時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

列車で往く九州プチ旅行-5~不知火海・曇天の夕景 おれんじ食堂<2>

2013-06-18 20:15:05 | 九州/日本
 「おれんじ食堂3号」の車内で肥薩おれんじ鉄道沿線の美味しい産品が提供され始めた頃、列車の車窓には、不知火海が穏やかに広がる雄大な風景が眼前に迫ってきました。

 晴天であれば、きっとこの穏やかな海上が西に傾いた日の光を燦々と浴びて、紺碧と黄金色の素晴らしいコントラストに映える眺めを楽しめたのでしょうが、この日はあいにくの曇り空…輝きの眺めを目にすることはできませんでしたが、低く垂れ込めた雲が演出する、どこかミステリアスに煙る対岸の島影と共に眺める、夕刻を迎えた静かな海の景色もまた、不思議な魅力に満ちたものでした。

 <肥薩おれんじ鉄道(ルート)>
 <肥薩おれんじ鉄道(公式サイト)>
 <肥薩おれんじ鉄道(Wikipedia)>
 <おれんじ食堂(公式サイト)>
 <おれんじ食堂(Wikipedia)>

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 「おれんじ食堂3号」は、始発駅の新八代(しんやつしろ)の次の停車駅である、お隣の八代から肥薩おれんじ鉄道線へ入り、線内最初の停車駅として、この日奈久温泉(ひなぐおんせん)に停まります。

 一部区間を除き、ほぼ全線にわたって単線である肥薩おれんじ鉄道線。
 対向列車とは駅で行き違います。



 この日奈久温泉を出発すると、程なく車窓からは、不知火海(しらぬいかい)(八代海 / やつしろかい)の穏やかな海原が広がる、雄大な風景を楽しめるようになります♪

 線路脇には防波堤、その向こう側はもう浜辺となる波打ち際を、「おれんじ食堂3号」はノンビリと進みます。



 小刻みに入り組んだ地形の中、小さなカーブの連続で海岸線を忠実になぞるレール…その美しい風景も、列車の先頭部から恣です!



 海辺の小さな駅を通過。
 ポイントを渡って、単線の線路が複線に分かれたり、通過後再び単線に収まっていく様子を眺めていると童心に帰るのか、ワクワクする気分がこみ上がります^^



 気持ちの良さそうな、無人の小さな浜辺の脇を通り過ぎます。
 時刻は18時に近付きつつあり、街灯にも灯が点り始めました。

 こうした場所で、ボ~っと佇んでいたいです。。。



 曇天時の夕刻に見せる海の色は、乳白色の混じったような、不思議な灰青色。

 対岸に連なって見えている天草(あまくさ)諸島の島影も、低く垂れている雲によるものなのか、うっすらと煙るような姿を披露していました。



 肥薩おれんじ鉄道線が走る海辺も、浜辺かと思うと磯に変わったり…と、目まぐるしく風景を変化させていくので、見飽きることもありません^^



 岩場に差し掛かると、波打ち際との距離が一層縮まる感じがしますね!



 …いつの間にか、雨が降り始めたようです。

 雨交じりの夕暮れ時の海辺を、「おれんじ食堂3号」は、エンジン音を響かせて走り抜けていきます。



 少し海へと突き出した格好の崖に半ば隠されるように、弧を描く浜辺…こういう景色、好きなんですよ!



 これまで走ってきた方向を振り返ると、やはりさざ波すら立てない穏やかな不知火海が、静かに水をたたえて佇んでいました。

 まだ私が高校生であった大昔;(肥薩おれんじ鉄道線がJRどころか国鉄であった時代)、大阪からの寝台列車でこの区間を通っているのですが、景色の良かったことは記憶に残っているものの、「こんなに海の近くを走っていたっけ?」と、改めてその景色の素晴らしさを(曇天にもかかわらず)実感した、肥薩おれんじ鉄道線から眺める不知火海の、素敵な眺めでした♪



 そろそろ、新八代を発って1時間が経過しようとしています。

 それぞれの車両に取り付けられている次駅案内のボードも、ご覧のとおり、サービスクルーが手で掛け替えていく趣向の凝ったものとなっています^^
 次の停車駅は、九州新幹線も乗り入れている新水俣。
 新水俣の次の水俣で、「おれんじ食堂3号」最大のお楽しみであるディナーに供される料理がデリバリーされます!

 車窓風景を存分に楽しんだ次はいよいよ、味覚を楽しむ番です!!



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