■6月6日(月、88日目)
・晴れ。
・吉田所長が注水を続けた理由をJNNのインタビューに答えている。長くなるが今一番信頼されている人の発言なので引用する。
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吉田所長「止めていたら死ぬかも」
「まずやることを丁寧に一つ一つやること。現場でたくさんの人が働いてますから、健康や安全をちゃんと確保する。この2点だけですね」福島第一原発 吉田昌郎所長)
福島第一原発の事故以来、現場の責任者として復旧作業の陣頭指揮をとっている、吉田昌郎所長がJNNの単独インタビューに応じました。
「現時点では1~3号機とも原子炉の中は冷えている。そういう意味で原子炉は安定していると考えていい」(吉田昌郎所長)
メルトダウンに至っている1号機から3号機の状況について、吉田所長は「安定している」としたうえで、当面の最大の課題は大量の「汚染水」であると指摘しました。
「汚染した水をどう処理するか、ここが一番大きな課題。そこが最大のポイントだと思って取り組んでいる」(吉田昌郎所長)
一方、政治問題へと発展した、事故直後の海水注入。吉田所長は本社の指示に背く形で、1号機への海水注入を続けたとされています。なぜ、注入を続けたのでしょうか。
「ひと言で言いますと、あの時点で現場は生きるか死ぬかでしたから、もし(海水注入を)止めていたら死ぬかもしれない。そういう気持ちでいたということはお伝えします。(Q.判断は間違っていなかった?)間違っていなかったというよりは入れ続けないといけないと思っていた」(吉田昌郎所長)
海水の注入を止めるという本社の指示に従うことは、当時の判断の選択肢に全くなかったことを明らかにしました。さらに、海水の注入を続けていたことを本社に報告しなかったことについて、次のように説明しました。
「忙しかったからですよ。1号機だけでなく、2号機3号機でも危機的状況が続いてましたから。第三者委員会ができれば、きちんと経緯を話そうと思っていた。そのタイミングが若干遅れたということ、非常に申し訳なく思っています」(吉田昌郎所長)
「(Q.地元・福島に対しては?)福島県の地元の皆さんにご迷惑かけたということ、これはこの事故が起きてから忘れたことはありません。本当に皆さんに申し訳ない。しっかり謝りに行きたいが、なかなかそういう状態にならない。そういう皆さんのためにも一刻も早く(事故を)収束させたい」(吉田昌郎所長)
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・読売online---『3号機爆発「助からないかも」作業の陸自隊長』
『福島第一原発で3月14日に起きた3号機の爆発により隊員4人が負傷した、陸上自衛隊中央特殊武器防護隊の岩熊真司隊長(49)が5日、読売新聞の取材に応じ、当時、東電側から爆発が起きる可能性について知らされていなかったことや、爆発時の詳しい状況を初めて語った。
岩熊隊長によると、14日朝、冷却機能が停止した3号機に冷却水を補給するよう東電から要請があり、隊長ら6人が原発近くの拠点から、給水車2台と小型のジープ型車に分乗し向かった。防護マスクと防護服に身を固めた。
3台が3号機の目前に到着した午前11時1分。岩熊隊長が車を降りようとドアノブに手をかけた瞬間、「ドン」という低い爆発音と共に、爆風が押し寄せた。がれきが車の天井の幌(ほろ)を突き破って車内に飛び込んできたため身を伏せた。ホコリで前も見えず、「助からないかもしれない」と思ったという。』
→昨夜のNHKスペシャルでも同じ内容が報道されていた。水素爆発の可能性を知らせていなかったとはひどい話しだ。映し出された自衛隊の車はフロント硝子が砕け、ぼろぼろだった。
・産経web---『汚染水浄化システム試運転開始 悪循環食い止め間近も工程は綱渡り』
『東電は5日、福島第1原発の原子炉建屋やタービン建屋の地下などにたまっている汚染水を浄化するシステムの試運転を始めた。水が漏洩(ろうえい)しないかなどを調べ、問題がないと確認されれば今月15日にも本格稼働を開始する。』
・中日web---『3号機爆発、高濃度水素で破壊力増す 「爆轟現象」超音速の衝撃波』
『3月14日に東京電力福島第1原発3号機で起きた水素爆発は、衝撃波が音速を超える「爆轟(ばくごう)」と呼ばれる爆発現象だったことが、財団法人エネルギー総合工学研究所(東京都港区)の解析で分かった。発生した水素の量の違いで、1号機より破壊力が高い爆発が発生した。』
・読売online---『福島第一1号機、地震当日に圧力容器も破損か』
『子力安全・保安院は6日、東京電力福島第一原子力発電所1~3号機の炉心溶融について、解析結果を公表した。
東電が先月発表した解析結果と比べると、1号機の炉心損傷時間は1時間早い「3月11日午後4時40分ごろ」で、これに続く圧力容器の破損も、同じく10時間早い「11日午後8時ごろ」だった。
また2号機は、圧力容器の破損は東電の解析より29時間も早い「14日午後10時50分ごろ」と推定された。逆に3号機の圧力容器の破損は、東電の解析より13時間遅く、「14日午後10時10分ごろ」となった。
東電の解析と差が生じたことについて、保安院は「東電と異なる計算手法を取ったため」としている。炉心溶融に至る傾向そのものは一致したという。 』
・毎日jp---『放射性物質:85万テラベクレル…総放出量を上方修正』
『原子力安全・保安院は6日、福島第1原発事故で放出された放射性物質の総量について、これまでの37万テラベクレル(ベクレルは放射線を出す能力の強さ、テラは1兆倍)から85万テラベクレルへと上方修正する解析結果をまとめた。内閣府原子力安全委員会の推計の63万テラベクレルに対し、過小評価との指摘が出ていた。安全委員会に報告したうえで、国際原子力機関(IAEA)閣僚会議に提出する日本政府の報告書にも盛り込む。』
→国際原子力事象評価尺度(INES)では、数万テラベクレル相当の放射性物質の外部放出がある場合をレベル7と定めているという。
・晴れ。
・吉田所長が注水を続けた理由をJNNのインタビューに答えている。長くなるが今一番信頼されている人の発言なので引用する。
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吉田所長「止めていたら死ぬかも」
「まずやることを丁寧に一つ一つやること。現場でたくさんの人が働いてますから、健康や安全をちゃんと確保する。この2点だけですね」福島第一原発 吉田昌郎所長)
福島第一原発の事故以来、現場の責任者として復旧作業の陣頭指揮をとっている、吉田昌郎所長がJNNの単独インタビューに応じました。
「現時点では1~3号機とも原子炉の中は冷えている。そういう意味で原子炉は安定していると考えていい」(吉田昌郎所長)
メルトダウンに至っている1号機から3号機の状況について、吉田所長は「安定している」としたうえで、当面の最大の課題は大量の「汚染水」であると指摘しました。
「汚染した水をどう処理するか、ここが一番大きな課題。そこが最大のポイントだと思って取り組んでいる」(吉田昌郎所長)
一方、政治問題へと発展した、事故直後の海水注入。吉田所長は本社の指示に背く形で、1号機への海水注入を続けたとされています。なぜ、注入を続けたのでしょうか。
「ひと言で言いますと、あの時点で現場は生きるか死ぬかでしたから、もし(海水注入を)止めていたら死ぬかもしれない。そういう気持ちでいたということはお伝えします。(Q.判断は間違っていなかった?)間違っていなかったというよりは入れ続けないといけないと思っていた」(吉田昌郎所長)
海水の注入を止めるという本社の指示に従うことは、当時の判断の選択肢に全くなかったことを明らかにしました。さらに、海水の注入を続けていたことを本社に報告しなかったことについて、次のように説明しました。
「忙しかったからですよ。1号機だけでなく、2号機3号機でも危機的状況が続いてましたから。第三者委員会ができれば、きちんと経緯を話そうと思っていた。そのタイミングが若干遅れたということ、非常に申し訳なく思っています」(吉田昌郎所長)
「(Q.地元・福島に対しては?)福島県の地元の皆さんにご迷惑かけたということ、これはこの事故が起きてから忘れたことはありません。本当に皆さんに申し訳ない。しっかり謝りに行きたいが、なかなかそういう状態にならない。そういう皆さんのためにも一刻も早く(事故を)収束させたい」(吉田昌郎所長)
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・読売online---『3号機爆発「助からないかも」作業の陸自隊長』
『福島第一原発で3月14日に起きた3号機の爆発により隊員4人が負傷した、陸上自衛隊中央特殊武器防護隊の岩熊真司隊長(49)が5日、読売新聞の取材に応じ、当時、東電側から爆発が起きる可能性について知らされていなかったことや、爆発時の詳しい状況を初めて語った。
岩熊隊長によると、14日朝、冷却機能が停止した3号機に冷却水を補給するよう東電から要請があり、隊長ら6人が原発近くの拠点から、給水車2台と小型のジープ型車に分乗し向かった。防護マスクと防護服に身を固めた。
3台が3号機の目前に到着した午前11時1分。岩熊隊長が車を降りようとドアノブに手をかけた瞬間、「ドン」という低い爆発音と共に、爆風が押し寄せた。がれきが車の天井の幌(ほろ)を突き破って車内に飛び込んできたため身を伏せた。ホコリで前も見えず、「助からないかもしれない」と思ったという。』
→昨夜のNHKスペシャルでも同じ内容が報道されていた。水素爆発の可能性を知らせていなかったとはひどい話しだ。映し出された自衛隊の車はフロント硝子が砕け、ぼろぼろだった。
・産経web---『汚染水浄化システム試運転開始 悪循環食い止め間近も工程は綱渡り』
『東電は5日、福島第1原発の原子炉建屋やタービン建屋の地下などにたまっている汚染水を浄化するシステムの試運転を始めた。水が漏洩(ろうえい)しないかなどを調べ、問題がないと確認されれば今月15日にも本格稼働を開始する。』
・中日web---『3号機爆発、高濃度水素で破壊力増す 「爆轟現象」超音速の衝撃波』
『3月14日に東京電力福島第1原発3号機で起きた水素爆発は、衝撃波が音速を超える「爆轟(ばくごう)」と呼ばれる爆発現象だったことが、財団法人エネルギー総合工学研究所(東京都港区)の解析で分かった。発生した水素の量の違いで、1号機より破壊力が高い爆発が発生した。』
・読売online---『福島第一1号機、地震当日に圧力容器も破損か』
『子力安全・保安院は6日、東京電力福島第一原子力発電所1~3号機の炉心溶融について、解析結果を公表した。
東電が先月発表した解析結果と比べると、1号機の炉心損傷時間は1時間早い「3月11日午後4時40分ごろ」で、これに続く圧力容器の破損も、同じく10時間早い「11日午後8時ごろ」だった。
また2号機は、圧力容器の破損は東電の解析より29時間も早い「14日午後10時50分ごろ」と推定された。逆に3号機の圧力容器の破損は、東電の解析より13時間遅く、「14日午後10時10分ごろ」となった。
東電の解析と差が生じたことについて、保安院は「東電と異なる計算手法を取ったため」としている。炉心溶融に至る傾向そのものは一致したという。 』
・毎日jp---『放射性物質:85万テラベクレル…総放出量を上方修正』
『原子力安全・保安院は6日、福島第1原発事故で放出された放射性物質の総量について、これまでの37万テラベクレル(ベクレルは放射線を出す能力の強さ、テラは1兆倍)から85万テラベクレルへと上方修正する解析結果をまとめた。内閣府原子力安全委員会の推計の63万テラベクレルに対し、過小評価との指摘が出ていた。安全委員会に報告したうえで、国際原子力機関(IAEA)閣僚会議に提出する日本政府の報告書にも盛り込む。』
→国際原子力事象評価尺度(INES)では、数万テラベクレル相当の放射性物質の外部放出がある場合をレベル7と定めているという。