たしか、HNKを見ていた時だと思う。1分アニメだったか、短いアニメ番組の中で「人は儲かること以上に損をすることが嫌い」というような話をしていました。それが、「プロスペクト理論」との出会いでした。
なぜ人はそう思うのだろう。
経済学と書いてあるから、経済の話のようだけど、認知心理学者で意思決定論がご専門のダニエル・カーネマン先生が2002年にノーベル賞をいただいた理論だそうです。難しそう。
手に取った本は「ファスト&スロー」上下巻。
「プロスペクト理論」は下巻26章に出てくるけど、それ以上に不思議なことばかりでちょっとびっくり。あなたの意志はどのように決まるか?う~ん、どうやって決めているんだろう。本の中では、いきなり口を開けた女性の写真が表れる。一目で「腹を立てている」と身構えてしまう。これが、早い思考だというのだ。消防士が部屋に入ったとたんに「やばそうな部屋」を感じる、いわゆる第六感も、この早い思考だという。では、遅い思考とは何だろう。それは17×24を計算したり、注意や努力を必要とする思考のことだという。少し読みにくいところもあり、途中で断念しそうになりましたがいったん読み切りました。いまだに「プロスペクト理論」はよくわからないけれど、この本には、人の思考について、今までわからなかった事や、理不尽に思ったことが、なぜそうなのかを知る手掛かりがあるように思いました。
見たものがすべて効果
ある時職場で、隣人に来た一通のメールに対して、CCで受け取った私は「こういうメールは困るね」と、身振り手振りを交えながら苦言を話をしていた時があった。数日後、私に嫌がらせをされたという人物が現れた。それがなんと、隣人に来たメールに身振り手振りに話していたのを見て、「自分にされた行為」だと訴え出たのだ。その時私はひどく憤慨したが、なんと、第7章ではそれをうまく説明しているので、びっくり!
池上彰さんの入門書
池上彰さんも行動経済学の入門書を監修していたので、図書館から借りてみました。これは、確かに入門書でしたが、分かりやすく説明されていて「ファスト&スロー」を読んだ後でも、なるほど感がありました。
行動経済学。しばらくマイブームになりそうです。