イスラエルでは医療従事者が、ワクチン投与中とその2~4日後に高感度心筋トロポニン(hs-cTn)のために血液サンプルの評価を行っています。
イスラエルのJesselson Integrated Heart Centerの研究者はCOVID-19に対するBNT162b2 mRNAワクチン(Pfizer-BioNTech社)4回目投与後の心筋障害の発生率の評価を行っています。
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目的:COVID-19に対するBNT162b2 mRNAワクチン(Pfizer-BioNTech社)4回目投与後の心筋障害の発生率を前向きに評価すること。
方法と結果 4回目の接種キャンペーンでBNT162b2ワクチンを接種した医療従事者は、ワクチン投与中とその2~4日後に高感度心筋トロポニン(hs-cTn)のために血液サンプルを採取した。ワクチン関連心筋障害は、hs-cTnが99パーセンタイルの上限基準値を超え、ベースライン測定値から50%以上上昇したものと定義された。心筋傷害の証拠がある参加者は、心筋炎の可能性について評価を受けた。324名の参加者のうち、192名(59.2%)が女性で、平均年齢は51.8±15.0歳であった。21名(6.5%)の参加者がCOVID-19に感染したことがあり、過去のワクチン接種回数の平均は2.9±0.4回、最後の接種からの時間の中央値は147(142-157)日であった。報告されたワクチン関連の副反応は、注射部位の局所痛57名(17.59%)、疲労39名(12.04%)、筋肉痛32名(9.88%)、喉の痛み21名(6.48%)、頭痛18名(5.5%)、38℃以上の発熱16名(4.94%)、胸痛12名(3.7%)、動悸7名(2.16%)、息切れ1名(0.3%)でした。ワクチンに関連した心筋障害が2名(0.62%)に認められ、1名は症状が軽く、1名は無症状であった。両名とも心電図および心エコーは正常であった。】
図1 ワクチンによる心筋損傷を受けた参加者の高感度心筋トロポニン(hs-cTn)のレベルの変化。*参加者No.1のhs-cTn Iと参加者No.2のhs-cTn T。
健康な人でも、ワクチン接種で無症状でも心筋障害を起こす可能性がありますよ!心筋トロポニン検査ででチェックしましょう。