これまで節税売りしかしてこなかったインヴィンシブル投資法人だったが、投資口価格が先週50,000円を回復したので一部売却し、微益ながら初めて利益が出た。
初期の投資状況
インヴィンシブル投資法人は、ソフトバンク傘下の外資系運用会社フォートレス・インベストメント・グループをメインスポンサー、ソフトバンクをサブスポンサーとしている。投資対象は、ホテルが9割を占め、住居が1割弱。英領ケイマンの島のホテル2件も保有している。
リートの資産クラスとしてのリターンの年次変化や、それを利用して2017年に積極的にリート投資した話は以前書いた。しかし、インヴィンシブル投資法人には2018年9~11月に46,800~46,200円でメイン口座、サブ口座で合せて12口投資した。その頃、他のリートは既に少し上がっていたのに対してこの銘柄は少し下げ基調だったし、スポンサーの信頼度が少し低い分だけ分配金利回りが高かったからだ。
インヴィンシブル投資法人の投資口価格の週足チャート
出所:株探(https://kabutan.jp/stock/chart?code=8963)
2019年に入ってリートは全般的に上げ基調だったが、ホテル主体のこの銘柄はインバウンド関連で特によく上げた。
コロナショク時の買い増しと節税売り
しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる移動制限等はホテル系リートを直撃した。特に、地銀がリートを投げていると言われた3月中旬からは投資口価格は劇的に下げた。
私はコロナショクでリート等が下げていく中、メイン口座での投資先の組み替えや、サブ口座には資金追加して下げた銘柄を色々買って行った。落ちるナイフを掴み続けたのでまさに血まみれで、投資した瞬間から損失が拡大していくような感じだった。ただ、覚悟の上の投資行動でもあった。
色んな銘柄に資金を回したので余裕はなかったが、インヴィンシブル投資法人は2020年3月19日に19,300円で3口だけサブ口座の方で買い増した。結局、その頃が多くの銘柄の大底だった。この銘柄は週明けにもう少しだけ下げたが。
コロナショク後の戻りは、各国の大規模な金融緩和や給付金を受けて世界的に速かった。この銘柄も2021年央にかけて、初期の買値を回復する水準にまで戻した。ただ、コロナ禍の最中だったし、後述するように分配金が悲惨な状況になっていたこともあり、私はここまで順調に回復するとは思っていなかった。また、2020年は色々な理由により節税売に熱中していたこともあり、6口は8月、10月、12月と2口ずつ節税売りし、メイン口座保有分はなくなった。ただ、金額的には小さく、累計で約8.4万円の損失だけだった。
コロナ禍による分配金の劇的な減少
コロナ禍に際して、賃料減額を行ったりしたため分配金は劇的に減少した。しかもコロナ禍は長く続き、分配金は激減したまま推移した。
インヴィンシブル投資法人の分配金の推移
出所:不動産投信情報ポータル(http://www.japan-reit.com/meigara/8963/dividend/)
今年12月末の分配金は655円の予定となっており、ようやく本格的な回復期に入ってきた。それに合わせるように、投資口価格の方も今年11月末には2021年高値を更新してきた。
先週の一部売却
リオープンによるインバウンド需要、ホテルの稼働率上昇はこれから本格化していくだろうし、分配金の回復や投資口価格の上昇も見込める状況にある。そのため、継続保有しているだけでいいとは思うものの、初期の買値を上回って50,000円に達したので、12月7日に2口だけ売却して資金回収しておくことにした。
個別管理上は2018年10月末に46,500円で買った分なので利益は7千円弱に過ぎず、銘柄累損は約7.7万円になっただけである。しかし、残り7口を時価評価すれば、累計損益ではプラス評価に転じる状況にまでなった。残り7口は素直に継続保有しておこうと思っている。
【2023.4.25追記】