時には、旅の日常

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東九州・佐伯へ 一泊二日寿司三食の旅-08~九州最東端の地・鶴御崎<1>

2014-09-21 22:12:46 | 九州/日本
 佐伯市街から約1時間半、目指す九州最東端の地である、鶴御崎へ到着しました。

 遮るもののない快晴の強い日射しと、ジリジリ湧き上がるような強烈な蒸し暑さの中で、岬に建つ燈台が、静かに出迎えてくれました。

 戦時中に築かれた砲台の遺構等も風景に含めた九州最東端の岬でのひと時は、夏の陽光の下、時が止まっているかのような錯覚すら覚えた、不思議な感覚に包まれた滞在でした。

 <鶴御崎>

 <鶴御埼燈台>


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 九州最東端に位置する、鶴見半島先端の岬、鶴御崎(つるみさき)。
 東経132度5分で、四国最西端である佐田岬半島(さだみさきはんとう)先端の佐田岬(東経132度0分)よりも僅かながら東となります!

 九州に付属する離島も含めると、鶴見半島の更に東北沖に浮かぶ、水ノ子島(みずのこじま)が佐伯市に属していて、ここが九州最東端といえますが、現在は自動化されている灯台があるだけの無人島で、島へ立ち寄る航路もないため、漁船等をチャーターしなければ、訪れることができません。 

 佐伯市街から辿ってきた道路は、鶴御埼燈台へと至る最終端部では一般車両は通行止めで、広大な駐車スペースに車を止めて歩くこと数分で、鶴御埼燈台(つるみさきとうだい)の姿を、行く手の正面に見ることができます。
 この燈台の直下を以て、アスファルト舗装は途絶えます。



 鶴御崎へと至る直前に立ち寄った展望ブリッジ周辺と共に、鶴御埼燈台周辺一帯もまた、戦時中には砲台等が築かれて要塞化されていました。

 砲台や兵舎、防空壕等、当時の遺構が散在しています。



 今日ではだいぶ色褪せて、文字の判読も困難となってしまった、「ミュージアムパーク鶴御崎 鶴御崎旧軍事施設配置想定復原図」の案内看板。
 鶴見町も、9年前(平成17年 / 2005年)に佐伯市を含む周辺自治体と対等合併し、新たな佐伯市となって今日に至っています。

 鶴御崎一帯は右下の部分で、右端近くの、道が広くなっているあたりに旧海軍望楼と記されている部分に、現在鶴御埼燈台が建っています。
 その望楼へ至る道から分岐している砲台への道は、荒廃が進んだのか閉鎖されて、進入禁止となっていました。

 左上の施設群が、前の記事で記した、展望ブリッジの周辺となります。



 まずは、燈台の下を一旦通り過ぎて、歩いて行ける九州最東端のギリギリまで進むことにしました。
 九州最東端まで、あと140mとのこと…この場所の雰囲気を見る限りでは、楽チンで到達できそうに思えたのですが。。。



 旧海軍望楼跡の傍らを、九州最東端へと誘う小径が続きます。
 新旧の建造物が入り組んだ、一風変わった景観の中を、先へと進んで行きます。



 振り返ると、快晴の空をバックに、鶴御埼燈台が聳えていました!
 南国の九州らしい、眩しいまでの陽光が降り注いでいます。

 小径はいつしか、下り坂となっていました。



 やがて、コンクリート舗装も尽きて、落ち葉の敷き詰められた地肌の上を歩くことに。。。

 道幅も益々狭まり、岩が頭を出しているような、ゴツゴツした急な下り坂を下りていきます。
 片側(右側)のみに柵が設けられていますが、この辺りでは既に尾根道のような地形となっていて、小径の両側は、かなりの急傾斜地となっているようでした;



 茂みの隙間からは、物凄い地形が垣間見えるのですが…;

 小径を覆うように密生しているこれらの木々がなかったら、高所恐怖症の身では、多分この径を進むことはできなかったことでしょう><



 茂みが途切れていた場所からは、絶景と呼んで差し支えない、素晴らしい眺望が開けていました^^
 …が…!すぐ足許にまで迫る海原までの高さが、半端ではありません。

 足許には僅かな茂みの緑が見えるだけで、地面は足許すぐ近くから遙か下方へ、直滑降の如く削り落とされたような地形の上に立っている事実を、今更ながらに実感させられた瞬間でした(||-_-;)



 140mの道程を5分程掛けて、小径の終端部へと到着しました。
 終端部は小さな広場のようになっていました。

 画像の正面、2つの小島の島影の近くに、方角的には水ノ子島が見えるはずですが、霞んでいて視認できませんでした。
 また、水ノ子島に建てられている、水ノ子島灯台のものらしき光点が見えていたようにも思えましたが、撮影した画像にその光を見付けることはできませんでした。

 「ミュージアムパーク鶴御崎」のリンク先の画像と比較して、この場所もまた植物が生長したり荒廃が進んでいるような印象を受けました。



 九州最東端の広場からの眺め。
 リアス式海岸の、幾重にも連なる尾根が、険しい地形のまま海へと落ち込んでいる様子は、壮観ですね!

 この日は天気が良すぎて、霞みが掛かったような眺望となり、空と海との境界となる水平線も、はっきりとは確認できませんでした。



 左端に見えている海岸…かなり大規模な崩落が起きているようですね;
 大小様々な岩塊が、崩れ落ちたそのままの姿で、波に洗われています。。。

 荒々しい自然のあるがままの姿を存分に堪能して、もと来た径を引き返しました。

 鶴御埼燈台の周囲の散策を、もうしばらく続けます。



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