技術士(総合技術監理・機械部門)のブログ

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樽葉遠隔技術センター

2017-01-29 18:05:39 | 工学
廃炉に向けた取り組みの一貫として、ロボットの遠隔操作の重要性は言うまでもないだろう。
現在、原子炉の冷却水漏れをなくすために、ここ樽葉遠隔技術センターに同形状のものを作り
止水する方策の検討が行われようとしている。

写真では見難いが、4000t程度ある原子炉のサプレションチャンバーの1/8(円形の一部分)の実物大のものである。
これに対して止水シミュレーションをして実施に向けた検討をしていく。
その他、モックアップ階段や水槽、モーションキャプチャの実験施設があり
遠隔操作によって、なんとか廃炉作業を進める技術を開発している。

廃炉を進めるのはもちろんであるが
興味あるのが、この施設は廉価で利用でき、技術の進歩を促していることであろう。




また、試験研究棟にはバーチャル・リアリティ室があり、
東電から入手した、原子炉の現状の状態を3DのVRで体験できる施設がある。


3Dスキャナを搭載したロボットにより点群データ、およびカメラ画像データを元に、一部設計図から3DーCADを作成している。
これを利用して、実際の作業前のシミュレーションや検討が可能となる。

システムは前の記事にあるようにOSがUbuntuでソフトがChoreonoidで動いていた。びっくりした。

ぜひ、現在は負の遺産であるが、この機会によって、技術改革を加速していって欲しいと思った。