頭痛:Dr Mark Trozzi(マーク・トロッツィ博士)がCOVID-19 mRNAワクチンによる障害報告に関する査読済み論文の約1,000件を掲載したサイトの紹介の続きです。
1000 peer reviewed articles on “Vaccine” injuries
その中で76項目目の「頭痛(Headache)」の紹介です。
コロナワクチンの副反応に頭痛が明記されていますから、あまり深刻に考えてはいない方も多いかも知れません。
慶應義塾大学の滝沢翼先生らの調査によると、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種後の頭痛の特徴は、頭の両側が痛くなる 「両側性」 が多いこと。また、吐き気や光過敏、音過敏など片頭痛に伴う症状は比較的少なく、頭全体が締めつけられるような痛み が特徴の、緊張型頭痛に近い頭痛が起こるケースが多いことも分かりました。
なぜ頭痛もちの人は、ワクチン接種後の副反応で頭痛が起こりやすいのでしょうか。
それには、ワクチン接種後に上昇する 「炎症性サイトカイン (免疫系細胞から分泌されるタンパク質)」などが影響している可能性も考えられています。
また、頭痛もちの人は、外部からの刺激に対して神経がより敏感になり、刺激に対する反応が増強される 「感作(かん さ)」の影響も考えられます。「感作」 とは過敏になっているという意味で、頭痛もちの人は普段から、顔面など頭部の 感覚を脳に伝える 「三叉 (さんさ) 神経系」 に 「感作」が生じている可能性が考えられているのです。
このように、頭痛もちの人の多くは少しの変化で三叉神経系が刺激され、痛みを感じやすくなっている可能性があり、痛みに敏感なだけでなく、いったん頭痛が始まると、痛みが増幅されることもあります。普段から三叉神経系が過敏になっ ているため、ワクチン接種の刺激によって、頭痛が生じやすかったということが考えられます。
ワクチン接種で血栓症を引き起こしてしまい、それが原因で頭痛が起きる可能性もあります。
血栓症とは血液がドロドロになって塊ができ、その塊が血液の流れを妨げてしまう疾患です。
発症すると言語障害、麻痺などにつながることがあり、最悪の場合は死に至ることもあります。
接種4日後以降に頭痛が始まり、痛み止めの効果が得られないとか横になると痛みが強くなるなどの特徴があるそうです。
Headache attributed to COVID-19 (SARS-CoV-2 coronavirus) vaccination with the ChAdOx1 nCoV-19 (AZD1222) vaccine: a multicenter observational cohort study:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34313952/
ChAdOx1 nCoV-19(AZD1222)ワクチンによるCOVID-19(SARS-CoV-2コロナウイルス)ワクチン接種に起因する頭痛:多施設共同観察コホート研究:
------------
COVID-19 vaccination-related headache showed two different clusters in the long-term course: a prospective multicenter follow-up study (COVA-Head Study)
Arife Cimen Atalar
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37773092/
クラスター1は主に、一次性頭痛の既往があり、痛みが前面に局在し、ズキズキ痛むタイプで、吐き気、音声恐怖症、羞明、浸透圧恐怖症などの症状を伴う重症の頭痛で、体を動かすと悪化する患者から構成された。一方、クラスター2は頭痛の持続時間が長く(1ヵ月以上)、刺すような痛み、圧迫されるような痛みを伴う患者であった。クラスター1の患者では、クラスター2と比較して、既存の主要な頭痛疾患として片頭痛の有病率が高かった(それぞれ90.48%対68.18%;p = 0.005)。
Post COVID-19 vaccination headache: A clinical and epidemiological evaluation
Giulia Ceccardi,
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9679518/
ほとんどの患者が報告した "片頭痛に似た特徴 "は、ワクチン接種後に放出されたすべてのサイトカインやその他の炎症性分子による三叉神経血管経路の活性化を示唆している可能性がある。