文部科学省の教科書検定に合格した小学6年生の社会の教科書全てで、沖縄戦集団自決について「軍関与」の記述がなかったことが波紋を呼んでいる。
こういう問題は『軍』だとか『関与』という曖昧な表現で「あった」、「なかった」と論じるから議論が拡散していく。
- 軍とは何を指すのか。組織としての日本陸軍及び日本海軍なのか。一部隊ないし、一軍人レベルまで含めて軍と言うのか。
- 関与とは何を指すのか。指示・命令なのか、あるいは自決用の武器弾薬の提供ですら含むのか。
- 範囲はどこまでを言うのか。全ての事例において『軍の関与』があったと主張するのか、一件でもそれがあれば軍の関与と言うのか。
過去に生き残りの方のインタビューで「自分は無かったと認識しているが、その証言は一切採用されなかった」とおっしゃっていたのを見たことがある。
確かに沖縄を戦場にするまで停戦できなかったという点において、当時の日本政府は批判・糾弾されて然るべきだが、坊主憎けりゃ袈裟までと事実を捻じ曲げるのはそれは違う。『あった派』も『無かった派』も、自分に都合のいい証拠や証言だけを取り上げるような活動家が事実究明をの邪魔をしているとしか思えない。
真の反省や教訓は事実に立脚するべきだし、事実は確実にあったと証明できることだけを積み重ねるか、それが無理なら両論併記をするべきだ。
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