時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

晩秋の紀州山中巡り-01~世界遺産の山里へ

2019-02-10 00:06:15 | 近畿/日本
 2018年の11月中旬過ぎに、和歌山県の山里と秘湯を1泊2日で訪ねました。

 まずは、高野山の近くにある山里にある、世界遺産にも登録されている、歴史ある丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)へお参りします。
 その後、高野山を通り抜け、更に山深い川沿いに佇む秘湯で、ゆったり1泊。

 はやる気持ちを抱きながら、初めて訪れる紀州の山中縦断のプチ旅に、出発です!

 <丹生都比売神社>


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 京都から、京阪電車で大阪の淀屋橋へ。
 南海電車が出発する、なんばへと向かう、大阪メトロ御堂筋線淀屋橋駅のホームです。

 広々とした空間を誇るドーム型の天井と、レトロな照明とが、エレガントな雰囲気を醸し出します。
 日曜日の朝ということで、大阪都心の駅のホームは人も疎らで、多くの人で賑わう日頃の見慣れた光景とは異なる眺めもまた、旅立ちの気持ちを躍らせてくれます♪




 大阪から和歌山県方面とを結んで走る、南海電車のターミナル、なんば駅。
 なんばから、高野山方面へと向かう高野線の、橋本行の急行に乗車します。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 電車はレトロな面持ちの、6000系
 この形式の最も新しい車両でも、製造されてから既に50年が経過(製造年:1962年~1969年)しているものの、腐食しにくいステンレス製のボディと念入りなメンテのおかげで、製造された72両全車が2018年末現在でも、この高野線の主力通勤型車両として活躍しています。
 (2019年秋頃から2023年度までに、順次新型車両に置き替えられる予定とのことです)



 7時48分に難波を出発した急行電車は、44kmの道程を52分の所要時間で、終点の橋本へ到着。
 乗車してきた電車の方向幕は、既に折り返しのなんば行と表示されていますね。

 丹生都比売神社へと向かう行程において、電車の利用はここまで。
 改札口へと、向かいます。
 この駅で下車するのは、初めてです。



 橋本駅前から、丹生都比売神社前行の高野山麓世界遺産アクセスバスに乗車。
 アクセスバスは、2018年は9月15日~11月25日の土・日・祝日に運行されました。
 南海りんかんバスが、運行しています。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 今回の旅を思い立ったのは、毎年紅葉シーズンに運行される、このアクセスバスの利用が、2018年は近畿地方にも大きな被害(京都駅の天井ガラスが破損しコンコースへ落下したり、関空の滑走路が水没、連絡橋にタンカーが衝突して損壊され長期間不通になった等)をもたらした台風21号の影響で低迷しているとの新聞記事を目にしたのがきっかけでした。
 週末の休日でもガラガラという地元の嘆きを記していた記事に、「どのような場所なのだろう」という、まだ訪れたことのない地域への関心が湧いたのでした。

 記事のとおり、バスの乗客は、私を含めて10名足らず…気の毒な位の乗車率で、橋本駅前を出発しました。



 アクセスバスの車内で購入した、「高野山麓 世界遺産ぐるっとパス」というチケット。

 このアクセスバス路線の全停留所と、丹生都比売神社前~高野山奥の院前の区間の停留所について、進行方向への乗降がフリーとなります。
 もっとも、1日3便の運行であったので、「フル活用」は多分不可能…丹生都比売神社と高野山内(アクセスバス以外の高野山内路線バスも利用可)を巡るのに、非常にお得なチケットといえます。
 しかしながら、橋本駅前~丹生都比売神社前の通常の運賃が2018年現在で1,300円なので、途中下車せず橋本駅前~丹生都比売神社前のみの乗車でも、この1,200円のチケット購入で充分に元が取れます。

 磁気券やICカード全盛の昨今、手作り感溢れるこのチケット、味がありますよね^^



 チケットには、これまた利用しきれない程のクーポン綴りが、付いてきました!
 寺社の拝観料やお店の商品割引に、記念品プレゼント等々、地元の意気込みを感じさせます。

 これから赴く丹生都比売神社も、記念品をいただけるようですね。
 参詣時に憶えていたら(^^;)、クーポンを利用してみることにします。



 アクセスバスは、橋本駅前を出発後すぐに和歌山県を流れる大河、紀の川を渡りますが、経由地の関係で別の橋を2度渡ります。
 その、2度目の渡河時に、朝の強烈な逆光にきらめく川面を撮影。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 東の方角となる、上流方向を望んでいます。
 見えている山並みは、方向からして、奈良県の吉野から全国屈指の多雨地域である大台ケ原へ至る山々と思われます。
 紀の川の源流も大台ケ原で、奈良県内では「吉野川」と呼ばれています。



 アクセスバスは、JR和歌山線の高野口駅に立ち寄ります。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 この駅へ向かうために、紀の川を複数回渡るのですね。
 昔ながらの面影を、色濃く残す高野口駅。
 このエリアは、ノスタルジックな風景を、そこここで見掛けます。

 せっかく立ち寄った高野口駅前でしたが、乗降客はゼロ;
 アクセスバスは、ノンビリとUターンして来た道を戻り、渡った同じ橋を逆方向へと渡り直して、紀の川流域に開けた低地から、丹生都比売神社や高野山等を抱く山地へと分け入ります。



 のどかな川沿いの田園風景から、険しい山中の眺めへと、車窓からの眺めは劇的に変化。
 疎らに建つ家は山腹にへばり付くように点在し、そこへと至る道の急勾配ぶりに、目を見張ります。

 閑散とした車内のアクセスバスも、この急な坂を喘ぐように、黙々と登り続けています。



 坂を上り詰めてゆくと、車窓からは、いつしか山並みを眺望することができるようになり、緑に覆われた峰の上空には、抜けるような青空が広がっています。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 季節は晩秋ですが、明るい朝の陽射しに照らされた山の緑が、とても鮮やかで印象に残りました。
 気持ちの良い秋晴れに恵まれそうな幸運を、喜びました^^



 橋本駅前から1時間程で、アクセスバスは終点の丹生都比売神社前へ到着。
 神社の駐車場の一角が、バス停となっていました。

 青空の下、バス停の周囲は、ゆっくり散策しても、気持ちの良いひと時を過ごすことができそうな、のどかな山里ですが、世界文化遺産に登録されている、丹生都比売神社を擁する山里です。

 駐められていた車は、駐車スペースの半分位を埋めていた程度…やはり、台風21号の被害の風評で、客足は芳しくありません。
 例年であれば、駐車場は満車となり、狭い道にも人や車で溢れていたのでしょうね。



 駐車場からは、丹生都比売神社境内の「鏡池」に架かる「輪橋」を、眼前に眺めることができます。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 太鼓橋の形状をしている輪橋、こちらでは一般の参詣者でも、通行することができるようです。
 橋上は、記念撮影会場然としている模様w

 その名のとおり橋の姿を映す(橋脚しか撮影できていませんが;)鏡池、色付いた境内の木々…明るい日差しの下での、輪橋の穏やかな眺めに心癒されて、私も神社へと向かいました。

 <晩秋の紀州山中巡り 02>



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2 コメント

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Unknown (タヌ子)
2019-02-20 23:18:56
高野山を訪れたのは既に5年以上前。
こんなバスがあるのなら利用すれば良かったと思ったけれど、期間限定なのですね。
半世紀を経過しても南海電鉄の車両がこんなに綺麗なのは、素材のお蔭だけでなく、やはり頻繁に手入れをしているからなのでしょうね。
フランスだったら1年でもっと傷だらけになります。
高野山はスピード旅行でなんと奥の院も訪れることができなかったので、もう一度ゆっくり訪れたいと思っています。
振り仮名なしではとても読めない丹生都比売神社の紅葉も楽しみです。
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タヌ子さん。 (taろう)
2019-02-21 18:10:37
ブログ記事を拝読していたタヌ子さんの高野山ご訪問、もう5年以上も経っていたのですね;
ネットでたまたま目にしていたニュースに、このバスや丹生都比売神社のことが載っていて、初めて知ったこの地へ行ってみようと思い立ちました。
南海電車のこの車両、とても製造後50年以上が経過しているとは思えません。
関西の鉄道会社は、南海に限らず、古い車両でもリニューアルを施しながら、末長く使い続ける会社が多いですね。
今回は1泊2日の小旅行でしたので、人出で混雑していた高野山自体はスルーして、更にその奥の山中へと、初めて足を延ばしてみました。
11月中旬で、色付いた木もあれば、緑のままの木もあったり、落葉の敷き紅葉も見られたり…と、彩り豊かな秋の風情を楽しめた、丹生都比売神社の境内でした。
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