リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

さよなら 川の人 

2010-11-04 18:52:01 | あなたをわすれない
このところ、あてにならない天気予報に翻弄された生活をしている。
降るかと思うと、降らない。そして雨量はそれほどでもないと予測すると警報が出るほどの雨量になった。

事故を知ったときも、そして、彼を送るときも、ボクはある川の畔にいる。

ボクは川の水位。流域に降る雨に合わせた行動をしている。
事故の10月。ボクは雨が過ぎ去るのを待ってこの川に来た。そして今月は豪雨をまってこその川にやって来た。雨により移動する魚を調べるためだ。

初めての川なので、降雨の予測がつかずとまどうことが多いと思っていたのだが、かの地では、今までの記憶などあざ笑う雨雲が彼を連れて行った。川は時として、容赦なく奪う。

その川は、ボクが住んでいる川ではない。その川には中流に可動堰がある。たぶん、ニホンでもっとも新しい中流の可動堰なのだと思う。その傍らで、ボクは堰を上る魚を調べている。もし、彼が声を上げなかったならば、吉野川にも同じような中流の可動堰が造られていただろう。

事故を知ったときも、そして、彼を送るときも、ボクは川にいた。
奇妙な偶然のようでもあるが、ある意味ではそれは必然とも言えることなのだと感じている。

 

         朝日新聞
毎日新聞
読売新聞


 






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9 コメント

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最上川ですか? (hal+)
2010-11-04 20:30:11
中流に可動堰、最上川でしょうか?
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中流に堰 (ニイムラ)
2010-11-04 21:03:42
中流にある堰はたいがい、可動堰化されているようですね。
 その意味でも、吉野川は貴重なんだとおもいます。
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川の神様に見込まれてしまったんでしょうね。 (鎌倉おやじ)
2010-11-06 09:56:50
大熊孝さんが、姫野さんの肺には水が入っていなかったとおっしゃってました。
増水前になんらかの事故で倒れて、流されてしまったようですね。
亡骸を見つけたのは、川の学校での教え子だったそうですね。

僕は著作とブログでしか姫野さんを知りませんでしたが、多くの大切なことを学んだように思います。

合掌
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感熱紙 (ニイムラ)
2010-11-06 11:47:46
姫野さんと会ったのは、彼が吉野川の運動を立ち上げようとしている頃でした。
どのようにして長良川河口堰の運動が急激に拡大したか、を知りたいということでした。その頃すでに長良川運動の主体からボクは離れていたので興味を持たれたようです。
 まだ、メールなどない頃です。連絡はもっぱらファクシミリでした。書類箱に一杯ほどのファクスがありましたが、かなしいかな、感熱紙は色あせて判読できない状態に、先年処分したところでした。
 彼がボクのアドバイスを忠実に実行したことは、A女史を運動に加えるな、ということかなぁ。
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Unknown (鎌倉おやじ)
2010-11-07 22:07:07
最近森関連でもA女史が動いておりますが。とある有名な林業家の方が、一緒には活動しないと言っておられました。
「あまご便り」の頃の彼女はどこに言ってしまったのでしょうかね。
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あの本 (ニイムラ)
2010-11-08 10:05:52
出版記念パーティに故入澤さんに呼ばれて出席した。その次の日、三人で話して、彼女が「運動」に参加することが決まったのだった。

 鎌倉おやじさん、どこかでお会いしてますか?
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恐縮です。 (鎌倉おやじ)
2010-11-08 12:14:02
是非お会いしたいと思ってはおりますが、面識はありません。たぶん。
分野が全く違い、私は門外漢で、本などを通してしか川や森の事がわかりません。
フライフィッシングはいたしますが。(ほとんどテンカラに近いですが)
今後ともよろしくお願いいたします。
一時、長良川関連の会員にはなった事があります。A女史が関係する。
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鎌倉おやじさま (ニイムラ)
2010-11-09 15:55:32
 思いがけず、昔のことを思い出しました。
 そのうち、
引地川で、アユ産卵場の掃除とアユの産卵を見る会をやろうかと思っています。
 
その折りにはぜひお越し下さい。
鎌倉からは少し遠いかな。

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引地川 (鎌倉おやじ)
2010-11-09 17:06:46
藤沢は直ぐですが、中流域になりますでしょうか?
日程が合えば参加したいと思います。
ブログ等でご案内いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
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