
古書店をの棚を見ていて、“狩猟”という二字が目についた。2年前に免許を取って、そのままペーパーハンターになりかけている私だが、関心は持ち続けているのである。
ガイドブックは幾つか読んだから、狩猟に関する小説があるなら読んでみようと思って手に取った。
著者はサバイバル登山家だという。そういう人が小説を、しかも犯罪小説を書くとか意外なことでもあり、興味を抱いた。
二人の主人公がいて、話は同時並行的に、交互に語られていく。それがある場所・ある時間に交わって話が1つになる、というオーソドックスな筋ながら、緊張感を持って読めた。
書き手が、実際に猟銃を操り、山でサバイバルしているからこそ醸せる緊張感だろう。
併録の「K2」も同様だ。重すぎるテーマを、さほど重くないふうに書くところに、やや違和感を抱いたが、そういった切迫感、命のやり取りを経てきた人が書くからか、説得力もある。
ペーパーハンターになりかけてる自分を顧みて、考えを改めるきっかけをもらえた気がしている。
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