いよいよ4年に一度の祭典、FIFA WORLD CUPの決勝戦!
妄想予想は外れまくりましたが、なんだかんだ決勝のカードだけはアルゼンチン対フランスで当たっています。
あとはアルゼンチンの戴冠なるか、ですが・・・。
スポーツ紙やWebではフランスの僅差での勝利を予想する記事が多いようです。
確かに、タレントの質と量では素人目に見てもフランスですが、アルゼンチンはメッシを活かすためのチームでのハードワーク、そしてメッシの若き相棒アルバレスが成長。
チーム力で見たら全然互角以上とみています。
スタメンは、アルゼンチンはGKマルティネス、DFは4枚で左からタグリアフィコ、オタメンディ、ロメロ、モリーナ、中盤はディ・マリア、マクアリステル、フェルナンデス、デパウル、そしてトップにメッシとアルバレス。準決勝のメンバーからはMFにディ・マリアを先発復帰させた他は準決勝と変わっていません。
一方のフランスは、GKロリス、DF左からテオ・エルナンデス、ウパメカノ、ヴァラン、クンデ、中盤はアンカーにチュアメニと二列目に左からグリーズマンとラビオ、前線はエムバペ、ジルー、デンベレの4-1-2-3。ウパメカノとラビオが先発に復帰した他は9名が準決勝からの出場。
風邪のような症状で体調不良者が多いとの報道もありましたが、スタメンを見る限りはほぼ現状のベストの布陣です。
キックオフ直後、アルゼンチンはメッシを起点としたショートパスからペナルティエリア内にふわりと浮かしたボールを送るもオフサイド。直後にはメッシの強烈なミドルもGK正面。最初のCKもアルゼンチンと、アルゼンチンボールの時間帯が続きます。
フランスは13分にようやく前線でエムバペに渡りますが、ワンツーから侵入しようとするもアルゼンチンDFが許さず、GKマルティネスがセーブ。
16分にはアルゼンチンが中盤でボールを奪うと、メッシが右サイドにスルーパス、マイナスの折り返しを中に絞ったディ・マリアがシュートを打つもふかしてバーの上へ。
フランスは18分にテオ・エルナンデスが攻めあがってサイドをえぐろうとするところでアルゼンチンがファウル。グリーズマンのFKをジルーが合わせるもヘディングはバーの上へ。
直後の21分には再びアルゼンチンボールで中央の短いパスから左サイドのスペースに上がっていたディ・マリアに渡ると切り返しからカットイン、ペナルティエリアに入ったところでフランスがファウル。
そのPKをメッシがロリスの逆を突いてゴール右に流し込んでゴール!
前半の23分、メッシの今大会6得点目でアルゼンチンが先制しました!!
26分にはフランスがペナルティエリア外でFKを得て、グリーズマンがふわりとしたボールを送るも、アルゼンチンがクリア。
28分にはメッシが右サイド突破を図るも、テオ・エルナンデスがカットしてCK。ニアサイドに送った早いボールは戻っていたジルーがクリア。
35分にはアルゼンチンがカウンターから右サイドを攻めあがり、ワンタッチパスの連続から右→中→右アルバレス→中マクアリステルとつないでフランスDFの裏を取り、最後に左を駆け上がったディ・マリアにグラウンダーでパスを通しフリーでシュート!
ダイレクトで放たれたシュートはロリスの左を破ってアルゼンチンが追加点!!
ダイレクトで4本つながったパスも見事ですが、右にスライドしたアルバレスと、中央のスペースを駆け上がったマクアリステル、そして逆サイドを駆け上がっていたディ・マリアとつながるカウンターのお手本のような得点でした。
実況によると、アルゼンチンのペナルティエリア内での被シュートは1試合平均3.5本だそうで、ここまではデータ上フランスのシュートは0。(FKでジルーが合わせたのはファウルになったようです。)
すると、フランスは40分にジルーとデンベレを下げて、コロムアニとテュラムを投入。デシャン監督がハーフタイムを待たずに動きました。
ポジションはテュラムが左、中央エムバペ、右コロムアニに変えて、エムバペをゴールに近い位置へ配しました。
しかし、その後もアルゼンチンの中盤の守備は効果的に働き、アディショナルタイム7分を含めてスコアは動かず、2-0でアルゼンチンがリードして折り返します。
TVのスタメンの紹介でもディ・マリアは右サイドのように当初書かれていましたが、復帰したディ・マリアを本来の右サイドから左サイドに配し、決定的な仕事を2つこなしました。本来の中盤よりも高い位置取りを取ることで、フランスの右サイドの攻撃にもふたをした印象でした。
そしてやはり、前半のポイントはアルゼンチンの中盤からの守備。
今大会の中盤のキーマン、グリーズマンに自由にボールを持たせず、エムバペやデンベレには縦と中をしっかりケアしてクロスも上げさせない徹底ぶり。
フランス程ボールを持てるチームなら準決勝まではどうにかなってきたのですが、アルゼンチンの中盤はレベルが違う印象でした。
そして、マイボールになると中央でボールを受けるマクアリステルやフェルナンデス、メッシらは、ほとんどボールを失わずに足元でしっかりつないで効果的に外の選手を使い、マークをはがしていました。
後半もディ・マリアの攻め上がりは効果的で、マイナスのセンタリングを右サイドを上がったデパウルがボレーシュート。しかしこれはロリスの正面。
後半最初のCKはフランス。しかしこれはGKマルティネスがキャッチ。
直後のアルゼンチンのCKもシュートには至らず。
その後はフランスがボールを持つも、バイタルエリアにいい形でボールを運ぶことができない時間が続きます。
14分には左サイドにディ・マリアが侵入し、グラウンダーの折り返しもシュートは枠の外へ。
17分にはアルゼンチンが自陣インターセプトからカウンターもロリスがクリア。
18分にはディ・マリアがアクーニャと交代。
フランスは25分にエムバペがミドルシュートもバーの上へ。
フランスはグリーズマンに代えてコマン、エルナンデスに代えてカマヴィンガを投入。
26分にメッシのキープから中央へグラウンダーのパスを選択して、インフロントのシュートを放つもGKのほぼ正面。
33分にはフランスのコロムアニが独力で打開を図り、オタメンディの前に出てドリブル。オタメンディが引き倒す形で倒して、主審はPKを指します。
エムバペがこのPKを蹴ります。マルティネスも反応していましたがシュートが強く、左サイドネットへ突き刺さり2-1。
36分には右サイドから中に送ったボールをラビオが浮き球で左に展開、ペナルティ左寄りにいたエムバペが中央にヘディングで送り、それを受けたテュラムがダイレクトで左に出して、フリーのエムバペがボレーシュート。
これが見事に突き刺さって2-2の同点!
エムバペの今大会7得点目で、わずか2分間で同点に追いつきました。
39分にはフランスがカウンターから左サイドを持ちあがり、エムバペからのクロスは味方に合わず。
試合展開がかなり慌ただしくなり、フランスはなおも攻め込み、テュラムがペナルティエリア内で倒れますが、シミュレーションでイエロー。
アディショナルタイムは8分。
フランスは48分にエムバペがもちこんでシュートもバーの上。
さらにフランスはコマンが左サイドをえぐってマイナスのパスを送ってシュートを放つも、マルティネスがセーブ。
51分にはアルゼンチンが左サイドから中央にグラウンダーでつなぎ、メッシが強烈な左足シュート。ロリスが外へ弾いてCK。
その後も攻め合う両チームですが、互いにゴールを割ることができず延長戦へ。
フランスは前半の終盤から前線の主軸を下げ、エムバペを残してほぼ総入れ替えの采配でしたが、交代によるリフレッシュが功を奏したのか、足が止まりかけたアルゼンチン陣内に押し込む時間が増え、PKを得て1点差にしたことで完全に息を吹き返しました。
エムバペの決定力に賭けた交代でしたが、こんなに見事に当たるとは・・・。
ちなみにですが、解説が言っていてようやく気が付いたのですが、フランスはシステムを4-4-2に変更していたようです。
エムバペとコロムアニの2トップにシフトし、コマンは中盤に入ってポジションをアルゼンチンと同じにして相対することで、アルゼンチンの中盤の良さを消しにかかった、ということでしょうか。
アルゼンチンはここまで1枚しか切っていない交代のカードを右サイドバックのモリーナからモンティエルに代えて延長をスタート。
5分にはフランスがラビオに代えてフファナを投入。これで攻撃の陣容はエムバペ以外すべて交代になりました。
延長前半9分、アルゼンチンのファウルでフランスが左サイドでFKを得ます。
アルゼンチンのクリアボールをフランスがミドルシュート、そのクリアがゴールラインを割りCKになるも、クリアボールからのクロスはオフサイド。
11分にはアルゼンチンがアルバレスに代えてLA・マルティネス、デパウルに代えてパレデスを投入。
14分にはアルゼンチンが中央に侵入したメッシからLA・マルティネスに渡るも、フランスも必死のスライディングでクリア。
跳ね返りのミドルもブロック。
直後のLA・マルティネスの抜け出しはオフサイドの判定。
試合は延長後半へ。
延長後半2分にはメッシのシュートをロリスがセーブ。
その直後の攻撃でアルゼンチンがフランスのDFのギャップをついて攻め込み、シュートはロリスがセーブするも、メッシが押し込んでゴール!
オフサイドのVARになるかと思われましたが、シュートに至るパスはオフサイドではなく、ゴールが認められて3-2!
メッシがエムバペに並ぶ今大会7得点目で勝ち越し!!
延長後半7分には倒れて苦悶の表情を見せたバランに代えてコナテを投入するフランス。
アルゼンチンもマクアリステルに代えて高さのあるペッセージャを投入。
このコーナーキックから、クリアボールをエムバペが強烈なシュート。それがモンティエルのひじに当たってフランスにPKの判定。
エムバペが今度も確実に左に蹴り込んで再び同点!!
すごい試合になりました・・・。
14分にはエムバペのクロスからコロムアニが中央でフリーでヘッドもミートせずゴールキックに。
アディショナルタイムは3分・・・。
アルゼンチンはタグリアフィコに代えてディバラ、フランスもクンデに代えてディサシを投入。
フランスは長い縦パスからフリーでシュートを放つも、GKマルティネスがセーブ。
今度はカウンターからアルゼンチンが攻めるもクリア。
直後には左サイドに開いたエムバペに深い位置でボールが入り、独力でペナルティに侵入するもアルゼンチンは3人がかりで必死のクリア。
目まぐるしく攻守が変わる展開でアディショナルタイムを消化しつくし、結局スコアは3-3でPK戦に突入。
この瞬間、大会8得点のエムバペの得点王は確定しましたが、優勝を決める勝敗はPK戦に委ねられることに。
フランスの先行で始まったPK戦は、まずエムバペとメッシの両エースが成功。
しかし、フランスの2人目をGKマルティネスが見事な反応でセーブ。
一方でアルゼンチンは延長に投入されたディバラが成功。
そして、フランスの3人目チュアメニが失敗。折しも解説の山本昌邦さんが「外すのは120分走った選手」と言っていた矢先に・・・。
そしてアルゼンチンは3人目パレデスが成功して3-1。
フランスの4人目コロムアニは真ん中に強く蹴り込んで2-3。
そして、決めれば勝利のアルゼンチン4人目はモンティエル。これを冷静に左に蹴り込んで、4-2でついに決着!!
アルゼンチンが36年ぶりの優勝を勝ち取りました!!
いやぁしかし・・・。
この記事は試合を見ながらメモを取ったものですが、メモしきれなかった分も多々あるものの、展開を読み直してもすごい試合でした。
アルゼンチンがこのまま完勝するのではと思われた前半。
フランスがこれまでの主力で打開できないとみるや、前半からカードを切る異例の采配と、エムバペの決定力に託された後半の電撃の同点劇。
このままフランスに傾くと思われた中で、再び流れを引き寄せた延長でのアルゼンチン一丸での勝ち越しゴールと、あきらめないフランスの同点PK。
しかし、それでもワールドカップの神様は最後にアルゼンチンに、メッシに微笑みました。
メッシを擁して5大会・・・。
その間、メッシは26試合出場の最多記録、出場時間も最多記録、10代・20代・30代でゴールを決めたのは史上初、ワールドカップ12ゴールはアルゼンチン記録と記録づくめの戴冠となりました。
今大会の得点王こそエムバペに譲りましたが、今大会のメッシの活躍は優勝にふさわしいものでした。
(ちなみに、エムバペは23歳にして2大会連続ファイナリストで既に12得点と、まさに怪物ですよね・・・。)
今大会の決勝はサッカーの怖さも素晴らしさもすべて詰まった最高の試合でした。
アルゼンチン、そしてメッシ、悲願の優勝おめでとう!!
なお、表彰は以下になりました。
最優秀若手選手:アルゼンチン エンソ・フェルナンデス
ゴールデングローブ(最優秀ゴールキーパー)アルゼンチン エミリアーノ・マルティネス
ゴールデンブーツ(得点王):フランス キリアン・エムバペ(8点)
MVP:アルゼンチン リオネル・メッシ
そして、私が勝手に選んだ今大会ベスト11です。
GK:クロアチア リバコビッチ
DF:フランス テオ・エルナンデス
クロアチア グヴァルディオル
オランダ ファンダイク
モロッコ ハキミ
MF:クロアチア モドリッチ
アルゼンチン エンソ・フェルナンデス
ブラジル カゼミーロ
FW:アルゼンチン メッシ
フランス エムバペ
フランス ジルー
圧倒的にベスト4以上が多くてすみません・・・。
個人的にはこの倍くらい選びたいです(苦笑)。
そして私の妄想予想はアルゼンチンの優勝の結果がしっかり当たったことを自慢させて頂いて締めくくりたいと思います。
また4年後に熱い戦いを見せてください!