「がん」ー4000年の歴史ー
シッダールタ・ムカジー著 田中 文 訳 早川書房
と言う、ピュリッツァー賞受賞作品を読んだ。文庫版で上下800ページを超す大作です。
巻末の解説に書いてあるように 「がんの伝記」みたいな本です。
4000年も昔から がんが存在してたとは私自身知らなかった。
みんなも名前くらいは知っているヒポクラテスに 「治療法はない」とも言わしめてる。
がんの治療法や薬の開発に多くの医師や研究者が苦労していたと同時に 進んで治療にかかわり命を落としていった多くの患者たちが居たのも忘れてはならない。
未完とあるように まだまだ「がん」との戦いは終わってないのだ。
先日ネットに 膵臓癌に 「オプジーボ + 化学放射線療法」の第3相治験を始めると出ていた。効能追加なので成果があれば 早く保険適用になると思われる。主治医に話すと 実は自分もこの治験研究のグループに入ってると言う。少し将来に明かりが見える。
ネットに出ていたが治験者の募集の条件に 既に化学療法や放射線療法を受けてない人、転移が認められない人、等とあったので当然 私は治験は受けられない。
先生 今後も最新の情報、お願いします。
もう一つ、新聞に出てたのが、ras遺伝子の研究についてだった。
がんは遺伝子の変異が積み重なったものですが、膵臓癌のほとんどは Krasなどのrasグループの遺伝子変異が関わっていて まだこの遺伝子について解明されて無いようです。このrasについて研究が進んできたとの事で 解明されれば薬の開発も大きく進むだろうと書いてあった。薬の開発までには未だ何年もかかるであろうが 一つの明かりです。