熱帯魚工作箱

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水草に園芸用肥料を使う(窒素 N)

2022-01-08 10:45:00 | 肥料 用土
園芸用肥料を水草に使ってみたいと思いつつ 失敗が怖いので躊躇している または 使っては見たものの扱いきれず あきらめてしまった方もおられるはず。
特に窒素肥料となるとコケ(藻類)が出るイメージがあって 手を出しにくい。 窒素は魚を飼育していれば 供給されるだろうし。

ただ 生体が少なく肥料食いの水草が大量に植わっている場合は窒素肥料は必要です。

窒素を含む水草用肥料 と言えば アクアフローラかカミハタの『おこし』が思い浮かびますね。
私は カミハタ製のを使っています。



値段が安い方 というのもありますが 水に入れるとバラバラに崩れるので すぐに乾かして保存 ボトルアクアや小型水槽に使っています。
緩効性で確実に効くので重宝するけど 水槽が何本もあると案外コストがかかってしまいます。

数年前 ホームセンターで ネクスコート という園芸用のコート肥料を見つけました。
(現在は販売終了になっています)
4種類販売されている中で 『いろいろな植物用』 が 『おこし』 の成分比に似ていたので水草に使えたらコストを下げられるのではないかと下心。
ネクスコートいろいろな植物用 には カミハタおこし には含まれていない 尿素性(態)窒素が含まれているのが気になるところ。



保証票には尿素性窒素の記載はありませんが この製品の場合 窒素全量(16.0)からアンモニア性窒素(4.5)と硝酸性窒素(3.0)を引いた(8.5)が尿素性窒素になります。
窒素分の半分ほどが尿素性窒素です。

野菜くだもの用 は尿素性窒素は含まれていないけど成分比がN:P:K=12:12:12で おこし の成分比とは似ていないのが気になるところ。
(リン酸が多めだとコケ(藻類)が出やすいように思うので使いにくい)



この『ネクスコート いろいろな植物用』『ネクスコート 野菜くだもの用』と『カミハタ おこし』の3種類をできるだけ同条件になるようにして比較検証してみました。


左側が おこし 右側が ネクスコート

肥料の溶出速度は3種類とも同程度なので施肥量は『おこし』と同じでいいと思われます(定期的にTDS計で溶出量を測りました)

何度か試した結果
どれも しっかり効きます。
ただ 『いろいろな植物用』『野菜くだもの用』はコケる確率が高く 『おこし』は普通に育つ という検証結果になりました。

いろいろな植物用 はやはり尿素性窒素が怪しいような気がする(勝手な想像)

野菜くだもの用 はリン酸が多めなのが引っかかる。

そういえば
ランプアイを飼育しているベアタンクのウィローモスを育てようと バラしたおこしをパラパラと入れていたけど ネクスコートいろいろな植物用 に替えてから 気がついたら大量のアオミドロが絡んでいたことが何度かあり 施肥量が多かったのだと思っていました。 その後 後述する園芸用肥料に切り替えてからは 今のところアオミドロは出ていません。

ネクスコート いろいろな植物用は 理由は分からないけどコケが出るかもしれない という不安があるので 水草水槽では使っていません。


で…
ここからが(やっと)今回の本題です。

水草水槽で使える『おこし』の代わりになる 園芸用肥料 はあります!



ハイコントロール650

650の意味は 成分比(N:P:K=16:5:10)です。

効く期間が 100日 180日 360日 の3種類がありますが 180日タイプ が水草水槽には適当かと思います。



この肥料には尿素性窒素は含まれていません。


左から おこし ネクスコート ハイコントロール

使い方は おこしの施肥量 と同量で始めて足らないようなら追加をします。
(ちなみに カミハタおこし 1個は約5gで ハイコントロール650は テトラの液肥などのボトルキャップ一杯が 約8gになります)

私は100日タイプと併用しています。
180日タイプと効果の違いを調べるため両方を買ってしまったのもありますが…。

すでに おこし から切り替えて1年ほど水草水槽でメイン肥料として使っていますが今のところ問題は出ていません 水草もちゃんと育っています 。
この肥料には微量要素が含まれていないので市販の微量要素をたまに入れています。
ヤマトヌマエビは定期的に補充する必要があるので 肥料濃度が高いとやはり悪影響はあるようです。

この記事を書いている時点では 『水草 ハイコントロール』で検索しても 記事が出てこなかったので
水草にこの肥料を使っている方はほとんどおられないようです。

この肥料は プロ用で あまり知られていないのと 10kg入りで量が多く高価なのがその理由でしょう。

☆ハイコントロールは種類が多いので 買うときには注意が必要です。

『ハイコントロール650』
肥効タイプのおすすめは 180日 です。
高水温の水中使用では肥効期間が短くなるので 効いているのは4~5ヶ月程度です。

私は こちらのショップで買いました。
商品ページはこちらです。

量が多く高価でハードルが高いのですが 睡蓮鉢やタライなどでの水性植物にも使えてなかなか便利です。
本来の用途に使えば意外と消費します。
植木鉢に春に施肥すれば夏まで効くのでついつい使ってしまいます。
ビオトープなどでは 吸着系ソイルとこの肥料を使って水草水槽的な管理をすれば 藻類の発生を抑えることも可能です。



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