ドンパチ女学院

アリス:私はこれからどこへ行けばいいの?
チェシャ猫:それはどこへ行きたいかでちがうさ

ノーラス戦乱期7

2012-11-07 08:25:01 | EQ2ノーラス戦乱記
伝説のノーラス伝を、Rafalさんがコメント欄に書いて下さいました。
コメント扱いではもったいないので、本文にそのまま転載させて頂きます。


--------------------------------------------------

【ノーラス戦乱期7】書きかけ 作:Rafal


「諸侯らは納得できると言うのか?」
ゴスモグはけたたましくテーブルを叩いて立ち上がった。

猛るパラディンの視線の先には、Rat帝国元帥クップルが目を閉じて静かに座っている。

「なにゆえ、没落王朝のごときが議長席に座しているのだ?」
烈火のごとくまくしたてるゴスモグに、円卓を囲む者達が眉をしかめる。

「覇者であった我々は没落したとも言えよう」
クップルの背後に立つ男がおもむろに口を開いた。
「しかし、貴国では軍師メケメケが病に倒れ、参謀のジェイズまでもが野に下ったと言うではないか。自国の心配をしたほうがよいのではないか?」
髑髏を模した恐ろしげな甲冑の下に浅黒い肌がのぞく。好戦的で有名なRat帝国将軍アレストであった。

「おのれ、愚弄するか!?」
ゴスモグは聖剣マーの真理に手をかける。

「ゴスモグ将軍、場をわきまえよ。我々の剣はOsanpoに向けられるべきではないか」
入り口の脇に立っていたラファルが二人を制止する。
「反Osanpoの旗に集いし各国の代表の方々、今は互いが争うべきでは無い。Osanpoが本拠地とするは前時代のRat帝国の戦城。地をよく知るということからも議長国をRatにお願いしたまで」

「我が国がふさわしいかはわかりません。議長と言えども利はなく、戦果は戦勝ののちに収まるべきところに収まるでしょう」
クップルは立ち上がり列席の諸侯に同意を求めた。

「反Osanpo連合という大儀、我々には小競り合いをしている時間は無いのです」
ラファルはそう言うと、扉を開けて一人の女性を招きいれた。

「な!?フラウではないか?」

「元Osanpoのフラウ将軍です。今は出奔し特殊工作部隊Tsunoに身を寄せています」
ラファルの紹介で、フラウが一歩前に出る。

「大陸一の癒し手か!?」

「四大将軍ではないか?なぜ?」

あたりがにわかにざわめく。

「合点がゆかぬ」
女王フィリア(Her Majesty The Queen Fylia)が怒りをあらわに立ち上がった。
「この下賎の輩は先の戦で、我が眼前に陣取っていた敵ではないか!」
白い巨大な水鳥の羽で作られた扇で、フラウを指して叫ぶ。

フラウは無言のままで静かにフィリアに視線を送っている。

「しかも、大陸一の癒し手などと・・勘違いも甚だしいわ!」
動じないフラウにフィリアはいよいよ苛立っている。



-------------------------------------



この作品を初めてご覧になった方もいらっしゃることと思います。
ノーラス戦乱記は、レイドギルドの繁栄と衰退をそのまま国取り物語風に描いた傑作で、INGAMEのブローカーで販売されておりました。

高額であり、誰もが読めるわけではありませんでしたが、知る人ぞ知る名作でありました。
一部の人達(主にレイドギルド所属プレイヤーの)には熱狂的に支持され次作を待たれていた物語です。


今となっては登場人物のほとんどはノーラスを去り、または名を変え過去を変えており、すべては昔話になりました。


しかしこの作品を読むと、当時のことを懐かしく思い出されますし、下々の一般プレイヤーには知る由も無かったレイドギルド間の確執だとか人間関係だとかいろいろ窺えて、爆笑を誘う場面が非常に多いデス。




コメント下さったということはまた当ブログを開いてくださると信じてRafalさんへ私信。
Twitterへダイレクトメールを送りましたのでお目通し下さいませ。