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幽霊 近世都市が生み出した化物 (歴史文化ライブラリー) |
化け物って言われて、平静な人は居ないと思う。
平静なのは、たぬき、きつねの専売特許。 |
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吉川弘文館 |
こんにちは。
前から話題にはしてたが、何となくまとまった事があったので、話そうと思う。
ウチの近所に、幽霊好きのイギリス人がいて、これがこよなく、自身の邸宅探しのポイントが、幽霊物件だったそうなんだ。
お国柄なのか、割と受け入れやすく、マストアイテム的存在であるが、当人は、ご自身のイギリスのお宅の幽霊は見えるのである。日本の幽霊が見えないのである。
家を探して、居ることを確認して購入する迄に、随分霊能者を渡り歩いたと聞く。
で、わたしが、これを本業にしてた頃依頼があり、行って見た。
確かに居るので、面白いから、金を取るのは、最初に頼まれた回にチョットだけで、後は、定期的に居るかどうかのチェックと言われて、暇な時には、見に行った。
でも、当人は、見たいのだろうと思っていたら、やっぱりそうだった。
色々な霊能者があれこれ、言ったらしいが、どれとして、史実にも合わず、そもそも、何で出るのかさえ分からない。わたしは、自分のイメージを伝え難かった。日本でそういう格好があるとは、明治以来、隠そうとして来たことで、どうしてそんなのが出ちゃったのか、意味不明で、分からないから、季節も変えて行ってた。
そんな内に、イギリス人は、日本に永住を決め、日本家屋が震災で傷んだのを機会に、立て直した。イギリス風の家になった。それでも、幽霊は出続けた。
長いこと見て行く内に、やはり規則性に気がついた。
それは、幽霊の衣装である。普通は、変わらないと言う前提だが、ここの幽霊は、違った。四季で、衣装が変わるのである。夏には、夏の服装、冬には、綿入りの着物を引っ掛けて居るのである。
うーん。死んだとか思わずに、生活し続けてるのではないか?
それで、頻繁に会う様になると、大体、見方が分かってくるイギリス人。
自分で、見た。
初めて、見た時の衝撃は忘れられないと言う。
んで、四季でも、着てるモノ変わるよと言ったら、見て来て答えた。同じモノを見てた。なので、これで、この件終わりだなと、思いつつも、イギリス人から、質問メールが凄く届く。
文章に出来ないので、また、ひょっこり顔を出す。
んで、幽霊の存在談義に花を咲かせて、わたしが帰って行く。
恨んで出るばかりだと思ってたと言うイギリス人のイギリスの邸宅は、わたしも真っ青で逃げ出しそうな程の案件である。東翼、西翼、地下、出たい放題である。
そもそも、幽霊が好きなら、こんな侘び寂び案件を買わずに、イギリスで堪能すればいいのになと、思いつつも、
侘び寂び程度だからこそ、丁度いいのだと思う、こんな秋晴れである。
恐らく、今後も付き合いは、続く。
朋
ひとりなのに、ひとりじゃない、心強さ。侘び寂び心霊物件ジャパーン。(笑)