この一年、本当に様々なことがありました。
辛かった事、嫌な事、そうした記憶に伴う感情を、
できるだけ自分の中で受け入れ、
消化したいと思いました。
そんなある日、ふと、
すべての支えを失った自分と向き合ったときに、
私の魂に焼き付いている何か、
それは「魂のDNA」とでもいえるのでしょうか、
そんな人間の魂に焼き付いている
精神的な拠り所を父の姿に求めるようになりました。
幼い自分が父に抱っこされる姿、
肩車をしてもらう姿、また
父のあぐらの中にちょこんと座りながら
安心しきっている自分の姿をイメージすることで
心を鎮めることができました。
父は19年前に亡くなりました。
生前から長い間、父との間には確執があり、
亡くなった後も、父を受け入れることができませんでした。
昭和一桁生まれの父は
とてもとても厳しい人でした。
父は自分の子供が
自分の思うような進路選択をしないと
まさに鬼の形相で怒りました。
その厳しさから、
私の兄弟の一人は「積木崩し」を
地で行くような人生を歩み、
思春期の私の家庭は
まさに崩壊状態でした。
なぜ父はそこまで子供に要求するのか。
私たち子供は父の所有物なのだろうか...。
父のことは、本当に、どうしても
受け入れることができませんでした。
ところが、昨年を通じて、
私自身がこれまでに感じたことのない
孤独を経験し続けているうちに、
ある日、ふと、
「これが父の感じていた孤独だ...」
と直感しました。
軍国少年として育った戦前と戦後の混乱という、
父の生きたあの時代と
企業戦士としてのプレッシャーと
このとてつもない孤独感を思った時に
初めて父を受け入れることができると思いました。
もしも、引き寄せの法則が働いて
私がこの現状を引き寄せたのなら、
私の心の奥底で、
亡き父への思いに折り合いをつけ、
父のすべてを愛をもって受け入れたいとする
娘としての魂に刻まれた願いが引き寄せ、
それが叶ったのかもしれません。
お父さん、時間がかかっちゃったね。
ゴメンね。
ありがとう、お父さん。
大好きだよ。
Hiroko