ゲンが父親から受け継いでいる反戦・反権力思想は「国は勝手に戦争を初め、国民を飢えさせ、国民に食べ物を与えず、国民が手に入れた食べ物を没収する」というもの。
終戦直前、中岡家が知人から分けてもらった芋を警察にヤミ米として没収され、戦後、ゲンと隆太と結びはコメ米を入手、警察にばれてもゲンは警察官に反論し、米を持ち帰った。
ゲンにとって守るべき法は憲法9条のみで、1条の象徴天皇制は破棄すべきもので、一般法など無視。ゲン親子の共通する考えは「国家が戦争という大犯罪を犯している以上、民衆が生きるために物を盗んだりヤミ米を手に入れることなど、どうということはない」という思想である。
從ってゲン考えでは、憲法9条は守るべきだが、1条は改正して天皇制を廃止しないといけない。これは改憲論になる。
護憲を建前とするメディアが戦後、天皇制維持に合意しているのはそのためであろう。
それで天皇の「おことば」「お気持ち」を錦の御旗にして安倍政権を批判。
それなら選挙民が謝った判断を下すのだから、選挙も廃止して、日本語天皇による独裁国家にすべきだろうか。
『はだしのゲン』ではゲンたちがうけた虐めも、ゲンたちが生活のためにやった盗みも、隆太がやった殺人ですらも「戦争とピカのせい」になり、「免罪(めんざい)」とされる。
ゲンは妹・友子に与えるミルクを手に入れるため、ヤクザと組んでアメリカ軍基地から生活用品を盗むが、ミルクはヤクザが闇市で商品にしてしまう。ゲンがヤクザに「ミルクをよこせ」と訴えるとヤクザによってゲンは殴られ、蹴られ、隆太がゲンを守るためにヤクザを射殺し、別にヤクザにかくまわれた。
ゲンのしたことは窃盗犯が盗品を仲間に盗まれて怒るようなものだった。
2012年12月30日(日)
「はだしのゲン」の中岡元は日本の民主主義の根幹である多数決に批判的である。戦後の焼け跡に自分たちが建てたバラック(小屋)が市の命令で解体・撤去されることになり、「平和都市建設」のために法律で決まったことだったらしい。その時、ゲンはこう言った。「多数決、多数決と簡単に言いやがって、法律で決まったらそれでいいのか」「(何かの案に)10人中9人が賛成して1人が反対したらその1人の意見をとことん聞いてやるのが本当の民主主義じゃないのか」「多数決なんて間違ってらあ」。
posted at 23:53:08
posted at 23:54:46
2013年09月27日(金)
@sankei_sunayama それは昭和23年にゲンと隆太がヤミ米を仕入れに行った時の話で、国が起こした戦争のせいで戦後も国民は飢えていたのに、国は国民に一切支援をせず、逆に警察が法を盾に市民からヤミ米を没収する一方で、ゲンたちは「法律など守っていられるか」という有様でした。
posted at 17:42:44
#はだしのゲン
ゲンの父・大吉は「資源の乏しい日本は貿易で生きる以外に道はない」「軍部が金持ちに操られて武力で資源を取るために国民に無断で戦争を始めた」と言っていたが、日本から独立した北朝鮮は核実験で世界を脅し、各国から経済支援を得ようとしている。
7:27 - 2016年9月14日
大吉が言った「困っている国民を国が救ってくれたことがありますか」は、ゲンの「わしらピカでまるはだかにされて、国からシャツ1枚、イモの1個でももらったことがあるか」と言っていた。
戦時中、警察官が国家権力によって、中岡家からイモを没収した。戦後、闇市でゲンたちをだましたヤクザがゲンをボロボロにしたが、警察は手出しできなかった。戦争が終わって警察の権力が低下したことで闇市での賣買が可能になったが、それはゲンにとって警察による助けが期待できなくなったことを意味する。これは劇中の友子の誘拐事件においても見られた。
ゲンはヤクザ2名と組んで米軍基地から食料を盗もうとした。目当ては友子に与える粉ミルクである。これはヤクザがゲンたちに与えず、闇市で商品にした。ゲンはヤクザによる「裏切り」に激怒したが、ゲンのしたことも窃盗である。ゲンも戦後編では竜太やムスビと一緒に闇で食料を手に入れ警察に反論していた。これで終戦直後の広島は無法地帯に近くなったが、ゲンもそれで「被害者」になることもあり、ある意味で自業自得、因果応報であろう。
戦争が終わって警察の権力が低下したことで、ヤミでの食糧などの取り引きが野放し状態になった。これはゲンにとって警察に縛られない代わりに、警察による助けが期待できなくなったことを意味する。
9:00 - 2017年5月24日
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関連語句
はだしのゲン 法律
ゲン 法律(twilog)
参照
『はだしのゲン』文庫第1巻と第2巻における反戦的な台詞 - Yahoo!ブログ