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生活に活力と希望を・・・。

音楽(歌) 青春の輝き カーペンターズ

2020-03-21 13:42:35 | 音楽

            

青春の輝き(I NEED TO BE IN LOVE) カーペンターズ

中年のおっさんだったころ、カーペンターズの歌を聴いて、その独特のスタイルに魅せられ、半世紀あまり聞き続けている。カレンについてはほとんど知らない。だが豊かな声量と感情を抑え込んで、堂々と達観したような雰囲気は、いつどんな時でも自分を慰めてくれる。その中の一曲「青春の輝き」は、好きな人を積極的に愛せなかった自分の過去を悔いている歌である。

YouTubeで聴けます。

歌詞(部分)
「やっと私は気が付いた ただで得られるものはないって ♪
私には愛することが必要だった ♪
分かっている 時間をかけすぎた ♪
中途半端な世界で完璧を求めた ♪
見つかると思っていたのが愚かしかった ♪」
 
カレンの歌の魅力が十分に発揮されているいい曲だ。雰囲気に深みと包容力があって、とこか懐かしさと郷愁を感じさせる。
残念なことにカレンは33歳で拒食症になり早世した。残した数々の歌声は、今でも私を慰めるように歌い続けてくれている。

音楽(歌) 川の流れのように 美空ひばり

2020-03-18 16:59:48 | 音楽

          


川の流れのように 秋元康作詞 見岳章作曲(1988年発表)

 ああ川の流れのようにゆるやかに ♪
 いくつもの時代は過ぎて(略) 空も黄昏に染まるだけ
 生きることは旅すること 終わりのないこの道
 ああ川の流れのようにおだやかにこの身をまかせたい

YouTube が開けます。

 
美空ひばりさんは1937年(昭和12年)生まれだ。横浜の魚屋の娘として生まれ、小さい時笠置シズ子の物まねが得意で大人たちに歌って聞かせた。のど自慢で優勝してから子供ながら天才少女として芸能界で活躍する。
私は小学生のころ「リンゴ園の少女」という映画を見た。その2年前には「悲しき口笛」という映画で爆発的な人気女優となっていた。もちろん主題歌は大ヒットだ。
まだテレビのない頃、ラジオの歌謡番組からは当時の流行歌がいつも流れていたが、その中でいつも人気があったのは、ひばりさんの元気のいい歌声だった。
ひばりさんは、映画でも大活躍だった。
時代劇では娘役からお姫様そして男装の役、1m50cmの小柄なからだをチャンバラでは大立ち回りで、娯楽映画では華麗に見事こなして楽しませてくれた。
私にとって一番印象に残っているのは樋口一葉原作の「たけくらべ」という映画だ。彼女の出演作では最高の出来だと思っている。

その後の活躍は誰もが知っているとおりである。
1988年に最後のシングル曲として発売したのが、この「川の流れのように」だった。1989年に肝硬変でお亡くなりになった。いくらすごい天才でも病魔には勝てない。
私が物心ついたころから30-40年間は、私の耳にはひばりさんの歌が否応もなく聞こえていたのだった。私と共に時代を過ごしてきたのがひばりさんの歌だったともいえる。
「ああ♪ 川の流れのように・・・」のフレーズは、特に情感が込められていて印象的だ。それはひばりさんの最後の歌だったからということもあるかもしれない。そしてまたひばりさんが、この歌のように川の流れに身を任せて生きていたかは計り知れないが、こんな凄い人生は普通の人たちには真似はできない。しかし、この歌を聴きながら人生を振り返った時、このまま穏やかな川のように終わりのない道をどこまでも歩みたいと思ってしまう。
この歌を最近「ラジオ深夜便」という放送で真夜中の寝床の中で聴き、なつかしさに浸ってしまった。

蛇足だが、そんなひばりさんの息子の加藤和也さんが、8億円の負債をかかえて目黒区の「美空ひばり記念館」の売却に迫られているという噂だ。川の流れも、時には氾濫するときがある。ただ、そんな俗世間の話などどうでもいい。ひばりさんの歌は永久不滅に流れ続ける。なんとも言い難いが人間の生きざまとは予測しがたいことばかりだ。 


映画(洋画) 「黄昏」マーク・ライデル監督1981年作品

2020-03-16 18:18:31 | 映画

                             

                             人生は止らない。あなたは大人よ。
                              乗り遅れないで。
          (「黄昏」からエセルの言葉)

あらすじ
黄金色の湖面、湖面の水鳥、岸辺の森と花々。初夏のニューイングランドのゴールデン・ポンドの別荘へ、退官した大学教授で80歳を迎えるノーマン(ヘンリー・フォンダ)と妻エセル(キャサリン・ヘップバーン)が、夏休みを過ごすため久しぶりにやって来る。留守の間に暖炉の上に置いた人形が床に転げ落ちていることに気付くエセルはノーマンに言う。

エセル「エルマー(人形)は初恋の人よ。あなたはエルマーの身代わりだったの」
ノーマン「不治の病で自殺かな」
エセル「やめて」
ノーマン「悪くない方法だ。飛び降りれば火葬場に一直線というわけだ」
エセル「黙って」
ノーマン「いよいよとなったら、わしも暖炉の上に載せてくれ。宙返りで飛び込むよ」
エセル「いい加減にして、死に魅了されたよう」
ノーマン「時々考えるだけだ」
エセル「5分おきよ。他に興味はないの」
ノーマン「ないね」
エセル「それなら、さっさと飛び込んで終わらせな」
ノーマン「お前とエルマーを残して? それはダメだ」 と言うような皮肉めいた会話となる。


後日、一人娘のチェルシー(ジェーン・フォンダ)が、80歳となるノーマンの誕生日に婚約者を連れてきて紹介したいと連絡が来る。チェルシーは、父ノーマンとは折り合いが悪く、しばらくは疎遠になっていた。
婚約者は、離婚歴がある歯科医ビル(ダブニー・コールマン)といい、13歳のビリー(ダブ・マッケオン)という連れっ子がいるとのこと。
80歳になろうとするノーマンは、心臓病の持病のほか、最近は物忘れもひどくなっている。別荘の周辺の道に迷ったりして落ち込んでしまう。

エセル「あなたは、わたしにとって輝ける、頼もしい騎士よ。馬の上であなたの背中にしがみつくわ。どこまでも  二人で行きましょう」と慰める。
ノーマン「馬は嫌いだ。ずいぶん年をとった姫だなあ。なぜ、こんな老いぼれと暮す。?」
エセル「さあ、なぜかしらね」
そして、娘のチェルシーは、婚約者のビルと連れっ子のビリーを別荘に連れてきて、両親に紹介する。
ビルは、ノーマンに積極的に話しかける。
ビル「80歳の気分は」
ノーマン「40歳のときの倍は酷い」
ビル「私は5年前に味わいました。奥様はなんと呼べばよろしいですか」
ノーマン「エセルでいい。舌を噛みそうな名だ。おかげで結婚のとき揉めた」
ビル「旧姓は」
ノーマン「忘れた」
ビル「彼女から、人を言い負かすのが、お好きと聞いています。でも、僕は強がりと見抜けます。あなた   と友達になれなくてもいい。魅力的な人ですから。できればあなたのことを知りたいのですが、今は   難しい」
ノーマン「見事なスピーチだ」と皮肉めいた会話。

娘のチェルシーは、父ノーマンを「クソ野郎」と思っている。父親は威圧的であり、父の期待に応えようとがんばっても褒めてもらえなかった。そんな不満がずっと鬱積していた。そんなチェルシーに対して、エセルは言った。「過去の不満ばかり言って、何になるの。人生を無駄にしないで。愚痴はいい加減にして。あなたは大人。人生は止らない。乗り遅れないで」と・・・・


そんな中で、夫妻はチェルシーから2人共に結婚式と旅行を兼ねて、一ヶ月間ヨーロッパへ行くので、連れっ子のビリーを別荘で預かってほしいと頼まれる。そして2人は旅立つ。
ノーマンは、残ったビリーにボートで釣りに行こうと誘う。ビリーは釣りに熱中して、ノーマンに親しみを抱き始める。ノーマンが以前逃してしまった大きなニジマスを追い求めて、湖の奥の難所まで出向いた時、ボートが転覆して二人は湖面の岩にしがみ付いて助けを求める。帰りの遅いことを心配したエセルは、機転をきかし、2人を救助する。


ノーマンとビリーが仲良しになっているとき、チェルシーがヨーロッパから別荘に戻ってくる。「あの二人は仲がいいのね」とエセルにつぶやく。エセルは「お前は立派な伴侶を得た。わしは鼻が高いよと言ってくれるわ」と言うとチェルシーは「きっとなにも言わないわ。最低の男だから」
それを聞いたエセルはチェルシーを平手打ちする。「その最低の男はわたしの夫よ。彼はあなたを愛している。ただ、言葉でいえないだけ、私達のためなら火の中にも飛び込むわ。彼はもう80歳よ。お友達になるなら早く。彼もあなたを恐れている。さあ、早く話しかけて」と促される。


チェルシー「話があるの」
ノーマン「悩みか」
チェルシー「違う、ただ話がしたいの。普通の関係が築きたいの。父と娘らしい関係」
ノーマン「潮時とみたか」
チェルシー「私、ブリュッセルで結婚したの」
ノーマン「英語を話す相手か」
チェルシー「ビルよ」
ノーマン「あいつか、うれしいよ、超うれしい」
チェルシー「ビリーと3人で暮らすの」
ノーマン「それはいい、よかった」
そんな和解の後、チェルシーとビリーは別荘を去ってゆく。



後日、ノーマンとエセルは湖の岸辺を散歩する。水鳥が湖面を泳ぐ。「つがいだけになったな」としみじみと湖水を眺める。


感想など
1 高齢の夫婦が、湖畔の別荘でひと夏を過ごす。そこへ娘の婚約者と連れっ子が来て、いままで確執していた関係を改善するというもの。この映画の原作が戯曲なので、会話が面白い。また、湖畔の美しい風景(湖水の色と波、ボート、水鳥、森、岸辺の花々)と背景の音楽が叙情性を高めています。


2 才能豊で社会的地位のある頑固な父親と勝気だが付いて行けない娘の反発が、 母親や婚約者の連れっ子等を介して、和解する過程は感激的です。


3 お互いが若いときは、それぞれでやって行けたが、父親の高齢化は自身を気弱にします。娘も新しい人生に向かう将来の不安が付きまといます。婚約者の歯科医は、離婚で傷つき、連れっ子は母親との生き別れという傷を受けています。
 そこには、どうしてもそれぞれが気持ちを寄せ合わせる絆がないと生きてゆけない下地があるように感じます。


4 ノーマンの言葉は、皮肉的な憎まれ口が多いのです。嘲笑なのか、ユーモアなの か本音なのか、ずけずけと言います。娘や婚約者には反感を持たれたようですが、我々第三者には、面白さも感じますね。


5 ヘンリー・フォンダの少し猫背で痩せた体、口をポカンと開き惚けたような表情も 良かったのですが、キャサリン・ヘップバーンの体全体から滲んでくる演技、表情・ 声・しぐさ・動きは完璧でした。


6 「人生は止らない」は、映画のラストも続いているのです。彼等夫婦にも医療や介 護の問題は必然的に迫ります。映画自体は「いいとこ撮り」で終わりましたが、見ていて、水鳥も湖水も涙腺が緩み霞んで見えましたね・・・・・。




音楽(歌)「卒業写真」松任谷由美作詞作曲

2020-03-14 11:43:13 | 音楽
                               

今頃は卒業や転職・転勤と慌しい時期です。卒業ソングの一つかもしれませんが、卒業生やそれにかかわる歌ではありません。悲しい時にふとアルバムを開いて懐かしむわけですから時期は関係ないわけです。

人ごみに流されて変わってゆく私を
あなたはときどき遠くでしかって
あなたは私の青春そのもの ♪

学生時代の彼・彼女は現実の厳しさの中で、理想も努力も失いかけてしまった。学生時代は夢と希望に満ちていた。そんな過去への郷愁を歌っています。青春とは還らず、また変わってしまった過去を改めて見たくはない気持ちが表れています。

YouTubeで聴くことができます。

https://youtu.be/drP4GpMEtd8 松任谷由美さん


私がこの歌を知ったのは定年後かもしれません。最近、いろいろと昔の夢を見ます。
過去そのものを見るというより、だいぶアレンジされています。それも断片的で、目を覚ますと説明できないようなものになっています。これからの自分は、ほとんど変わらないでしょうし、健康で長く生きることだけが、目標になってしまっています。
松任谷さんや山本さんの歌が切なく慰めてくれるようで、好きな歌の一つです。


映画(洋画) 「老人と海」 ジョン・スタージェス監督1958年作品

2020-03-13 11:54:01 | 映画