16話 「クロス防御」
「そんじゃさ!剣!いくぞ!」
そうベラーナは言いマシンガンを守里に向ける。
「あ、待って、ちょ、いきなり」
守里が躊躇すると「敵は待ってくれないよ!」とベラーナ。
無線で「麻生が帰ってきたよー」とロロナが言うと、2人は武器を閉まった。
麻生が「テストも終わって、ずいぶん話は進んでいるようだね」と食堂で話をしていた。
「俺が言ったんです、どう防御したら良いか分からないから向けてくれって」と手振りを交えて麻生に話す。
「止めて悪かったね、もう一回試して見てはくれんか」と麻生は不思議そうに話していた。
無線を通して麻生は「守里君、逃げるんじゃよ」と言い、ベラーナが速度こそ遅いものの追いかける。
「遠い距離でも撃てちゃうからさ!」と守里に向かって撃つと、守里はかわした。
麻生は「何度でも撃つんじゃよ」とベラーナに言い、繰り返す。
バランスを崩しそうな瞬間だった。
守里はクロスに構えてベラーナのマシンガンを弾いた。
「やった!そうか!クロスにすると防御になる!」と守里は言った。
ベラーナは感心したように「やるー!ってか凄いな!」
浮きながらの会話だったが、守里も喜んで「今日はここまでだな」とゲンナ号に帰って行った。
「麻生さーん、俺にはマーズの鉱石くんないの?」
と言うと、ベラーナの頭をポンポン叩いて「造りが違うから難しいな」と答える。
麻生は続けて「ゲンナ号も同じなんじゃよ、守里君のように速くなくとも追いつけるくらいの能力はアササノーゾにはある」
と真剣に言うが、真面目な顔になったベラーナは「剣だけ、先行してやられたら…」と言うと、カンナ、ララ、トキノ、リリアンは同時に言った。
「そんなことはさせない!」と。
守里は「ベラーナが速く感じるのは何でです?」と麻生に聞く。
ベラーナは「飛行の仕方じゃないかな、コツもんだよ」というと、麻生が続けて「空間の場所にもよるかもしれん」と答えた。
セイナは、なぜか鼻やほっぺを真っ黒にして現れた。
ベラーナがカンナに隠れて怯えていると、カンナは情けないと言わんばかりにため息をついた。
「ゲンナ号に「サヤ」つけたよ?少しは速くなるかもね」と答えた。
そして「えへ、ついでにできるかなぁって思って、ベラーナさんの機体にも付けたら大丈夫みたいだったよ?」
ベラーナはカンナの後ろから現れ泣き出しそうに喜んだ。
「実戦じゃないから何とも…」
まで話すと、ロロナが慌てて「何かのエネルギーがくるよ〜」というと、衝撃があった。