日にち薬

瀬戸内寂聴さんの言葉をタイトルにいただきました。
以前は「デルタ」をメインテーマに。今後は・・?

腎移植

2008-01-27 02:18:15 | いろ色
録画していた「この国の医療のかたち」を見た。1月21日深夜放送。再放送だったのかな?北海道はずいぶんと遅い時期の放送だな・・・


「大切なのは患者との信頼関係」とする万波医師は、文書でのインフォームドコンセントを取らず、移植機会の公平性も考慮しなかった。脳死をめぐる激しい議論をへて、日本の移植医療は透明性や公平性を厳しく問われ、現在の仕組みが作られてきた。病気腎移植は学会が築いたルールを大きく逸脱。移植医療への国民の不信を警戒する学会は大きな衝撃を受けたのである。


見た感想。


日本の医療学会はくさっているのではないか
厚生労働省はすでに腐りきっていることが明らかだから、とりあえず置いておく。


宇和島市の万波誠医師の病気腎移植の行為に対し、医学会の幹部が「目の前の患者さえ喜んでいれば何の問題があるんだという考えは恐ろしい…」という言葉。

一見、まともな言葉のようだが、患者を救おうとする万波医師のような人の行動を全否定するもの。
中央で一元管理できれば、その権限も利益も一手にすることができる。地方分権を中央官僚が拒むように、医学界が利権を手放さないようにしようとしているように感じてしまうのはひねくれた感覚だろうか。

透析と移植は腎臓病医療の「両輪」とされるが、透析には経営の理論が見え隠れする側面もあり、患者が移植に関する情報を十分得られない現実もある。透析患者は全国で約26万人。毎年約1万人増加しており、1兆2500億円にのぼる透析医療費は破綻の危機が心配されている。


人工透析に対する診療報酬も近年の見直しによって削減されている。それほど医療に関する財政負担は深刻なのだ。年々増え続ける医療費の一因が透析であることは否定できない。
一方、腎移植を行えば、諸問題もあるが、多くの人は健常者と変わらぬ生活が可能となり、仕事をすることも支障がなくなる。透析に関する費用もかからなくなる。病院の収入は激減するが。

人工透析をしている患者の多くは合併症を併発し、人工透析だけではない病気に対する治療も必要という。

困窮する財政問題の視点から見ても、患者本人や家族の生活の視点から見ても、また手術そのものも比較的簡単だという技術的な視点からも、腎臓移植は慢性腎炎の治療に効果的な治療法の最たるものといえるのだ。これを推進しようとしない厚生労働省の感覚がおかしいと思わざるを得ない。
病院経営の観点から見れば、慢性腎炎の患者が増えれば増えるほど、簡単に稼げるお客になるわけだし、医療費も元は国民の税金なわけで、不足したら国民から徴収すればいいという感覚なんだろう。


学会は、まず病気腎移植の否定ありきで始まっている。病気腎に不安が伴うことはわかっている。病気腎移植に問題がない、とはいえない。それは万波医師自身も認めていることだろう。だが、学会が否定するための根拠も乏しい。


ドナー拡大に向け新たな試みを打ち出すアメリカの学会は、万波医師らの病気腎移植に注目。5月開催のアメリカ移植会議の発表テーマに病気腎移植を採用した。ところが、日本移植学会会長がアメリカ移植外科学会会長に「発表テーマとして不適切」とする手紙を送付。病気腎移植が犯罪に関係しているかのような文面がアメリカ側を動揺させ、異例の発表取り消しに追い込んだ。


学会があの手この手を使って万波医師の結果をつぶそうとしたことが伺える。


「まず患者ありき」


薬害エイズ、薬害肝炎をみても、患者の苦しみを理解しようという姿勢は厚生労働省にはないのだ。
そんな厚生労働省や医師会に患者のスタンスに立って・・・と期待するほうがおかしいのかもしれない。

だからといって、苦しんでいる人が現実に存在するのだ。この番組はそういう意味で患者側の視点から見た医療現場の現実にスポットを浴びせたといえると思う。



健康な人にはきっと理解できないのだろうなあ。この万波誠医師による病気腎移植がマスミによって放送された時は、国全体がヒステリックに反応したように思える。特にマスミはひどかった。医師会が決めた倫理に違反していただけなのに、初報から犯罪者扱いだった印象が強い。「ひどい放送の仕方だね」と彼女と話した記憶がある。




人工透析を終えたら数日間元気になるわけではない。仕事をしながら透析を行おうにも夜間透析の自己負担は増加してしまった。

国は人工透析患者は、誰かに養ってもらえる環境にある人以外は「死ね」といっているのだ。

北朝鮮による拉致問題を取り上げてもらうために、家族会は本当に地道な活動を繰り返してきていたらしい。
慢性腎炎を抱える患者が国民の理解を深めるための草の根の運動が必要かもしれない。
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