若冲とはいっても会期が長いせいかゆったり見られるほうだと思う。
いまフィーチャーされているのは「鸚鵡牡丹図」。
酉年にちなんで本邦初公開だそう。
若冲でオウムといえば、動植綵絵の中の「老松鸚鵡図」が有名で、
緻密さでいえばそちらの方が圧倒的だけれど、白と薄茶色で彩色
された若冲らしい鸚鵡が見られる。
背景が牡丹と岩ということで、能や歌舞伎の「石橋」を思い出した。
やっぱり一番いいのは、鹿苑寺大書院旧障壁画50面。
そして「月夜芭蕉図床貼付」。襖絵ではなく、床の間に直接描いているの
でダイナミック感がある。そこで若冲は、まんまるお月さまを輪郭で
描くのではなく、今でいうシャドウを描くことで丸い月が浮かび上がって
見える「外隈」という描法でかいている。
宗教的な、内面的なことがテーマになっているせいか、見るたびに違う
感想を持って帰ることになるのも、この絵の魅力かもしれない。
生誕300年記念伊藤若冲展[後期]は5月21日まで。
●承天閣美術館「伊藤若冲名宝展」と境内散策。
いまフィーチャーされているのは「鸚鵡牡丹図」。
酉年にちなんで本邦初公開だそう。
若冲でオウムといえば、動植綵絵の中の「老松鸚鵡図」が有名で、
緻密さでいえばそちらの方が圧倒的だけれど、白と薄茶色で彩色
された若冲らしい鸚鵡が見られる。
背景が牡丹と岩ということで、能や歌舞伎の「石橋」を思い出した。
やっぱり一番いいのは、鹿苑寺大書院旧障壁画50面。
そして「月夜芭蕉図床貼付」。襖絵ではなく、床の間に直接描いているの
でダイナミック感がある。そこで若冲は、まんまるお月さまを輪郭で
描くのではなく、今でいうシャドウを描くことで丸い月が浮かび上がって
見える「外隈」という描法でかいている。
宗教的な、内面的なことがテーマになっているせいか、見るたびに違う
感想を持って帰ることになるのも、この絵の魅力かもしれない。
生誕300年記念伊藤若冲展[後期]は5月21日まで。
●承天閣美術館「伊藤若冲名宝展」と境内散策。