時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

北陸新幹線延伸直前 北陸行-11~消えゆく列車達との惜別の帰路

2015-07-25 10:05:38 | 日本
 慌ただしくも充実した行程を満喫した、今回の北陸旅も、遂に京都への帰路を残すのみとなりました。

 夜となっても、次々に特急が到着する、富山駅。
 JR北陸本線の駅として、残すところあと20日あまりを残すのみとなった富山から始まる帰途を前に、乗車する列車を待つ間、先にホームへと滑り込んでくる、北陸新幹線延伸で消えゆく列車たちとの名残を惜しんでいました。

 時間帯の都合により、富山始発の大阪行特急「サンダーバード」はちょうど良い出発時刻の便がなく、図らずも「金沢乗り換えで関西行」という、北陸新幹線延伸後の富山~関西必須パターンを、先駆けて疑似体験する形での帰途となりました。


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _


 すっかり夜の帳が降りた(といっても18時20分頃でしたが)、富山駅のホーム上にて、金沢行の特急を待ちます。

 この、JR西日本の駅名標を在来線ホームで見ることができるのも、残すところ、あと20日程となっていました。。。



 平成27年(2015年)3月13日まで、金沢~新潟間を運行していた特急「北越」。
 富山で束の間の停車時間中に、多くの乗客を降ろし、間もなく終着駅・金沢を目指して出発、夜の闇の中へと紛れていきました。

 「北越」廃止で、この車両も富山では見納め…カメラやスマホで撮影していく人も多かったです。



 「北越」の出発後、同じホームへ進入してきた、普通電車。
 青一色の、JR西日本の北陸地域色に塗装されていますが、車体が背景の夜の闇に融け込んでしまっているような感じで、点灯していた大きな前照灯が、明暗のコントラストで、一際目立っていました。

 この車両も、平成27年(2015年)3月14日のダイヤ改正に伴い引退…風前の灯火の現役運用です。。。



 この車両は、3両で1ユニットを編成していて、この普通電車は6両編成(2ユニット)でした。
 後ろ半分は、北陸地域色の一代前の、新北陸色を施された車両。

 一昔前は、急行型車両として活躍していたこの車両ですが、北陸から急行が姿を消して久しく、地域の足として普通電車の運用に投入されてきました。

 目玉のようなインパクトを感じさせる、大きな前照灯が印象的なマスクです。

 この車両にも、取っかえ引っかえ、撮影のギャラリーが^^



 反対側のホームへは、新型車両の普通電車が。
 新しい代わりに、短い2両編成です。

 北陸新幹線金沢延伸開業後、JR西日本から北陸本線金沢以東の運行を引き継いだ第三セクター鉄道会社のうち、石川県の会社富山県の会社へも譲渡されています。



 乗車する、18時41分発の特急「はくたか18号」金沢行が、到着しました。

 富山始発の特急「サンダーバード」は、約1時間後…と、タイミングの悪い時間帯に当たってしまい、金沢乗り換えを余儀なくされました;

 北陸新幹線金沢延伸前まで、特急「はくたか」は、越後湯沢~金沢間を走行、越後湯沢で上越新幹線に連絡し、首都圏と北陸とを結ぶ、重要な役割を担ってきました。
 この「はくたか」も、北陸新幹線の金沢延伸開業に伴い全廃、北陸新幹線の列車名の一つとして引き継がれています。



 「はくたか18号」は、JR西日本所属車両と、途中走行する第三セクター鉄道所属車両との、混成の編成となっていました。
 金沢方の先頭車を含む6両の編成はJR西日本所属車両、そして、こちらの、越後湯沢方の最後部を含む3両の編成は、その第三セクター会社所属車両でした。
 JR所属車両とは異なる、赤を使用した塗装が目を引きます。

 この、第三セクター会社所属車両も、在来線の「はくたか」廃止に伴い運用を終了、JR西日本へ譲渡されたので、この塗装も見納めです;

 もちろん、ギャラリーも中々の賑わいでした!



 富山で撮影。
 この、「はくたか」の列車名と「金沢」の行先の表示は、今日では北陸新幹線の車両で見ることができます。

 富山での、消えゆく列車たちとの邂逅、惜別も、ここまで。
 乗り遅れないように手早く撮影を終えて乗車、富山に別れを告げ、金沢へと向かいました。
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _


 「はくたか18号」は、18時41分に富山を出発、37分後の19時18分に、終着駅・金沢へ到着しました。
 北陸新幹線が、ここ金沢へとやって来てからは、JR西日本が運行する北陸本線は、これより西(西金沢方向)の区間となります。



 降り立った、北陸本線の福井方面のホームは、北陸新幹線のホームのすぐ隣でした。

 新幹線ホームは、既に延伸開業を待つのみといった風情で、隣の駅が「新高岡」となっている真新しい駅名標が、煌々と点っていました。



 金沢では、乗り継ぎの特急の出発まで少々時間が空き(25分)、ホーム上で待つことしばし。
 「はくたか18号」が金沢へ到着しておよそ10分後の19時30分頃に、金沢始発の特急「サンダーバード44号」大阪行が入線してきました。



 この「サンダーバード44号」で、金沢から京都へと向かうことに。
 つまり、「サンダーバード44号」が、今回の旅の全行程の、しんがりを務める列車となります。

 夜のターミナル駅独特の情感は、ここ金沢でも感じることができました。



 「サンダーバード44号」の車体の、列車名と行先の案内表示。

 「サンダーバード」は、北陸新幹線延伸開業後は、JR西日本の管轄を外れる金沢以東(高岡、富山方面)の区間が廃止となり、全列車が金沢始発(1便だけ和倉温泉始発)となって、関西と北陸とを結んで走り続けます。

 既に北陸新幹線が金沢へ乗り入れている今日では、関西方面から高岡(新高岡)、富山へは、金沢での乗り換えが必須となっています。。。

 北陸新幹線は、今後、8年後の平成35年(2023年)3月に、福井県の敦賀まで延伸開業する予定ですが、敦賀から最終的な終点である大阪市内までの区間については、ルートの決定すら平成27年(2015年)の段階では、目処が立っていません。
 フリーゲージトレインの導入も、敦賀延伸開業時までには間に合わないようですし、鉄道で再び、関西から乗り換えなしで富山へ行くことができるのは、あと何年したら実現することでしょうか;



 「サンダーバード44号」は、金沢出発後、途中の停車駅で関西方面へ戻ると思しき大勢の乗客を拾いつつ、夜の闇をついて北陸路を疾走、金沢から2時間19分を掛けて22時2分の定刻に、京都へ到着しました。

 北陸新幹線延伸直前に敢行した、充実の1泊2日駆け足旅行が、ここに終結です!



 終着駅の大阪を目指して、慌ただしく京都を出発する「サンダーバード44号」を見送ります。
 主として、長距離列車が発着するこのホーム、「サンダーバード44号」が出発する頃には、京都で下車した人々は既にホームを立ち去っていて、人影も疎らとなったホームに佇んで、つい今しがた終えたばかりの旅の余韻を、噛み締めていました。

 大きな期待に応えてくれるばかりか、その期待を遙かに凌駕する、望外の感動を今回の旅でも味わわせてくれた、冬の北陸…北陸新幹線が延伸開業する一足先に訪れて、正解でした。
 北陸新幹線が金沢まで延長開業した後、北陸への客足は、空前の勢いで増加しているようで、人混みが苦手な身としては、次の北陸行は、少々時間をおいた後となりそうです。

 今回の旅は、束の間、一瞬の夢のような短い行程でしたが、これまで北陸を訪れた中で、最も美食と絶景を満喫することができたと感じました!
 素敵な感動を与えてくれた冬の北陸に、大きな感謝を捧げて、今回の北陸行の記の締め括りとします。


 「北陸新幹線延伸直前 北陸行」 了



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (タヌ子)
2015-07-27 07:20:20
フランス人は特に電車に興味がなくても、日本に来ると、何故か電車の写真をバシバシ撮っているので、何故だろうと思っていたのですが、フランスは鉄道が未だに国営なので、TGVも普通のローカル電車も車両のデザインは殆ど同じなので、日本のバラエティに富んだ車体が珍しくて仕方ないようです。
私が乗った北陸新幹線もハクタカという名前だったと思います。
新高岡駅、この夏は多くの観光客で賑わっているのでしょうね。
返信する
タヌ子さん。 (taろう)
2015-07-27 20:54:41
日本では、かつての国鉄は地域別に分割民営化されたので、それぞれのJRで車両の設計も別々となって、殊に外国の方々の目には、地域別にとても個性的な電車に見えるのでしょうね。
考えてみれば、新幹線でも、路線毎に車両の姿が結構変わっていますよね。
「はくたか」の列車名称は、在来線の特急から、北陸新幹線に引き継がれました。
北陸新幹線の列車名公募では、「はくたか」が第1位であったそうです。
在来線特急として廃止直前で、富山→金沢の僅かな距離でしたが、親しまれている名称の特急に乗車することができたことも、この旅のいい思い出となりました^^
夏休み&お盆のシーズン、北陸新幹線は益々大勢の人々を北陸へ運んでいるのでしょうね♪
返信する

コメントを投稿