リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

メコン川のニベ科魚類

2011-01-07 10:32:35 | メコン川研究所(メコンの目改題)

この魚は

ボーズマンニベ 注 仮称 和名ではありません (ニベ科 Boesemania microlepis )

 

は、なかなか興味深い魚だ。

1月頃から産卵期が始まるようだが、大きな声を出して鳴く。

それをメコンカワゴンドウが追いかけているらしい水中音をYOUTUBEに載せているのでご試聴ください。

 

ところが、この魚、なかなか機会が無くて、食べたことも、解剖したこともなかった。

昨年であったのだが、大きさが5kgと大型で、購入することを躊躇してしまっていた。

ここで出会ったのが、このサイズ。

解剖にも 食するにも適当なサイズだった。

ニベといえば、イチモチである。イシモチの別名がグチであるように、この海産魚は鳴くことでも有名だが、その名の由来は頭に石があることだ。

この石とは、耳石という脳幹の近くの器官に由来している。

この耳石は様々な魚類にあるのだが、魚種によって大きさが異なっている。

サケ科のサツキマスなどは、比較的大きい、といっても40cmくらいで10mmくらい、の大きさ。

ナマズは大きさの割にとてつもなく小さい、という。

 

さて、ボーズマンニベだが、巨大であった。この指先の白い物がそれ、長径で20mmほどもあった。

ざっと見ても、年輪のような物があった。

もしかして、通し回遊をしている?かもしれないな。

胃袋が膨らんでいたので、割いてみると、ハゼ科魚類がまるまる入っていた。

ひれも残っているので、このハゼは分類ができそうだ。

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4 コメント

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O=にべだ (まつべぇ~)
2011-01-07 15:59:20
 淡水産?もしくは遡上するニベか.
さすがにアジアの大河メコン
奥深し.おもしろそうだな..
それに,河とはいえ,多様性が高そう
もしかして,淡水に侵入するサメ類も
いそうだ.オオメジロの仲間も河に
侵入するが,ヒロアンコウザメ
Scoliodon laticaudusもいるはずだ.
写真を楽しみにします
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サメはいないみたい (ニイムラ)
2011-01-07 19:17:22
http://www.fishbase.org/summary/speciessummary.php?id=906
はメコンデルタではみつかっていないようだね。

laos にはたぶん昇ってこない。
FAOの図鑑 フリーだよ
http://www.fao.org/docrep/010/v8731e/v8731e00.htm
 によると、メジロザメの仲間もメコンでは確認されていないようだ。
 淡水のエイはたくさんいるのに面白いね。
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Scoliodon laticaudus (まつべぇ~)
2011-01-07 20:19:14
ベトナムの北部の河口,ハロン湾に面した魚市場でS.laticaudusを3尾見ました.写真も撮った.一般に日本に分布すると言われていますが,私は,この種は亜熱帯域以南の河口付近から河を主な生息場所とするサメではないかと思っていますので,日本にはいないと思います.だから,メコン河にも分布しているのではないかと思ったわけです.また,1970年代の魚雑に,ボルネオ島の南部の河で,日本のサメの研究者が本種を採集していました.それゆえ,ますますメコンにはいるのではないかな?と思っている次第です.
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サメ  (ニイムラ)
2011-01-08 11:18:34
メコンデルタのまち、チャウドックに泊まるから、市場を冷やかしてみることにしましょう。
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