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TBS報道特集 201511月28日放映
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金平茂紀ブログ ハートに火をつけて
プロフィール
金平茂紀
1977年 TBS入社。
社会部、「ニュースコープ」副編集長、モスクワ支局長、ワシントン支局長、ニュース23編集長を務め、2005年から報道局長、2008年からはアメリカ総局長として、アメリカを中心に取材を続ける。
2004年度「ボーン・上田記念国際記者賞」を受賞。
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#236 韓国の元慰安婦へのフォローアップ事業
2015/12/27 14:56
年末大放出6連発。その3
11月28日の放映のスタジオ部分です。
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2015年11月28日 「報道特集」スタジオ部分
〈あいさつ〉
金平;今晩は。「報道特集」です。
一連のオウム事件で、
菊地直子被告に無罪判決が言い渡され、釈放されました。
驚いた方もいるようですが、
裁判長が法廷で述べた説諭の言葉を繰り返し読んでみて
大いに考えさせられました。
皆さんはどのように受け止められたでしょうか。
続いてはこちらのニュースです。
〈ローカルの特集ふり〉
金平;このあとは特集、パリで起きた同時多発テロに世界が揺れています。
小林;国境でさまよう難民たち。
事件が難民たちの行く末に落とした暗い影とは。この後です。
〈特集①リード〉
金平;パリで起きた同時テロは発生から2週間あまりがたちました。
事件をめぐっては一部の実行犯が難民を装っていた疑いも浮上していて、
各国の難民受け入れ政策にも影響を及ぼしています。
本格的な冬を前に難民たちの今を取材しました。
(本編VTR)
〈スタジオトーク 特集①受け〉
小林;テロをうけて、ヨーロッパ各国では難民排斥を訴える極右政党が
支持率が上がってきているようなんですね、
また世論調査でも受け入れに否定的な意見が出てきているようですが、
実際、日下部さんはパリで取材をしてみてどのようなことが印象的でしたか
日下部;こういった強硬なリアクションのことをパリで聞いた何人かは「反射神経」という言い方で表現してたんですね。面白いなと思ったんですけど。
反射神経だからある程度仕方ないが私たちはその先を考えなくては何の解決にもならないとうことだと思うんですけど。
そうした中、テロで妻を亡くしたフランス人ジャーナリストのテロリストへの
メッセージがネットにアップされて非常に共感を呼んでいるのでちょっと一説を紹介しますと、「私は決して君たちに憎しみという贈り物はあげない。君たちの 望みどおり怒りで応じることは君たちと同じ無知に屈することになる」というものなんですけど、人質になったニコラさんにも通じるものがありますよね。
金平;重いメッセージだと思いますけどね。僕は去年の暮れからレバノンとかドイツとかそういうところシリアからの難民たちに実際取材を続けてきて、
実際に彼らが発した言葉とか今覚えているので、
今度のパリの事件で、さらに追い詰められる、行き場が無くなってしまうという事態はやっぱりあってはならないというか、テロリストの思うつぼだっていうふうにいったニコラ・エナンさんの言葉は非常に重いですね。
〈特集②リード〉
日下部;次です。
「報道特集」ではこれまで、インドネシアや台湾の元慰安婦たちについて
お伝えしてきましたが、今回は「韓国の元慰安婦」についてです。
この問題については、先に
安倍総理とパククネ大統領が「早期の妥結を目指す」ことで合意しましたが、
両国の考えの隔たりは大きいままです
こうした中、日本のNPOのある活動が注目されています。活動の様子を始めてテレビカメラに収めました。
(本編VTR)
〈スタジオトーク 特集②受け〉
小林;もと慰安婦の女性たちにたいする巡回ケアですけど、
日本の外務省がこのような事業をおこなっていたというのは初めて知りました。中心になっている臼杵さんですけど、女性たちと親子関係のような信頼関係があって本当に大きな存在なんだと感じましたけどね。
日下部;臼杵さんたちの前ではおばあさんたちはいろんな表情を見せるし
いろんな話もするんですね。もちろん大半が辛い経験なわけですけど、
中には日本の将校から愛の告白をされた話だとか
兵士たちと李香蘭の映画を見に行ったときのこととか、
ソ連が満州に攻めてきたときに日本兵たちと一緒に戦った話ですとか
こんな話は韓国人に対してはまず出来ないんですね。
韓国では日本軍は絶対悪で、こういう話はしないんですけど、臼杵さんの前ではすると。そういう意味でおばあさんたちの経験や体験は千差万別なんですけど、慰安婦問題がどんどん政治問題化かして、さらに民族主義が絡むことで、
おばあさんたちの真の姿が見えなくなってきてるんじゃないかという気がするんですね。さらに悪いことに、片やおばあさんたちを性奴隷と言ったり、一方では売春婦と言ったり、非常に極端に単純化された慰安婦像まで生んできてるわけですね。
そうした中で、おばあさんたち一人一人と人間として向き合う臼木さんたちの活動というのは、日本だけじゃなくて韓国にとっても僕は有益だと思うんですよね。
金平;VTRを見ていて、イ・オクソンさんという人の言葉、「慰安婦だった人がたくさん死んでるけれども、彼女たちは本当に死んだのではない、日本がいつ謝罪するのか目を閉じてじっと待っているんだ」っていうのはものすごく重い言葉だと思いました。
今年「報道特集」では、慰安婦の問題について、台湾、インドネシア、そして韓国と、3回にわたってお伝えしてきましたが、インドネシアのケースを放送した 後に、日本でも動きがあって、彼女たちの肖像写真をとっているヤン・バニングさんという方の写真展が日本で、これが沖縄で開かれた写真展なんですけど、た くさんの、4000人を超える人が見に来て、私も行ったんですけど、若い人たちがこの肖像写真の前で立ち去れなくなっちゃうんですね。あまりにもこういう ものを見たことが無いんでね。「過去の歴史に誠実に向き合うことの大切さを知らされた」という多くの声が寄せられていて、人間の尊厳に関わる話ですから、 今後も継続して取材していかなければいけないテーマだと思いました。
〈エンディング 原節子さん死去〉
小林;昭和を代表する大女優原節子さん、実は今年9月に亡くなっていたということが今週になって報じられました。私30歳なんですけど『東京物語』、『晩 春』とか『麦秋』とか大好きで目標としていた、恐れ多いですけど、あの美しい声とか日本語。残念がってる方本当に多いと思うんですよね。
金平;1963年に女優業引退してから一切表舞台に出てこなかったでしょ。いろんな伝説とか神話がある女優さんでしたね。小津安次郎さんとか黒澤監督との交流もね。
「報道特集」では、また来週。
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