今日のロンドンは、大雪 身動き出来ない。。
でもお陰で超~~~~~~~~~~久しぶりに休息です。
忙し過ぎた2010年。
アーティストとしては新しいユニット『AJ Unity』として
世界デビューを果たす事ができました。
応援有り難うございました
また司会者として、
イベントオーガナイザーとして、コーディネーターとして、
いやぁ~働きましたな~~。
2年がかりで一生懸命オーガナイズした、
世界の子供の絵と写真の展覧会
「えとことば展」の東京展が3331Arts CYDでもうすぐ開幕です。
これもいろいろありました。
これで一息つける。。。
皆さんにも是非足を運んで頂きたい 素敵な展示会です
先日、宇多田ヒカルちゃんの休止前最後ライブがインターネットのUstream
で放映されていた。
その映像を見つめ私は何故か涙が止まらなかった。
彼女とはじめて会ったのはまだ彼女が10代の頃だったと思う。
彼女のイギリス滞在中のコーディネーターをやらせて頂いた。
超大物スターという事でどんな人かと緊張して到着を待ったが
ヒースロー空港に降り立った『宇多田ヒカル』の第一印象は
小柄な「普通の女の子」だった。
お供で、一緒にロンドン郊外のマナーハウスに宿泊。
私の部屋なんて女中部屋。。かと思いきや、
天蓋付き、高さ1メートルのお姫様ベットで感動したこと
を思い出した。
ロンドン滞在中
彼女が言った事でとても印象に残っている言葉がある。
その言葉の粒子は、私の心に強く突き刺り、言葉を失った事を絶対忘れない。
カムデンという若者達が集まるマーケットの街を散策している時だった。
一緒にお店に入った私にこっそりと彼女は言った。
「”一人” を味わいたいの。一人でいる感じを味わいたいから、
なるべく離れてて。」
一瞬意味が判らなかった。
”一人を味わいたい。”
その気持ちがどういうものが判らなかった。
そして、なんて切ないんだろう。
そう思った。
人ごみのマーケットで彼女を見失ったとき、
彼女のボディーガードは血相を変えて私に彼女の捜索を依頼した。
焦った私の携帯のベルが鳴る。
「ヤッホー!」ヒカルちゃんからだった。
「今どこにいるんですか?」
えっと、、こんな感じのお店の前。
声はちょっと不安気だった。
探し当てた時、彼女は私の顔を見つけて、
安心したような、ほっとしたような顔で、
笑顔を見せてくれた。
その笑顔はいたずらっぽく、そして楽しそうでもあった。
手には、露天で売っている『絞り立てオレンジジュース』を
持っていた。
あれから、年月が流れ、
私のパソコンに映る彼女はとっても素敵な大人の女性になっていた。
「なんて綺麗なんだろう。」
私の最初の涙の粒の原因は、美しさへの感動だった。
自分のやりたいように生きて来た人の自信。
汚れのなさ。
そして何よりも媚を知らない美しさ。
これほど、媚を知らない人を私は知らない。
媚を知らない。という事はこんなにも、こんなにも
人を美しくさせるのか。。
そして、これは一旦媚ることを知ってしまった人間には
二度と取り戻せない美しさだった。
彼女の姿は清々しかった。
宇多田ヒカルというアーティストを彼女の素のままで
観客に向けるその笑顔は
100万ドルの輝きだった。
純粋に生きたいままに生きる彼女の姿が
とても眩しく見えた。
その感動と隠しきれない羨望は私の涙となって頬をつたった。
そして、2粒目の涙は
ロンドンの街で、こっそり『一人を味わいたい』と願った彼女が
『人間活動に専念したい。』と休止を決断するまでの
年月を思って流れた。
それでもまだ27才。
これからの彼女の新しい人生は
きっと素敵な人生になるでしょう。
自由にそしてもっと美しく輝いて欲しい。
初心。
久しぶりのこんな気持ち思い出させてくれた彼女に感謝したい。
同じように感謝したい人が沢山いると思う。
そして、それがアーティストの使命なんだと
あらためて思う。
勇気をあげられるアーティスト。
そんなアーティストになりたい。