終戦直後、私はすぐ東京の旧制高校に出てきたが、同年輩の人たちの中に文系の学生がいたのである。
もっともその年、高校では理科の学生をごっそり文科に移すいわゆる「文転」というのが行われた。
文転生は急にいきいきとショーペンハウエルを読み、ニーチェを論じた。
人生、人間の生きざまを思考し、数学や物理など、どこかとんで行ってしまった。
私はこのとき、都会学生と田舎ものとの差をつくづく感じた。(「独創知」1987年1月発刊)
もっともその年、高校では理科の学生をごっそり文科に移すいわゆる「文転」というのが行われた。
文転生は急にいきいきとショーペンハウエルを読み、ニーチェを論じた。
人生、人間の生きざまを思考し、数学や物理など、どこかとんで行ってしまった。
私はこのとき、都会学生と田舎ものとの差をつくづく感じた。(「独創知」1987年1月発刊)