今話の名セリフ:「バカにしないで・・・。ラブライブは・・・、遊びじゃない!」(鹿角理亞)
「ラブライブ!サンシャイン!!」第8話「くやしくないの?」の感想です。
東京でのスクールアイドルイベントが始まりました。最初にライブを披露するのは、Saint Snow。
その後、Aqoursがライブを披露して、しばらく経ちました。
しかし、皆、どこか元気がありません。まあ、そうじゃないのもいますが。
「最終呪詛プロジェクト。ルシファーを解放。魔力2千万。リトルデーモン召喚!」
「カッコいい・・・。」
「善子ちゃんは元気だね。」
「善子じゃなくて、ヨハネ!」
じゃあ、間をとって「ヨハ子」って事で。(笑)
その直後・・・、
「お待たせー! わ! 何これ、すごい! キラキラしてる!」
「千歌ちゃん・・・。」
「それに、これもすっごい美味しいよ! 食べる?」
「あ、うん・・・。」
「はい! ルビィちゃん達も!」
「あ、ありがとう・・・。」
「全力で頑張ったんだよ? 私ね、今日のライブ、今まで歌ってきた中で、出来は一番良かったって思った。」
「声も出てたし、ミスも一番少なかったし。」
「でも・・・。」
「それに、周りはみんなラブライブ本戦に出場してるような人達でしょ? 入賞できなくて当たり前だよ・・・。」
「だけど、ラブライブの決勝に出ようと思ったら、今日出ていた人達くらい上手くないといけないって事でしょ・・・?」
「それは、そうだけど・・・。」
「私ね、Saint Snowを見た時に思ったの。これがトップレベルのスクールアイドルなんだって・・・。このくらいできなきゃダメなんだって・・・。」
「なのに、入賞すらしていなかった・・・。あの人達のレベルでも無理なんだって・・・。」
「それは、ルビィもちょっと思った・・・。」
「マルも・・・。」
「な、何言ってるのよ・・・。あれはたまたまでしょ。天界が放った魔力によって・・・。」
「何がたまたまなの?」
「何が魔力ずら?」
「へ・・・。」
「いや、それは・・・。」
「なぐさめるの下手過ぎずら。」
「な、何よ! 人が気利かせてあげたのに!」
「そうだよ。今はそんな事考えてもしょうがないよ! それよりさ、せっかくの東京だし、みんなで楽しもうよ!」
直後、千歌の携帯に着信が。イベントの係員からの電話でした。
彼女は、今回出場したすべてのグループに対する投票結果を渡しました。しかし、彼女は、渡すかどうか迷っていたようです。
その後、千歌達は結果を見ました。
Aqoursよりも先に出番が来たSaint Snowは9位。Aqoursの順位は・・・、
イベントに出場したグループ数は30。つまり、最下位です。
得票数は・・・、
すなわち、誰もAqoursに投票しなかったという事。
その直後、Saint Snowの2人が声をかけてきました。
「素敵な歌で、とても良いパフォーマンスだったと思います。」
「ただ、もしμ'sのように、ラブライブを目指しているのだとしたら・・・、諦めた方がいいかもしれません。」
「バカにしないで・・・。」
「ラブライブは・・・、遊びじゃない!」
しばらくして、千歌達は内浦へ帰りました。その途中・・・、
「泣いてたね、あの子・・・。きっと悔しかったんだね、入賞できなくて・・・。」
「ずら・・・。」
「だからって、ラブライブを馬鹿にしないで、なんて・・・。」
「でも、そう見えたのかも・・・。」
「私は良かったと思うけどな。」
「千歌ちゃん?」
「精一杯やったんだもん。努力して頑張って東京に呼ばれたんだよ? それだけですごい事だと思う。でしょ?」
「それは・・・。」
「だから、胸張って良いと思う! 今の私達の精一杯が出来たんだから!」
「千歌ちゃん・・・。」
「ん?」
「千歌ちゃんは悔しくないの?」
「え・・・。」
「悔しくないの?」
「そ、それは、ちょっとは・・・。でも、満足だよ! みんなであそこに立てて・・・。」
「私は、嬉しかった・・・。」
「そっか・・・。」
しばらくして、沼津に到着。すっかり辺りは暗くなっていました。
「やっと『ずら』って言えるずら・・・。」
「ずっと言ってたじゃない!」
「ずらー!」
だよな。むしろ、内浦にいた時よりも言ってたんじゃ・・・(笑)。「ずら」って言いそうになったら止めて、とルビィに言ってたのに、あまり止められなかったあたり、「ずら」付けが花丸らしいのかな、と思いますね。
沼津には、多くのクラスメイトが出迎えました。
イベントはどうだったのか聞かれると、歌やダンスのミスはなく、今までで一番のパフォーマンスだったと、千歌達は答えます。これは真実。
それを聞いたクラスメイト達は、ラブライブ決勝まで行けるんじゃないかと期待を抱きます。順位や得票数は散々なものだったのですが、千歌達は言い出せません。
ダイヤもここに来ていました。
「お姉ちゃん・・・。」
「よく頑張ったわね・・・。」
それから少しして・・・、
「いつ以来かな? こうやって呼び出されるの。」
「ダイヤから聞いた。千歌達の事・・・。」
「そう・・・。」
「どうするつもり?」
同じ頃、ダイヤは、スクールアイドルの現実と、自分達がかつてスクールアイドルとして活動していた事を千歌達に話しました。
昨年ラブライブにエントリーしたスクールアイドルの数は7,236。第1回大会の十倍以上にもなっていました。
スクールアイドルの人気、ラブライブの開催により、エントリー数は爆発的に増え、A-RISEとμ'sの絶大な人気、アキバドームでの決勝開催がレベルの向上を生みました。
となれば、ただ練習して頑張るだけでは通用しないのも仕方のない話。自分達が歌えなかったのも道理だと、ダイヤは語ります。
「歌えなかった」とは、どういう事なのか? 浦の星女学院の統廃合の話は、何日か前に出たばかりですが、2年前にも出ていました。
その時・・・、
「スクールアイドル?」
「そうですわ! 学校を廃校の危機から救うには、それしかありませんの!」
「鞠莉スタイル良いし、一緒にやったら絶対注目浴びるって!」
「ソーリー。そういうの興味ないの。」
「何するの!」
「うんって言うまでハグする!」
その後、3人のスクールアイドル活動は軌道に乗り、街の人達や学校の人達も応援してくれました。
そんなある日、3人に東京のイベントへの招待が来ました。このイベントで有名になれば、ラブライブ出場に近付くと勢い付きますが・・・、
「でも・・・、歌えなかったのですわ・・・。」
「他のグループのパフォーマンスの凄さと、巨大な会場の空気に圧倒され・・・、何も歌えなかった・・・。」
「あなた達は歌えただけ立派ですわ。」
「じゃあ、反対してたのは・・・。」
「いつかこうなると思っていたから・・・。」
「外の人にも見てもらうとか、ラブライブに優勝して学校を救うとか、そんなのは絶対に無理なんだよ・・・。」
「だから諦めろって言うの?」
「私はそうすべきだと思う・・・。」
「果南・・・。」
「誰かが・・・、傷付く前に・・・。」
「私は諦めない・・・。必ず取り戻すの! あの時を! 果南とダイヤと失ったあの時を!」
「私にとって宝物だった、あの時を・・・。」
少しして・・・、
「千歌ちゃん。大丈夫?」
「うん。少し考えてみるね。私がちゃんとしないと、みんな困っちゃうもんね・・・。」
夜が明けて・・・、
「千歌ちゃん! 千歌ちゃん!」
「千歌ちゃん! 千歌ちゃん!」
「あれ? 梨子ちゃん?」
「一体何してるの!」
「え・・・。ああ、うん・・・。何か見えないかなって・・・。」
「え?」
「ほら、梨子ちゃん、海の音を探して潜ってたでしょ? だから私も何か見えないかなって・・・。」
「それで?」
「うん!」
「それで、見えたの?」
「ううん、何も・・・。」
「何も?」
「うん、何も見えなかった・・・。」
「でもね、だから思った。続けなきゃって。」
「私、まだ何も見えてないんだって。先にあるのが何なのか・・・。このまま続けても、0なのか、それとも1になるのか、10になるのか・・・。」
「ここでやめたら、全部分からないままだって・・・。」
「千歌ちゃん・・・。」
「だから私は続けるよ! スクールアイドル。だって、まだゼロだもん!」
「ゼロだもん・・・。ゼロなんだよ・・・。あれだけみんなで練習して、みんなで歌を作って、衣装も作って、PVも作って、頑張って頑張って、みんなで良い歌聞いてほしいって・・・。」
「スクールアイドルとして輝きたいって・・・。」
「なのにゼロだったんだよ? 悔しいじゃん!」
「差がすごいあるとか、昔とは違うとか、そんなのどうでもいい! 悔しい・・・! やっぱり私・・・、悔しいんだよ・・・。」
「良かった・・・。やっと素直になれたね・・・。」
「だって私が泣いたら・・・、みんな落ち込むでしょ・・・? 今まで頑張ってきたのに・・・、せっかくスクールアイドルやってくれたのに・・・、悲しくなっちゃうでしょ・・・?」
「だから・・・。だから・・・!」
「バカね。みんな千歌ちゃんのためにスクールアイドルやってるんじゃないの。自分で決めたのよ・・・。」
「私も・・・。曜ちゃんも、ルビィちゃんも、花丸ちゃんも・・・。もちろん、善子ちゃんも・・・。」
「でも・・・。」
「だからいいの・・・。千歌ちゃんは、感じた事を素直にぶつけて、声に出して・・・。」
「みんなで一緒に歩こう。一緒に・・・。」
「今から0を100にするのは無理だと思う・・・。でも、もしかしたら1にする事はできるかも・・・。」
「私も知りたいの・・・。それができるか・・・。」
以上、「ラブライブ!サンシャイン!!」第8話でした。
結果は散々だったけど、千歌は変わったよな・・・。この回の感想を簡単にまとめると、こんな感じですね。
残念な結果に対してどう向き合うのかが焦点の今話でしたが、すごく良い話にまとまっていたと思います。今後の頑張りにも期待したいですね。
何かに夢中でのめり込むものがなければ、将来なりたい夢もなく、とことん「普通」。第1話で、千歌は自分の事をそう評していました。
あの子、ああ見えて飽きっぽいところある。これは、3話で、千歌の姉・志満が言っていた千歌の性格です。
これらを踏まえると、千歌は、何かに全力でぶつかって、思うような結果が出なかった事に悔しがったりする事はそんなになかったのでしょう。運動会や体育祭でも、友達と楽しめればそれでいいと思ってたでしょうし、高校受験でも、浦の星が第一志望で入学希望者が少ない事を思えば、苦い経験はしてなかったでしょうね。
それだけに、得票数0の最下位という散々な結果に「悔しい」と言えたのは、良かったと感じています。
あそこで悔しがれないようじゃ、その程度しかないという事。スクールアイドルとして有名になって浦の星の廃校を阻止しようなんてのは夢のまた夢でしょう。
確かに、努力して頑張って東京に呼ばれて、皆と一緒にステージに立つというのはすごい事なのかもしれませんが、実力と結果を残さなければ、さほど注目はされず、入学希望者は減少していくばかり。いくらスクールアイドルの数があまりにも多いとか、レベルが上がってるにしても、東京に呼ばれただけでもすごいというのは、言い訳にしかならないでしょう。
同好会ではなく、体育会系。その気持ちがなければ、ラブライブでは結果を残せないでしょうね。
また、周りに気を遣って、悔しい気持ちを抑えて明るく振舞っていたのも、良い変化だと思いました。
千歌は、3人姉妹の末っ子。2人の姉に甘える事が多く、自分がしっかりしなければ、と感じる局面は少なかったでしょう。すこぶる「普通」だったために、周りをまとめる立場に立つ事も少なかったように思います。
それが、自分が泣いたら周りも落ち込むと考えて、あえて悔しさを抑えていたのは、リーダー気質が出てきたように思いますね。これも、μ'sとの出会いが生んだ良い化学反応だと感じています。
とはいえ、自分の魅力を抑えてまでも明るく振る舞うのは、らしくないと思われてしまい、かえって心配させてしまうもの。
喜怒哀楽の豊かさが千歌の良いところだと思いますしね。嬉しい時は身体全体で喜びを表現し、悲しい時は精一杯泣くのが、この子の魅力。
リーダーという事から周りに気遣うのは悪くない事ですが、自分らしさを抑えてしまっては、ストレスを溜めてしまうでしょう。
リーダーである前に、まずは、自分らしさ。それを大切に、今後も皆と一緒に歩んでいってほしいですね。
あと、Saint Snowも、前半のみの出番でしたが、良い味を出していたと思います。
今話始まってすぐにライブが披露されましたが、やっぱり、カッコ良いですね。特に、曲後半の2人の息ピッタリな動きに見惚れていました。
ライブのみならず、千歌達に「ラブライブは遊びじゃない」という理亞の主張も良かったと思います。
Saint Snowも、Aqoursと同じく、結成してから日の浅いスクールアイドルなのでしょう。にもかかわらず、得票数100以上の9位は大健闘だったように思います。
それでも、入賞できなかった事に悔し涙を浮かべていたあたり、スクールアイドルに相当の情熱を注いでいるように感じますし、沢山練習してきたのでしょう。
人当たりの良い聖良に対し、プライドの高さも相まって人付き合いは良くなさそうな理亞ではありますが、スクールアイドルにかける意気込みは聖良以上なのかな、と今話を見終えてひしひしと感じました。
それだけに、劇場版ではすごく苦労していたように思いますが・・・。
それについては、劇場版の感想で語っていきたいと思います。2期最終回までの感想を全部書いたら、劇場版の感想を書く予定ではいます。
さて、Aqoursは大きな試練を乗り越えましたが、残りは3年生3人。
次回は、その3人がスクールアイドルに復帰するストーリーが描かれ、今話の感想を書く前に視聴しましたが、めっさ神回でしたね。
次回もギャグ感想は控えめになりそうです。掲載画像数も300近くになるかも。早く感想を仕上げたい気持ちでウズウズしています。まあ、今月中に投稿できるかどうかは分かりませんが。(汗)
今回の感想は、これで以上です。最後に、この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「ラブライブ!サンシャイン!!」第8話「くやしくないの?」の感想です。
東京でのスクールアイドルイベントが始まりました。最初にライブを披露するのは、Saint Snow。
その後、Aqoursがライブを披露して、しばらく経ちました。
しかし、皆、どこか元気がありません。まあ、そうじゃないのもいますが。
「最終呪詛プロジェクト。ルシファーを解放。魔力2千万。リトルデーモン召喚!」
「カッコいい・・・。」
「善子ちゃんは元気だね。」
「善子じゃなくて、ヨハネ!」
じゃあ、間をとって「ヨハ子」って事で。(笑)
その直後・・・、
「お待たせー! わ! 何これ、すごい! キラキラしてる!」
「千歌ちゃん・・・。」
「それに、これもすっごい美味しいよ! 食べる?」
「あ、うん・・・。」
「はい! ルビィちゃん達も!」
「あ、ありがとう・・・。」
「全力で頑張ったんだよ? 私ね、今日のライブ、今まで歌ってきた中で、出来は一番良かったって思った。」
「声も出てたし、ミスも一番少なかったし。」
「でも・・・。」
「それに、周りはみんなラブライブ本戦に出場してるような人達でしょ? 入賞できなくて当たり前だよ・・・。」
「だけど、ラブライブの決勝に出ようと思ったら、今日出ていた人達くらい上手くないといけないって事でしょ・・・?」
「それは、そうだけど・・・。」
「私ね、Saint Snowを見た時に思ったの。これがトップレベルのスクールアイドルなんだって・・・。このくらいできなきゃダメなんだって・・・。」
「なのに、入賞すらしていなかった・・・。あの人達のレベルでも無理なんだって・・・。」
「それは、ルビィもちょっと思った・・・。」
「マルも・・・。」
「な、何言ってるのよ・・・。あれはたまたまでしょ。天界が放った魔力によって・・・。」
「何がたまたまなの?」
「何が魔力ずら?」
「へ・・・。」
「いや、それは・・・。」
「なぐさめるの下手過ぎずら。」
「な、何よ! 人が気利かせてあげたのに!」
「そうだよ。今はそんな事考えてもしょうがないよ! それよりさ、せっかくの東京だし、みんなで楽しもうよ!」
直後、千歌の携帯に着信が。イベントの係員からの電話でした。
彼女は、今回出場したすべてのグループに対する投票結果を渡しました。しかし、彼女は、渡すかどうか迷っていたようです。
その後、千歌達は結果を見ました。
Aqoursよりも先に出番が来たSaint Snowは9位。Aqoursの順位は・・・、
イベントに出場したグループ数は30。つまり、最下位です。
得票数は・・・、
すなわち、誰もAqoursに投票しなかったという事。
その直後、Saint Snowの2人が声をかけてきました。
「素敵な歌で、とても良いパフォーマンスだったと思います。」
「ただ、もしμ'sのように、ラブライブを目指しているのだとしたら・・・、諦めた方がいいかもしれません。」
「バカにしないで・・・。」
「ラブライブは・・・、遊びじゃない!」
しばらくして、千歌達は内浦へ帰りました。その途中・・・、
「泣いてたね、あの子・・・。きっと悔しかったんだね、入賞できなくて・・・。」
「ずら・・・。」
「だからって、ラブライブを馬鹿にしないで、なんて・・・。」
「でも、そう見えたのかも・・・。」
「私は良かったと思うけどな。」
「千歌ちゃん?」
「精一杯やったんだもん。努力して頑張って東京に呼ばれたんだよ? それだけですごい事だと思う。でしょ?」
「それは・・・。」
「だから、胸張って良いと思う! 今の私達の精一杯が出来たんだから!」
「千歌ちゃん・・・。」
「ん?」
「千歌ちゃんは悔しくないの?」
「え・・・。」
「悔しくないの?」
「そ、それは、ちょっとは・・・。でも、満足だよ! みんなであそこに立てて・・・。」
「私は、嬉しかった・・・。」
「そっか・・・。」
しばらくして、沼津に到着。すっかり辺りは暗くなっていました。
「やっと『ずら』って言えるずら・・・。」
「ずっと言ってたじゃない!」
「ずらー!」
だよな。むしろ、内浦にいた時よりも言ってたんじゃ・・・(笑)。「ずら」って言いそうになったら止めて、とルビィに言ってたのに、あまり止められなかったあたり、「ずら」付けが花丸らしいのかな、と思いますね。
沼津には、多くのクラスメイトが出迎えました。
イベントはどうだったのか聞かれると、歌やダンスのミスはなく、今までで一番のパフォーマンスだったと、千歌達は答えます。これは真実。
それを聞いたクラスメイト達は、ラブライブ決勝まで行けるんじゃないかと期待を抱きます。順位や得票数は散々なものだったのですが、千歌達は言い出せません。
ダイヤもここに来ていました。
「お姉ちゃん・・・。」
「よく頑張ったわね・・・。」
それから少しして・・・、
「いつ以来かな? こうやって呼び出されるの。」
「ダイヤから聞いた。千歌達の事・・・。」
「そう・・・。」
「どうするつもり?」
同じ頃、ダイヤは、スクールアイドルの現実と、自分達がかつてスクールアイドルとして活動していた事を千歌達に話しました。
昨年ラブライブにエントリーしたスクールアイドルの数は7,236。第1回大会の十倍以上にもなっていました。
スクールアイドルの人気、ラブライブの開催により、エントリー数は爆発的に増え、A-RISEとμ'sの絶大な人気、アキバドームでの決勝開催がレベルの向上を生みました。
となれば、ただ練習して頑張るだけでは通用しないのも仕方のない話。自分達が歌えなかったのも道理だと、ダイヤは語ります。
「歌えなかった」とは、どういう事なのか? 浦の星女学院の統廃合の話は、何日か前に出たばかりですが、2年前にも出ていました。
その時・・・、
「スクールアイドル?」
「そうですわ! 学校を廃校の危機から救うには、それしかありませんの!」
「鞠莉スタイル良いし、一緒にやったら絶対注目浴びるって!」
「ソーリー。そういうの興味ないの。」
「何するの!」
「うんって言うまでハグする!」
その後、3人のスクールアイドル活動は軌道に乗り、街の人達や学校の人達も応援してくれました。
そんなある日、3人に東京のイベントへの招待が来ました。このイベントで有名になれば、ラブライブ出場に近付くと勢い付きますが・・・、
「でも・・・、歌えなかったのですわ・・・。」
「他のグループのパフォーマンスの凄さと、巨大な会場の空気に圧倒され・・・、何も歌えなかった・・・。」
「あなた達は歌えただけ立派ですわ。」
「じゃあ、反対してたのは・・・。」
「いつかこうなると思っていたから・・・。」
「外の人にも見てもらうとか、ラブライブに優勝して学校を救うとか、そんなのは絶対に無理なんだよ・・・。」
「だから諦めろって言うの?」
「私はそうすべきだと思う・・・。」
「果南・・・。」
「誰かが・・・、傷付く前に・・・。」
「私は諦めない・・・。必ず取り戻すの! あの時を! 果南とダイヤと失ったあの時を!」
「私にとって宝物だった、あの時を・・・。」
少しして・・・、
「千歌ちゃん。大丈夫?」
「うん。少し考えてみるね。私がちゃんとしないと、みんな困っちゃうもんね・・・。」
夜が明けて・・・、
「千歌ちゃん! 千歌ちゃん!」
「千歌ちゃん! 千歌ちゃん!」
「あれ? 梨子ちゃん?」
「一体何してるの!」
「え・・・。ああ、うん・・・。何か見えないかなって・・・。」
「え?」
「ほら、梨子ちゃん、海の音を探して潜ってたでしょ? だから私も何か見えないかなって・・・。」
「それで?」
「うん!」
「それで、見えたの?」
「ううん、何も・・・。」
「何も?」
「うん、何も見えなかった・・・。」
「でもね、だから思った。続けなきゃって。」
「私、まだ何も見えてないんだって。先にあるのが何なのか・・・。このまま続けても、0なのか、それとも1になるのか、10になるのか・・・。」
「ここでやめたら、全部分からないままだって・・・。」
「千歌ちゃん・・・。」
「だから私は続けるよ! スクールアイドル。だって、まだゼロだもん!」
「ゼロだもん・・・。ゼロなんだよ・・・。あれだけみんなで練習して、みんなで歌を作って、衣装も作って、PVも作って、頑張って頑張って、みんなで良い歌聞いてほしいって・・・。」
「スクールアイドルとして輝きたいって・・・。」
「なのにゼロだったんだよ? 悔しいじゃん!」
「差がすごいあるとか、昔とは違うとか、そんなのどうでもいい! 悔しい・・・! やっぱり私・・・、悔しいんだよ・・・。」
「良かった・・・。やっと素直になれたね・・・。」
「だって私が泣いたら・・・、みんな落ち込むでしょ・・・? 今まで頑張ってきたのに・・・、せっかくスクールアイドルやってくれたのに・・・、悲しくなっちゃうでしょ・・・?」
「だから・・・。だから・・・!」
「バカね。みんな千歌ちゃんのためにスクールアイドルやってるんじゃないの。自分で決めたのよ・・・。」
「私も・・・。曜ちゃんも、ルビィちゃんも、花丸ちゃんも・・・。もちろん、善子ちゃんも・・・。」
「でも・・・。」
「だからいいの・・・。千歌ちゃんは、感じた事を素直にぶつけて、声に出して・・・。」
「みんなで一緒に歩こう。一緒に・・・。」
「今から0を100にするのは無理だと思う・・・。でも、もしかしたら1にする事はできるかも・・・。」
「私も知りたいの・・・。それができるか・・・。」
以上、「ラブライブ!サンシャイン!!」第8話でした。
結果は散々だったけど、千歌は変わったよな・・・。この回の感想を簡単にまとめると、こんな感じですね。
残念な結果に対してどう向き合うのかが焦点の今話でしたが、すごく良い話にまとまっていたと思います。今後の頑張りにも期待したいですね。
何かに夢中でのめり込むものがなければ、将来なりたい夢もなく、とことん「普通」。第1話で、千歌は自分の事をそう評していました。
あの子、ああ見えて飽きっぽいところある。これは、3話で、千歌の姉・志満が言っていた千歌の性格です。
これらを踏まえると、千歌は、何かに全力でぶつかって、思うような結果が出なかった事に悔しがったりする事はそんなになかったのでしょう。運動会や体育祭でも、友達と楽しめればそれでいいと思ってたでしょうし、高校受験でも、浦の星が第一志望で入学希望者が少ない事を思えば、苦い経験はしてなかったでしょうね。
それだけに、得票数0の最下位という散々な結果に「悔しい」と言えたのは、良かったと感じています。
あそこで悔しがれないようじゃ、その程度しかないという事。スクールアイドルとして有名になって浦の星の廃校を阻止しようなんてのは夢のまた夢でしょう。
確かに、努力して頑張って東京に呼ばれて、皆と一緒にステージに立つというのはすごい事なのかもしれませんが、実力と結果を残さなければ、さほど注目はされず、入学希望者は減少していくばかり。いくらスクールアイドルの数があまりにも多いとか、レベルが上がってるにしても、東京に呼ばれただけでもすごいというのは、言い訳にしかならないでしょう。
同好会ではなく、体育会系。その気持ちがなければ、ラブライブでは結果を残せないでしょうね。
また、周りに気を遣って、悔しい気持ちを抑えて明るく振舞っていたのも、良い変化だと思いました。
千歌は、3人姉妹の末っ子。2人の姉に甘える事が多く、自分がしっかりしなければ、と感じる局面は少なかったでしょう。すこぶる「普通」だったために、周りをまとめる立場に立つ事も少なかったように思います。
それが、自分が泣いたら周りも落ち込むと考えて、あえて悔しさを抑えていたのは、リーダー気質が出てきたように思いますね。これも、μ'sとの出会いが生んだ良い化学反応だと感じています。
とはいえ、自分の魅力を抑えてまでも明るく振る舞うのは、らしくないと思われてしまい、かえって心配させてしまうもの。
喜怒哀楽の豊かさが千歌の良いところだと思いますしね。嬉しい時は身体全体で喜びを表現し、悲しい時は精一杯泣くのが、この子の魅力。
リーダーという事から周りに気遣うのは悪くない事ですが、自分らしさを抑えてしまっては、ストレスを溜めてしまうでしょう。
リーダーである前に、まずは、自分らしさ。それを大切に、今後も皆と一緒に歩んでいってほしいですね。
あと、Saint Snowも、前半のみの出番でしたが、良い味を出していたと思います。
今話始まってすぐにライブが披露されましたが、やっぱり、カッコ良いですね。特に、曲後半の2人の息ピッタリな動きに見惚れていました。
ライブのみならず、千歌達に「ラブライブは遊びじゃない」という理亞の主張も良かったと思います。
Saint Snowも、Aqoursと同じく、結成してから日の浅いスクールアイドルなのでしょう。にもかかわらず、得票数100以上の9位は大健闘だったように思います。
それでも、入賞できなかった事に悔し涙を浮かべていたあたり、スクールアイドルに相当の情熱を注いでいるように感じますし、沢山練習してきたのでしょう。
人当たりの良い聖良に対し、プライドの高さも相まって人付き合いは良くなさそうな理亞ではありますが、スクールアイドルにかける意気込みは聖良以上なのかな、と今話を見終えてひしひしと感じました。
それだけに、劇場版ではすごく苦労していたように思いますが・・・。
それについては、劇場版の感想で語っていきたいと思います。2期最終回までの感想を全部書いたら、劇場版の感想を書く予定ではいます。
さて、Aqoursは大きな試練を乗り越えましたが、残りは3年生3人。
次回は、その3人がスクールアイドルに復帰するストーリーが描かれ、今話の感想を書く前に視聴しましたが、めっさ神回でしたね。
次回もギャグ感想は控えめになりそうです。掲載画像数も300近くになるかも。早く感想を仕上げたい気持ちでウズウズしています。まあ、今月中に投稿できるかどうかは分かりませんが。(汗)
今回の感想は、これで以上です。最後に、この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。