ウエスタンブロット(Western Blot)のページを更新
- ウェスタンブロッティング(western blotting)とは、電気泳動で分離したタンパク質を膜に転写した後、抗体を利用して目的のタンパク質のみを検出する手法です。 DNAを検出するサザン(南)ブロッティング、RNAを検出するノーザン(北)ブロッティングと類似の手法なので、ウェスタン(西)ブロッティングと名づけられました。
生物体内の様々な生理現象は、設計図であるDNAがmRNAへと転写され、最終的に機能性分子であるタンパク質へと翻訳されて生じると考えられます。そのため、生命現象を研究する際、DNAやRNAレベルでの解析と同様にタンパク質レベルでの挙動解析が必須となります。しかし、生体内から取り出したタンパク質サンプルや、遺伝子から人工的に合成したサンプルには多くの場合、数種類以上のタンパク質が含まれてしまいます。その中から、目的のタンパク質のみを検出して挙動を解析するためにウェスタンブロッティングが行われます。
核酸であるDNAやRNAを検出する際には、目的の核酸に対して相補的な配列を持つプローブ核酸を使用しますが、タンパク質のような高分子物質を検出する際には一般的に目的タンパク質に対する抗体を使用します。具体的には、複数種類のタンパク質を含むサンプルをSDS-PAGEにより分離した後、ニトロセルロース膜やPVDF膜に転写し、膜上で免疫染色を行うことで目的のタンパク質を検出します。 - ■ サザンブロッティング法 (Southern blotting technique)
- 特定の DNA 配列を膜(特殊なナイロン膜など)上で検出する方法です。名称は考案者の E. M.Southern に由来します。 制限酵素で切断した DNA 断片を電気泳動で分離した後に、膜に転写(ブロッティング)し、標識した DNA(プローブ)と結合させ、目的の DNA 断片を検出します。
- ■ ノーザンブロッティング法 (Nortern blotting technique)
- 特定の DNA 配列を膜(特殊なナイロン膜など)上で検出する方法です。名称は考案者の E. M.Southern に由来します。 制限酵素で切断した DNA 断片を電気泳動で分離した後に、膜に転写(ブロッティング)し、 標識した DNA(プローブ)と結合させ、目的の DNA 断片を検出します。