昨日でウクライナ戦争が勃発して1年経過しました。
私が子どもの頃、戦争というと丁度イラン・イラク戦争が繰り広げられておりました。その後湾岸戦争が起こり、各地での紛争も絶えず、そしてウクライナでの戦争、まだ終わりが見えません。
かつて日本も戦争を行っておりました。ご存じかと思います。うちの祖父は警察官で、太平洋戦争時は樺太警察に所属しておりました。祖母と母は樺太出身です。親の世代までは実際の戦争を体験しました。
一緒に暮らしては今したが、祖父から樺太警察時代の話を聞く機会は正直多くありませんでした。ソビエトに捕まり、シベリアに抑留され過酷な労働を強いられ、その後日本に帰国できました。そう、帰国できたのです。多くの方が北の大国で命を落とし、生まれ故郷の土を二度と踏むこともなく眠りにつきました。運が良かった、と言えると思います。
そんな祖父は、生前よく樺太警友会の集まりに参加しておりました。参加者の中にいらした方が自主出版された本が祖父の書棚にあります。
「嗚呼 樺太警察最後のとき」。樺太警察はソビエトとの間にある国境を警備する役目もあり、昭和20年8月9日当時まだ有効であった日ソ不可侵条約があるにもかかわらずソ連が南樺太に侵攻、戦闘の最前線からわずかに生き残った方が執筆された本です。
我が家にあるのは第六集で、戦死された同僚のご家族を訪問されたこと、樺太警友会に参加されたときのこと等想いがたくさん詰まった貴重な資料です。
樺太で起きたことと同じような事が、この現代でも起こるとは…。ソビエト・ロシアという国はどうして同じ事を繰り返し、戦争をしたがるのか。 昨年ニュースで侵攻を知ったとき、数日でロシアの思い通りの結果で終結してしまうのだろう、と考えブログでもそのようなことを書きました。しかし、ウクライナがよく持ちこたえております。西側からの支援があるからこそ、ではありますが。
もし祖父が今存命でこの戦争を観たら、どんなに怒り、嘆くことか。
もちろん、ロシアだけの問題ではないですが、何故に人間は差別したがる生き物なのでしょうか。いや、残念ながらそれが人間なのかもしれません。
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