猫語のブログ〜ねこさんの、ぼくによる、ねこさんのためのよみもの〜

「猫語の教科書」をだいざいに、しもべいくせいほうほうなど。

さっこんの白装束のやかたについて

2022-09-14 | 日記
ねこのみなさんごきげんよう。
しもべがぼくをよぶときにあたり、
た・ションといったりします。
ションをちょっと鼻にかけたようなくぐもった
ちょうしではつ音します。
フランス語ぽいそうです。


きょうは、とてもたいせつなことをここに
かきしるすつもりです。
これをしることにより、ねこのみなさんが
ただしくこうどうできるようになれば、と
それがぼくというねこさんのねがいです。

そのひは、さいきんのしもべにしては
はやくにかえってきました。
それでぼくは、おひるのおねんねをきりあげて
しもべにぼくのほじゅうをさせてあげました。
しもべはよろこんでぼくのおせなかをなで、
おくびをわしゃわしゃし、おなかをスーハーしました。

しもべに、ぼくがじゅうぶんほじゅうされましたので、
ぼくはおしょくじをおめしあがりになることにしました。

ねこさんくさをいただいてから、
さいきんおきにいりのおさかな生活が
でてくるのをまちました。

これはたいへんおいしく、かおりもほうじゅんで、
ほんもののおさかなにくらべると、やせいのおあじは
すくないものの、かえってそれが、ぼくのような
しもべをもつくらしが長くなったねこさんにとっては
やさしいおあじにもかんじられ、おかわりをしてしまうほどです。

この日も、ぺろりとおめしあがりになってしまったので、
おくちのまわりを、ぼくのちいさなラングドシャで
きれいにしながら、しもべにおかわりをしょもうしました。

しかし、さっきまでそこにいたしもべがおりません。
ねこさんのおしょくじのとちゅうで、どっかにいってしまったのです!

ぼくは、しもべにあるまじきこういがおこなわれたことをしって、
おくちのまわりをきれいにしながらも
あらぶったお気持ちのまま、
ぼくのおいすにとびのりました。

その瞬間、なぜかぼくのおくちがとじなくなったのです。

ぼくはびっくりたまげまして、おもわず
ぎゃっといってしまいました。

そうしましたら、しもべが人間用のはばかりべやから
のこのこともどってきました。

ぼくは、ごじぶんになにがおこったかわかりませんでしたから
しもべにみられるのがおいやでした。

あまりにぶざまなおすがたは、いくらしもべにといえども
みせたくないのがねこさんのプライドです。

ですが、おくちがとじませんので、
おくちからはぼくのにおいのする液体が
こぼれてしまっています。
とめようとおててでごしごししても、
とまるものではありません。

ぼくはぼくをつかまえようとするしもべの手をのがれたいし
ぼくのにおいのする液体をどうにかしたいのですが、
りょうほうともをかなえるのはおててにあまるとはんだんし
このさいぼくの匂いがする液体のことはわきにおいて、
ぼくのおへやの、しもべをみくだすベッドに
いくことにしました。

ここはしもべの手がとどきませんからね。

いちもくさんにみくだすベッドにむかいましたが、
しかし、しかしぼくは、みくだすベッドにのぼる
階段のとちゅうで、覚醒したしもべによって
いけどりにされてしまいました。

それでしまらないお口のままのぼくは袋につめられ、
袋からおかおだけをだすかっこうになったぼくを
しもべはふくろごと抱えておそとにとびだしました。

ぼくは、ぼくがどうなるのかひとつもわからず
しもべにただしがみついているあいだに、
たくさんのこねこさんのこえがするところに来ました。

これまでのけいけんからいくと、
ふくろにつめられたぼくは、白装束のやかたと
よばれるところへつれていかれるとそうばがきまっていました。
そこには犬がいて、白装束のにんげんがいます。
ぼくは、台のうえにのせられその白装束につかまれ、
ひっくりかえされたり、おしりにぶすりとされたり、
おけなみをけずられたり、はたまたその下の、
ほんたいにだけ攻撃をうけたりと
とにかく、いきるかしぬか、というほどのおめめにあいます。

しかし犬ではなくこねこさんがたくさんいるので、
ぼくは白装束のやかたではないところに来たのだと
ほっとしました。

こねこさんのおすがたを、おめめでみることは
できませんでしたが、ひっしにうったえるこねこさんの
あいらしいこえがきこえました。

うったえはそれぞれ、おなかがすきました、
これはおなかにはいりませんがどういうことですか、
おねむなのです、ぼくはここです、というぐあいです。

こねこさんのかわいらしいおおきなこえに、
ぼくのおめめはしぜんとしぱしぱしてしまいました。

白装束のやかたではないとおもっていましたから
しらないばしょでしたが、ぼくのおきもちは
こねこさんのおこえのために、くつろいでいたのです。

しかし、なにがおこったのかぼくは
いつのまにか台にのせられ、つめこまれたふくろからひきずりだされ、
5.6kg・・・だいぶおおきいねといわれ、
しらないにんげんにおくちのなかをのぞきこまれるという
うきおめめにあっていました。

でも、このにんげんは白装束ではなかったので
ぼくはやっぱり白装束のやかたではないと思いました。

そのにんげんは、ぼくのするどいきばがすきなのか、
きばのことばかりみてくるのです。
さらにすきがすぎたのか、きばをちょんちょんしたりします。

じつは、このごろしもべもぼくのするどいきばを見つめては
ちょんちょんしてくるようになっていました。

ぼくはするどいきばをさわられるのがとってもお嫌でした。
ですので、ちょんちょんされそうになるとおかおを
そむけたりしていたのです。

どうやらさいきん、にんげんのあいだでは
ぼくのするどいきばがブームなのだなと思いましたが
どうしたってさわられるのはおいやでしたので、
ひっしでさわられないようにしたのです。

しかし、このにんげんは、ねこさんのあつかいに
たいへんたけているようで、このにんげんにおかおを
つかまれていると、どうしてもうごかせず、おててもだせず、
ただかりてきたねこさんそのもののように
かたまるしかできないでいました。

そうやってぼくがうごけないでいるうちに、
ぼくのするどいきばにごしゅうしんなこのにんげんは
ぼくのするどいきばをつかんではひっぱります。
どうやら、ぼくからするどいきばをちょうだいしよう、
ということのようでした。

どうあがいても、しっぽっぽさえ満足にうごけないじょうきょうのもの
抵抗らしい抵抗もできぬまま、
そのうちぼくのするどい牙は
にんげんの手中におちてしまいました。

そのあと、ぼくはおくちのみずぜめにあいました。

あごちんもじゃぶじゃぶみずぜめにあいました。

ぼくがあまりのできごとに、ぼうぜんとしていると
こんどは風ぜめにあいました。
あごちんはぼうぼう風にせめられました。

ぼくはぼうぜんとしたまま、なすがまま
なされるがままですべてがおわり、
またふくろにつめられました。

そしてしもべが、もういちふくろごとぼくをかかえたとき、
ここが白装束のやかただと、突然わかったのです。

ぼくは白装束のやかたの気配をさっちすると、
マナーモードの携帯のようにおからだが震えるしくみになっています。
ですので、そのあとのぼくは、ぼくのおたくにはいるまで
ずっとふるえていることになりました。


みなさん、きをつけてください。
白装束のやかたには犬がいないことがあります。
そして、白装束の一味は、白装束でないばあいがあります。
今回の白装束の一味は、青装束でした。

ぼくは、こんらんのあまり、ちゅーるさんを
めしあがるのもわすれて、しもべを見下すベッドにて
おねんねしてしまいました。

みなさんには、そのようなひげきがおこりませんように、
ぼくにおきたこのことを、わすれないでおいてください。


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