MoCA研究所(JL1MCA 無線とコンピュータのBlog)

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NanoVNA-H4の修理(その2)<充電ランプが点灯しない>

2023-11-05 23:00:20 | アマチュア無線

 



この記事を参照し改造を実施した事による機器の故障並びに故障に伴う損害について、当方は一切保障できません。同様の改造を実施する場合は、あくまで自己責任でお願いします。
メーカー保証がある場合は、メーカー保証は受けられなくなります。


オークションに出品されたいたジャンク品のNanoVNA-H4を、興味本位で落札してしまいました。

状態は、

 ・電源ON/充電とも問題なし

 ・キャリブレーションや測定に関しても問題なし

ということで「そのまま使えるじゃん!」と喜んでいたら、1点不具合がありました。

 ・充電ランプが点灯しない

LEDが点かないだけで使用上は問題ないのですが、充電しても充電完了が分からないので地味に使い勝手が悪くストレスを感じます。

LEDのみをアナログテスターで当たるとちゃんと点灯するので、LEDそのものの故障ではないようです。

充電制御と充電関連の表示LEDの制御は、「IP5306」というモバイルバッテリ用の充電制御ICで行っています。各端子の電圧や信号状態は一応正常ですが、LED表示に使っている2番ピン(LED1)端子の出力がありません。LEDまでの配線も確認しましたが断線は無し。ということで、充電制御ICそのものの故障と判断しました。

■部品の入手

こちらの場合もAliExpressあたりが最安ですが、同一型番で「フィルタ」表記の部品もあるので、念のため「モバイルパワーチップ」表記のあるものをAmazon経由で購入しました(10個もいらないけど、後で実験用に使うつもりで)。

■修理方法

 

こちらも下記の要領でヒートガンであぶって交換です。

NanoVNA表面実装部品の交換修理

ただしこのICは、8本の端子の他にICの裏面全体がGND端子になっていて基板と半田づけされているため、難易度高めです。周囲の基板も一緒に加熱する感じで熱するとチップを動かせる状態になるので、ピンセットで移動させて取り外します。

取り外しができたら、基板上の残った半田を吸い取り線と半田ごてでクリーニングします

あとは無水エタノールと綿棒でフラックスをクリーニングします

取り付けの際は、先にチップ裏面の半田づけから実施します。取り付け箇所全体とIC裏面にフラックスを塗布、基板側のIC裏面にあたる場所にペースト半田と付け、全体をヒートガンで熱します。IC自体もヒートガンで温めておきましょう。基板側の半田が溶けたら向きに注意しながらICを乗せ、基板とICをさらに加熱します。うまくくっつくと少しさました際にICが動かなくなるので、これで裏面の半田づけは完了です。

最後にICの各ピンの半田付けをして、部品交換は完了です。半田ブリッジが無い事を十分確認の上、USBケーブルで充電をしてみます。LEDがちゃんと点灯すれば、修理完了です。

こちらもついでにMicroSDカードスロットを付けて、作業完了です。

NanoVNA-H4(旧バージョン)にmicroSDカードスロットを追加する



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