクラムハーフの判断一つで、ゲームが大きく変わる。SOにパスするのか、自分で走って抜くのか、それともキックするのか。左に攻める? 右に攻める? FWにパス? BKにパス? など、相手と味方の陣形、状況を瞬時に見極め、最も最適なオプションを選択しなければならない。
攻める方向を間違えたり、パスすればチャンスだったのにキックしてしまったり、一つ一つのプレーが試合を決めるといっても過言ではない。冒頭述べている通り、スクラムハーフは小柄な選手のポジションという概念があったが、近年ワールドクラスでは「9人目のFW」として、大きい選手もこなすポジションとされている。
正確で素早い判断力とフットワークが求められているこのポジションは、設計士、パイロットが向いている。
■ゲームを支配する司令塔【スタンドオフ】(SO=10番)
どんなピンチな状況でも常に沈着冷静で、試合に勝つためにゲームをコントロールする「司令塔」である。サッカーでいえば、中村俊輔や小笠原満男などの攻撃的MFが該当する。ゲームメーカーであるが、選手によって様々なタイプがある。
キックを得意とし、キックを主体としたゲームメイクをするSO、BKラインへどんどんボールを回し、展開プレーを主体としたSO、味方も敵もあっと驚くような意外性のあるプレーを得意とし、変幻自在のプレーをするSOなど。
SOがボールを持った時、様々なオプションの選択肢が生まれる。パスすべきか、キックで陣地を稼ぐべきか、自分で攻めるべきか。前述のスクラムハーフと同様に、正確かつ素早い状況判断力、そしてBKラインをいかすラインコントロール力が問われる。
雨天時はボールがすべるため、キック主体のゲームメイク、FW戦で劣っている場合、FW戦を避けBKで勝負するようなゲームメイク、相手の弱い部分を突いていくようなゲームメイクなど、天候や相性、コンディショニングなど全ての状況、情報を把握し、ゲームを組み立てていかなければならない。
オーケストラの指揮者、脚本家、映画監督等が向いている?
■チーム最速の「両翼」【ウイング】(WTB=11、14番)
観客を魅了する「走り」を披露し、トライを量産するポジション。「ボールを持ったら走る」というわかりやすい役目。走ることはどのポジションにも共通するが、ウイングがボールを持って走る=トライに直結するシチュエーションが多い。
昔はウイングはBKラインの一番大外に構え、ボールが自分のもとへ回ってくるのを待つことが主流だったが、近代ラグビーでのウイングはトライのチャンス時に走るのみならず、自らFWの周辺に突っ込みポイントを作ったり、時にはSOの位置に入ってBKラインをコントロールしたり、様々な役目が要求されている。
ウイングは11番、14番と2人いるが、それぞれ特徴がある。例えば、11番はコンタクトプレーが強く、ポイントの起点となることが多い、14番はチーム1のスピードスターでフィニッシャーが多いなど、左右異なる選手が起用される。
ウイングがボールを持った時、ゲームが動くこと必至である。政治家や教師が向いているかも。
■体を張り続ける「ファイター」【センター】(CTB=12、13番)
ラグビーは、特にBKは、相手との間合いの取り方で、勝負が8割決まるといわれる。このセンターは、全ポジション中最も勇気のいるポジションであろう。相手センターと自分の距離はとても離れており、トップスピードでぶつかり合う。
ディフェンスでも、ただやみくもに対面(トイメン)にタックルするのみならず、場合によってFWを止めるようなディフェンス力が求められる。
インサイドセンター、アウトサイドセンターと呼ばれており、インサイドセンターは第2のSOと呼ばれるほど状況判断、パス能力に優れ、アウトサイドセンターは突破やインパクトプレー、そしてウイングへのラストパスが主である。
個性あふれる性格の選手が多いことから、俳優、新聞記者、レポーターなどが向いている。
■チームの守護神【フルバック】(FB=15番)
敵からのキックは全て対処し、抜けてきた相手を「最後の砦」として一発必中のタックルで倒す、また攻撃では相手ディフェンスのギャップを突くランニング、切れ味鋭いカウンターアタックでチャンスを作る。走ってよし守ってよし。そんなチームの守護神である。
最後尾に位置するため、チームで一番、試合の状況や各選手のポジショニング、相手の陣形をみて弱い部分を把握することが重要で、チームを後ろから鼓舞する。
孤独ながらも、きっちりとした仕事をこなすこのポジションの職業適性は、フリーライター、GK(ゴールキーパー)。
■最後に
FWとBKの違いを端的に言えば、「密着度」だろう。FWはスクラムやラック、モールなどプレー自体が常に「密着」しているのに対して、BKはパスやランにより相手を抜くことから、むしろ離れている。
FWの選手とBKの選手というのは、体型や役割も全く違うため、ラグビーに対する価値観も異なる。著者のラグビー人生を振り返ると、そのせいか、ふだんからFW同士、BK同士で行動する場面がよく見られた。もちろん、試合に勝つという目的はみな一緒である。
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要は、ラグビーには色々なポジションがあり色々なタイプの人が集まって、それぞれの役割をきっちりとこなし、勝利という目的に向かってみんなが一つになる(なれる)素晴らしいスポーツだということです
と、おにさんは思っています