キラキラした瞳で「私達スリランカの人間は日本が大好きで感謝しています。だから日本で恩返しがしたいのです」と言われます。
日本のODA(政府開発援助)で建設された橋やトンネル等がスリランカ紙幣の図柄にもなっているそうです。私も嬉しくなって、すっかりD先生のファンになりました。
数日後、知人にその話をする時、急に「スリランカ」の国名が出てこず「ほらほら、昔セイロンだった国よ」と言ってしまいました。
1970年代にはスリランカになっているのに、間違えてしまうのには理由が有るのです。
子供の時、おやつの時に出て来る紅茶が大好きで、缶の「セイロン紅茶」の文字が我が家の小さな幸せの象徴に思えていたのです。
あまりにセイロン紅茶が好きだった為刷り込まれ、スリランカの名が時々出て来ないのです。もっと真面目に世界の事に関心を持って勉強していたら、こんな風にはならないと深く反省しています。
「スリランカの愛と別れ」という木下恵介監督の映画が公開された時、栗原小巻さんと北大路欣也さんの写真を見ながら「スリランカ」って綺麗な響きだなぁと思った事をしっかり思い出し、二度と大好きなD先生の国の名前を昔の名前で言わない事を決意しました。