世に棲む日日
2003年3月1日新装版第1刷
薩摩藩と会津藩の画策によって京都から追い出され、「禁門の変」で壊滅的な敗北を喫した上に、朝敵の烙印を押されて幕府から征討軍を差し向けられる。
さらには、幕府の攘夷実行命令に忠実に従ったために外国の連合艦隊から戦争を仕掛けられて大敗し、藩内では佐幕派との内乱が勃発するという内憂外患状態だった長州藩。
そんな四面楚歌の絶体絶命の危機的状況に陥っていた長州藩を救い、倒幕の礎となった高杉晋作と、晋作の思想に多大な影響を与えた吉田松陰の生涯を描いた作品。
編集後記
「世に棲む日日」は、1巻から2巻半ばまでが吉田松陰編、2巻半ばから4巻までが高杉晋作編になっています。
この本を読むと、“破天荒” “波乱万丈” “自由奔放” “七転び八起き”という言葉は、高杉晋作のためにあると思ってしまいます。
初代総理大臣の伊藤博文に「動けば雷電の如く 発すれば風雨の如し」と言わしめた彼の起伏に富みすぎた人生は、一読の価値あり!
【記事引用】「世に棲む日日/司馬遼太郎/文春文庫」
【画像引用】「京都市上京区」「DMP」「幕末長州へようこそ」