『ある日のひとこと』

個展  AREA 2001/3・1〜6 アートスペース201 札幌



丸棒 5×60㎝ 木 水性ペンキ





球体 直径約16㎝ 木 アクリル



360×300×182㎝ 木 シナベニヤ アクリル ネオカラー 










273×273×150㎝ 木 シナベニヤ ネオカラー 


91×91×91㎝ ベニヤ 木 ネオカラー 


大きい箱の裏側に高さ30センチの台があり、中を覗くと暗がりに100個近い木の玉がかすかに見える


小さな箱には位置を変えて一個ずつ木の玉が入っている



 『時の止まる瞬間と永遠の流れを同時に感じてみたい』これが今回の作品に対して描いた最初のイメージだった。光の役割は充分意識していたので、照明についても入念に検討した。スポットライトが広い範囲を照らし過ぎるという計算外のこともあったが、その他はプラン通りにできあがった。
 作品を眺めているうちに、あることに気付いた。それまで光のことばかり考えていたが、影は独自の存在としてしっかり主張していたのだ。決して『陰』の存在ではなかった。闇の世界に光が差してきたと考えると、闇が基本でベースになる。だから、姿を現したという表現も変で、忘れていたものを改めて意識させられたというのが正しい。とにかく、不思議な感覚に導かれ、興味深い世界を発見できて嬉しかった。
 その後も、闇から、影から光を考えるといろいろなものが見えてきた。





評論 北海道美術ネット主宰 梁井朗氏

 アートスペース201で(同南2西1山口中央ビル)では中橋修さんの個展。5階の3室を使っています。
 「あまり種明かしをしたくない」という作家の意向もあるので詳しくは書きませんが、結論から言うと、けっこうイイです。
 今までの中橋さんのインスタレーションも、ミニマルアートにつながるすっきりとした造形と、コンセプトとを持っていたのは確かです。でも、今回は、それだけにとどまらず、影という要素を生かし、見る人ごとに異なる様相を見せる作品に仕上がっています。解釈を聞いて「ふーん、そうなのか」で終わり、という作品ではないんですね。シンプルなのに、見る角度を変えて長時間楽しめる。そのうちに、存在と非在というような哲学的なテーマにいつの間にか迫っている自分に気づく。
 作品の鮮やかな青と黒は、ネオカラーという顔料を使ったそうです。
 それにしても、最初の部屋で作品の中を覗いたときは、この暗闇はずーっと続いているんじゃないかとおののいちゃいましたよ。目が慣れてくるとこれまた「おおっ」なんですが。
 筆者は、中橋さんの展覧(1996年以降ですが)ではベストだと思いました。





札幌タイムス 五十嵐恒氏
























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