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ツイッターより_精神障害について

2018-09-21 20:23:42 | 夜ノオト。
 精神障害を持って、世界が健常者と分けられてしまった感じを常に持っている。賃金は健常者よりもずっと安いし、友達も病院で知り合った同病の人が増える。親は差別があることを前提に「負けるな」とはげまし、事情を知っている親戚は関わりを避けるか逆に過剰に気遣う。

 以前から付き合っていた人の中には精神病になったからと態度を露骨に変える人もいた。これはとても不快。世界は私を精神障害者として扱う。そういう状態が嫌なら、病気であることを明らかにしないで暮らしたほうがいいのか、とも思う。実際同病の多くの人が障害を隠して暮らしてる。

 私はツイッターで障害を持っていることをオープンにしている。実生活でも特に隠してはいない。自分から話すことは無いけれど、これは病前から自分のことを話すのが苦手なため。良くも悪くも病気は私の一部になってしまった。その病気とうまく付き合うために隠すという選択はしていない。

 精神障害者と健常者の間には見えない高い壁がある。そう思う時、私は私の中の精神障害者である自分に対する偏見と常に向き合わざるをえない。障害を持っている同士で話し合うことはあっても、健常者とはなかなか話し合えない。答えはまだ出ないが、これは安定期にあるから考えられることでもある。

 精神障害を持っていても結局は人。精神の病を得ても安定期にあれば、人格がドラスティックに変わりはしないということ、そして社会に混じってあなたの隣にいる精神障害者の多くは、この安定期であり、危険なモンスターでは無いことを多くの人に知ってもらえたらと思う。

ツイッターより__クリスマス

2017-12-20 20:54:08 | 夜ノオト。
 サンタクロースがいると信じていた頃、サンタは家のクリスマスツリーに飾り付ける、窓が青いセロファンでできていて綿の雪が降り積もっている小さなお家の中からやってくると思っていた。妖精みたいなものだから、クリスマスまでお家の中で眠っていて、ツリーに飾ると起きるのだと。


 ツリーは毎年、祖父が山から切ってきてくれた。樅ではなくてかやの木だったけれどチクチクした葉っぱに気をつけながら、サンタの小さなお家を大事に飾り、飽かずその青い窓から中を覗いていた。


 祖父いうところの、耶蘇の誕生祭り中それは続いて、ごく幼い頃はプレゼントをもらうよりも、小さな家に住むサンタクロースと友達になれないものかと考えていた。


 もう少し大きくなって妹が生まれ、母が再度働き出した頃から、家のクリスマスは豪華になって、家族で祝うものになったと記憶している。


 それまでは、小さなわたし一人を喜ばすために大人が用意してくれるクリスマスツリーとオーナメントのサンタの小さな家が、わたしのクリスマスだった。


 あれは今どこにあるのか。遠い昔に失われてしまったんだろうか。

ヘミングウェイ通り

2017-11-15 04:14:28 | 夜ノオト。

 「T市ヘミングウェイ通り、と書いてもらったら着くから、そこに送ってください。」N田先生はおっしゃった。
 私が大学に通えなくなってからずいぶんと時間が経っていた。先生が私にマリリン・モンローの絵を描いて送るように言ったのは、私のほとんど愚痴でしかない身の上話が済んで、競馬で勝ったからと一万円を茶色の財布から出して私の手にぽんと乗せてくれた後だ。
 いただく言われがないです。私は憮然として言った。本当は喉から手が出るほどお金が欲しかったのだが、急に財布を出してきた先生に、何か、私が自分でもわかっていない大事なものを買われるのではと身構えたのだ。
 じゃあ、マリリン・モンローの絵を描いて送ってください。住所は、T市中央ヘミングウェイ通り。
 先生は高名なヘミングウェイの翻訳家でマリリン・モンローの研究家でもあった。私は寒くもないのに少し歯の根が合わなくなって、ぶるっと震えた。美術大学の教授ではあるが、本業を持っていて名を成している、そういう経歴を持つ大人に一対一で話すのは初めてだった。

 N先生にもらった一万円をもって、私はボーイフレンドと書店に行った。さすがにN先生の本を一冊も読まないではいけないだろうと思ったのだ。ちょうど新刊が出たばかりで平積みになっている中に、先生のマリリン・モンローに関する著作があった。モンローの未発表の写真を集めた写真集が出たばかりで、ちょっとしたマリリン・モンローブームだったのでコーナーができていたのだ。
 だが、私は先生のモンローに関する本を買う気になれなかった。それは値段の高いしっかりした研究書で、ぱらぱらとめくって安易に理解できるような内容ではなかった。まいったな、立ち読みで済ませられるといいと思ったんだけど。一緒にいたボーイフレンドと、私よりはるかに真面目な友人が、買わないの?と聞いてきた。うーん、私に読み通せるとは思えないな、どうしようか。私は何となく隣に置いてある本に手を伸ばした。
 私は結局、先生の本を買わずにマリリン・モンローを扱った別の小説を買った。それから、絵を描くために画材屋に行き、安いB5サイズのイラストボードを買った。そして図書館でマリリンの写真集を探し一番描きやすそうな、大きく胸の開いたドレスを着て唇を半開きにして微笑んでいるマリリンの写真をコピーしてそれを元に、鉛筆で絵を描くことに決めた。けれど、絵はいつまでたっても完成しなかった。着色すれば完成、というところまでは描いたのだけれど、いつまでもいつまでも描きかけのまま私の机のところに置いてあった。
 そこまでは覚えている。以外と細部まで思い出せたのだが、私の学生時代はひどいものだったと恥ずかしくなった。単純な約束を果たすこともできない幼稚な学生。描きかけた絵はどうなったか。私はその後大学を中退し、しばらくは学生時代と同じアパートに暮らし、職に就いたはずだ。絵はどうなったのか。








 

引っ越して一ヶ月あまりーーー花水木

2016-12-06 23:06:43 | 夜ノオト。

 引っ越しをして一ヶ月あまり。やっと今の部屋にも慣れてきました。
住んでいる部屋を急に退去しなければならなくなったのが8月なかば。それからすったもんだあって部屋が決まったのが9月のなかば。さらにすったもんだあって入居できたのが10月31日でした。
 あれこれ動いたのが、入院後思うようにいかなかったリハビリの役目を果たしたようで、体の方も調子が良くなってきました。今はウェブデザインの勉強をするのに、就労移行支援事業所というのに通っています。
 これといって特筆することのない毎日だけど、一人暮らしを継続できて満足しています。穏やかな日が続きます。

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