技術士(総合技術監理・機械部門)のブログ

技術士がお届けする,技術,工学,技術者倫理などの話題

遺伝子

2006-03-29 20:17:44 | 脳科学の記事類
遺伝子とは何をしているのか
そしてそれが脳にどうかかわるか
という疑問に答えてくれそうなのが,前回紹介した「心を生みだす遺伝子」であった.

簡単に書こう.

脳を含む身体は 細胞により構成されている
細胞の中に遺伝子がある
遺伝子がタンパク質を作る 遺伝子としてのパターンは30万
遺伝子には,IF THENというルールによりタンパク質を作る
これには,時間的や空間的な制御が入る
また,一つの遺伝子によるタンパク質が与える影響というのではなく,遺伝子相互の関係によりさまざまな現象が起こっている.

? 簡単か?

つまり,遺伝子,環境の相互作用により細胞が形成されていく
ということで,それは
我々の脳細胞も同じ.

だから,心という難解な現象も 遺伝子と環境による相互作用により発現される

ということになる.それは予めある「生まれ」もあるし「育ち」もある.

育ちの中には,私も賛同している身体性が関わることによる学習というプロセスがあると考えられる.

どうも,遺伝子と書くと決まった静的な構造を頭に描いてしまうが,遺伝子はIF
THENルールで発現する.IFの部分が環境や他の遺伝子発現によるものの影響を受けて動的にTHENからのルールによるタンパク質を作ったりする.また,同時に脳内の電気処理ネットワークが働く.電気的信号と様々なタンパク質,回路の増強,ホルモンの分泌などが脳内で絡み合う.これによる記憶システムからくる自我という認識によって「心」が形成されると考えられる.

さて,システム的に,遺伝子のプロダクションルール(IF-THENによるホルモン環境変化やニューロネットの強度調整や新たな回路形成)と,ニューロのネットワーク+カオス的遍歴(情報処理)と,ロボティクス情報処理による環境との関わり(入出力)とによるものを考えていかないといけないことになる.

たぶん,これらを記述してみても,何が発現されるか予想がつかないようになる.

だから,脳科学は 工学応用,医学応用,教育応用に目がいくようになる.ただ,仕方ないことであるかもしれない.
ふと,工学応用の「自律学習システム」による社会に役立つロボットなどのシステムが研究しやすいのかもしれない.と思った.
脳の仕組みを知ること,まねできるかどうかやってみることが科学

さて,まるの認識の具体的なものを作っていこう


最新の画像もっと見る

コメントを投稿