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これは、図書館で借りてきた本なのですが
バッグから本を出したら、これでした。
『荒くれ漁師を束ねる力』
萩大島船団丸代表 坪内知佳 著 2017年、第3刷2018年 朝日新聞出版
晩酌しながらパラパラ読んでいたら、ひきこまれました。
お手製の、焼酎水割りをお替りするのももどかしく、
最後まで読み切りました。
萩に、すごい人がいる
若い女性ながら、漁師を束ねている、
との話題は耳にしていました。
しかし、これほどまでとは。
1人で読んでいるからか、
途中2度ほど嗚咽
涙が滴ること数回
なんか、ぐっときました。
いくつかのページに線が引きたくなったのですが、
写真に収め、今、もう一度読み返し、3つだけここに示したいと思います。
P69 たまたまあっただけと思われる70代の方のセリフ
「いまは、僕がお嬢さんを助けるさかい、うちの孫がいつか困ってたら、そのときに助けてやってください。」
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号泣(苦笑)
24時間保育に子供を預けているので、
東京までいけない。大阪で飛び込むも、らちが明かず…
という前置きからの、この流れ。
映画か?って突っ込みたくなるくらいよくできた話ですが、
やはり本当なんだろうなとも感じます。
P167 まず目の前の人を大切にする
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想像力。相手の立場にたつ
当たり前として言われているも、
それがなかなか難しくて、
でもそれが商売の基本なんだと、改めて心に染み入る
P175 厳しい現実の中に見えた可能性
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この数年での急激な変化
その中で「生き残っていること」それこその価値
急激な変化の中で、変わらないように見えることにも、
実は「遺産の食いつぶし」「たまたま」「意図的に挑戦・適応」という3つの状態があるということに改めて気づく
「収益の柱をもつことで、(収益関係なく)本当にしたいことができる」
だから、夢を語るならまず、マネタイズしなくてはならない、、
でも、単なる御用聞きではだめ
などなど
商売の極意、長く実績を作ることの難しさは多々語られておりますが、
実践は本当に難しい。
色々考えさせられます。
なお、アツい内容でずっと書かれており、途中謙遜とかはなく
頑張ったことを、ちゃんと「こんだけ頑張った」と書いてあることにも、心揺さぶられました。
ほかを非難したり、私にできたんだからほかの人もできるみたいな、妙な上から目線の励ましやまとめもなく、
淡々と、こういう思いでやってきてこうなっています、と書いてあって、
そんなことにも感動します。
そもそも、P37に、
ラッキーなことに、「地方創生」「女性の社会進出」の流れにはまった
みたいな冷静な記述があります。
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私自身は、ここの文章で
「この方、好きだな」と感じました。
思えば叶う、みたいなのは
最終的な根性論やリーダーシップノウハウとしては重要だと思うのですが、
そこで終わると、読者としてはつまらない。。
そして、一番の疑問である、
20代前半の女性が、乗り掛かった舟とはいえ、なぜこんなにパワフルなのか
にも、答える内容が書かれています。
「余命半年といわれた衝撃」が1つの回答になっていますが、
何をどう考えたのかが明文化されていて、
納得感がありました。
この人は自暴自棄になるのではなく、こういう風に考え行動したのか、、
と感服。もう年齢関係なくその生き方に驚き、「尊敬」の念
隣の市ではありますが、
会いに行ってみたいなみたいなことは一切思えませんでした。
どちらかというと、
こんなすごい人に会ったら、恥ずかしくて消えたくなりそう
というおびえた気持ちに。
そして、そうはいっても、
こういう人がいると知って感動しているのだから、
その自分が納得できるよう、ちゃんと生きよう、
という励まされる気持ちも。
今日の出会いに感謝
追記:
「萩野菜ピクルス」といい、
「萩しーまーと」といい、
したたかで賢いイメージでしたが、
この「萩大島船団丸」はいくばく荒っぽい((笑))
しかし根底には 危機感&適任者と思われる人に任せ
変化をしていこうとする気概を感じます。
さすが幕末のあの気風を生んだ土壌
そして、明確に言葉にできないのですが、
長門市はまた少し違う気質を感じます。
長門の方と話していると
人口動態からくる様々な変化に危機感を抱きつつも、
変わり方もようわからんし、時代とともにあろうとの、
もう少し運命論的意識を感じます。
牧歌的というか。
どちらがいい悪いではなく、
いろんな考え方があって、いろんな人生があるんだろうな
と思います。
最後、何が言いたいのかわからなくなってきましたが、
今日は、坪内さんの思いの強さと行動力、なしたことへの驚き
坪内さんを見出し、ぶつかりながらやってきた長岡さん始め萩大島船団丸の方への称賛
漁師という職業、水産という産業の抱える課題と夢の大きさ
とともに、寝ようと思います。
おやすみなさい
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