時には、旅の日常

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長野県小海町の高原へ-02~新宿発、高原への旅路

2016-12-11 00:21:21 | 日本
 晩秋の好天に恵まれた朝の新宿駅から、小海の高原へ向け、出発します。

 <<長野県小海町の高原へ-01>

 新宿駅の、甲府・松本方面へと向かう、中央線特急が出発するホームには既に、ハイカーと思しき人々を中心に、乗車を待つ長蛇の列ができていました。
 乗車した特急は、千葉始発の列車でしたが、新宿で、普通車、グリーン車共に満席となって、出発しました。

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 広々とした佇まいが、何とも清々しくて気持ち良かった、新宿駅新南改札へのアプローチ。

 土曜日の朝だと、新宿駅でも、このように人の姿も疎らになるのですね。
 新宿駅でゆったり感を味わう、という、ちょっと意外な体験を興味深く楽しみながら、中央線の特急に乗車すべく、改札口へ。



 この朝乗車するのは、07:30発の特急「あずさ3号」南小谷(みなみおたり)行。
 新宿から、甲府・松本を経て、立山黒部アルペンルートの玄関口の信濃大町や白馬を通り、南小谷まで赴く列車です。
 この特急で、途中の小淵沢(こぶちざわ)まで乗車します。

 中央線沿線には、日本アルプスをはじめ、八ヶ岳山麓や富士五湖等の富士山麓等、錚々たる山岳高原地域が広がり、この特急が出発するホームも既に、ハイカーと思しき人々を中心として、大勢の人々で、大賑わいの状態でした。



 06:38に始発駅の千葉を出発した「あずさ3号」が、07:28に新宿へ到着しました。
 2分間の短い停車時間中に、長蛇の列を作っていた人々が、乗り込みます。

 この日の「あずさ3号」は、指定席は普通車もグリーン車も満席。
 私も結構直前に予約したので、既に普通車指定席は売り切れていて、辛うじて残っていたグリーン車の座席を確保しました;

 「あずさ3号」は、07:30の定刻に新宿を出発しました。



 新宿を出発して1時間と少し…「あずさ3号」は既に大月を過ぎて(富士五湖方面へと向かう大勢の人々が下車していきました)、甲府盆地へと入って来ました。
 甲府盆地の東の縁に当たる位置の、勝沼附近の車窓です。

 線路脇には葡萄畑が広がり、その向こうには、甲府市街や、甲府盆地の西に連なる南アルプスの峰々を、見渡すことができました。



 甲府を過ぎると、中央線はぐんぐん標高を稼いでいきます。
 車窓から見える山々も、心なしか距離が迫っているかのように感じました。

 天気も益々良好となり、素晴らしい青空が恣の景色に♪
 色付いた木々のカラフルな色彩美が、車窓風景を美しく飾り立ててくれます。
 遠くに見えている山肌もまた、紅葉に彩られて、赤みを帯びていました。



 新宿を出発してから、2時間が経過…行く手に、八ヶ岳の雄姿を眺めることができました!

 私の座席は、進行方向左側(西向き)であったので、基本的には中央線の東側に位置する八ヶ岳を望むことはできなかったのですが、甲府方面から曲がりくねりながら勾配を上っていく中央線の線形のお陰で、西方向へと向きを変える、とある大きなカーブの先に、雄大な山容を拝むことができたのでした^^



 車窓風景からも、徐々に高度が上がっているのが分かりますね。
 車窓からの眺めも、小淵沢付近まで来ると、どことなく高原を感じさせる、「広がり」をもったものとなっているような気がします。

 間もなく、小淵沢へ到着です。



 「あずさ3号」は、新宿から163.4kmの距離を2時間6分で走破し、09:36に小淵沢へ到着。
 小淵沢で「あずさ3号」を降りて、八ヶ岳山麓を走り抜け、長野県の小諸へと至る小海線の普通列車へ、乗り換えます。

 小海線の小淵沢出発は09:57で、「あずさ3号」からの乗り換え時間は、21分。
 程良い余裕をもった、接続時間です。
 当初は、「あずさ3号」の30分後の新宿08:00発の「スーパーあずさ5号」を予約したのですが、「スーパーあずさ5号」だと、小淵沢での小海線との接続が4分とギリギリで、万一遅れて子の小海線の列車を逃してしまうと、次の列車が11:19で、この日の内に目論見どおり京都へ帰ることができなくなるので、急遽「あずさ3号」へ、予約を変更したのでした。

 「あずさ3号」と「スーパーあずさ5号」からの乗り換え客で、2両編成の普通列車は、ほぼ座席が埋まりました。
 客層としては、やはり、ハイカーのグループが多かったです。



 09:57の定刻に小淵沢を出発した小海線の普通列車は、中央線から分かれて、一段と高度を稼ぐべく、勾配をゆっくりと上っていきます。

 小淵沢の次の駅、甲斐小泉からは、標高も1,000mを超え、車窓を流れゆく沿線風景も、完全なる高原のそれに様変わりしました!
 小海線には、「八ヶ岳高原線」の愛称が付けられています。

 木々の根元には、ススキの原が広がる、晩秋の八ヶ岳山麓です。
 空も、一段と近付いて見えてきた気がしました。



 高原の観光地・清里(ここでも、多くの乗降がありました)を過ぎると、列車は山梨県から長野県へと、県境を跨ぎます。

 長野県へ入ってすぐ、全国のJRの路線で最も標高の高い地点を通過(標高1,375m)。
 最高地点脇には、このような標柱と、小さな鳥居が建てられています。

 この後、列車は、やはりJRの駅としては最も標高の高い野辺山に停車します。



 清里までは、林の中に別荘が点在する風景が続いていましたが、野辺山を過ぎると、一面に高原野菜の畑が広がる景色に一変。
 別荘地とはまた趣を異とする、素敵な高原の風景を堪能しました。

 ほぼ収穫を終えたらしき畑、色付いた木々の葉と遠くの山肌…間もなく到来する冬を前に、1年最後の彩りを放つが如く、印象的な眺めです。

 この後停車した信濃川上で、小淵沢から乗り込んだハイカーはほぼ下車。
 それでも、沿線の人や観光客で結構座席は埋まっていましたが、車内は幾分かのどかな雰囲気になりました。



 明るい日差しに映る、山肌の錦の、素晴らしいグラデーション。

 普通の山里の一風景ですが、その色彩の美しさには、思わず見とれてしまいます。
 空に浮かんだ雲が、どことなくユーモラスな形の塊に見えて、のどかな雰囲気に和んでいました^^

 因みに、この場所でも、標高1,000mを超える高所にあります。



 小海線の旅も、あと数分でひとまず終了です。
 晩秋の景色の中を、ノンビリと走行します。

 小淵沢の次の駅、甲斐小泉から、この景色へ至る少し前に出発した、海尻(うみじり)という駅までが、小海線で標高1,000mを超える区間となっています。
 1,000mと超えるという、殊に標高の高いこの区間に、佐久海ノ口(さくうみのくち)、海尻と、「海」の付く駅名が2駅続く、不思議な小海線ですw
 そういえば、路線名や自治体の名称も「小海」と、「海」が入っていましたね(^^;)



 小淵沢から1時間4分を掛け、11:01に到着した松原湖で、下車。
 小淵沢から44.8km、新宿からは208.2km(所要時間:3時間31分)の旅路でした。

 益々眩しい秋の陽射しをいっぱいに浴びて、慌ただしく隣の駅、小海へ向けて出発していく列車を見送ります。



 列車が去り、下車した数人も歩き去って、静けさを取り戻した松原湖駅。
 列車が走って来た、小淵沢方面を眺め遣ります。

 土地が開けた感じの小海方面の景色とは打って変わって、山が迫ってきていますね。
 ここでも、色付いた山肌と、ホームの草地部分に敷き詰められたかのような落葉が、晩秋の雰囲気を醸し出していました。

 のどかな秋の陽光の下、美術館へ向けて、徒歩での行程に掛かります。

 <長野県小海町の高原へ-03>>



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