森の里ホームズのブログ

筋ジストロフィー(指定難病113)

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 骨格筋の壊死・再生を主病変とする遺伝性筋疾患で、50以上の原因遺伝子が解明されてきている。骨格筋障害に伴う運動機能障害を主症状とするが、関節拘縮・変形、呼吸機能障害、心筋障害、嚥下機能障害、消化管症状、骨代謝異常、内分泌代謝異常、眼症状、難聴、中枢神経障害等を合併することも多い。すなわち、筋ジストロフィーは、骨格筋以外にも多臓器が侵され、集学的な管理を要する全身性疾患である。代表的な病型としては、ジストロフィン異常症(デュシェンヌ型/ベッカー型筋ジストロフィー)、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、エメリー・ドレイフス型筋ジストロフィー、眼咽頭筋型筋ジストロフィー、福山型先天性筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィーなどがある。

 【原因】
 骨格筋に発現する遺伝子の変異・発現調節異常により、蛋白の喪失・機能異常が生じ、筋細胞の正常な機能が破綻して変性・壊死に至る。分子遺伝学の進歩とともに責任遺伝子・蛋白の同定が進んでいるが、発病に至る分子機構については十分に解明されていない。また、責任遺伝子が未同定なもの、詳細な発症メカニズムが不明なものも多数存在する。

 【症状】
 運動機能低下を主症状とするが、病型により発症時期や臨床像、進行速度には多様性がある。ジストロフィン異常症や肢帯型は動揺性歩行などの歩容異常、階段昇降困難、易転倒性といった歩行障害で発症する。顔面肩甲上腕型では上肢挙上困難、筋強直性ジストロフィーはミオトニア現象や握力低下などで発症する。先天性筋ジストロフィーでは出生早期からフロッピーインファントや運動発達遅滞を呈するが、殊に福山型では知的発達障害、けいれん発作、網膜剥離などの眼合併症を認める。病型によっては眼筋障害による眼瞼下垂や眼球運動障害、顔面筋・咽頭筋障害による摂食・嚥下機能障害、運動後の筋痛などの症状を呈する。筋強直性ジストロフィーでは消化管症状、インスリン耐性、白内障、前頭部禿頭などの多彩な症状がみられる。 一般に病気の進行に伴い傍脊柱筋障害による脊柱変形や姿勢異常、関節拘縮や変形を伴うことが多い。歩行機能の喪失、呼吸筋障害や心筋障害による呼吸不全・心伝導障害・心不全の合併はADL、QOLや生命予後に大きく影響する。

 【治療法】
 いずれの病型においても根本的な治療法はない。デュシェンヌ型に対する副腎皮質ステロイド薬の限定的効果、リハビリテーションによる機能維持、補助呼吸管理や心臓ペースメーカーなどの対症療法にとどまる。

<出典:難病情報センター>

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