「恩は石に刻み、恨みは水に流す」 (高田好胤)
*奈良・法相宗総本山薬師寺の第127代管長
大正13年、大阪市生まれ
金堂、西塔、中門、回廊などの再建を実現
俗人(凡夫)は、「恨み骨髄」との言葉がある様に
なかなか水に流すことなど出来ないものです。
恩を仇で返す様な人も多い。
恩をかけられた事すら覚えていない人もいる。
かけられた「恩」を何時までも忘れないためには
今の自分が普通に生かされて存在しているのは、
間違いなく多くの人々の支えがあっての事たと
認識することから始まるのでしょう。
様々な恩によって支えられ生きているとの
認識を常日頃から持ち続ける事が大切なのでしょう。
これが、いわゆる「悟り」にも繫がるものなのでしょう。
高田管長は「結局のところ悟るとは決心することだよ」
とも言っています。
いらだちは自分の未熟さからくるもの。
何時までもこれに流されず、素直な感謝の気持ちを
持ち続けていきたいものです。
川の音 蛍火かすか 風の中
2020.07.04 moai291