あめつちの詩

「あめつち」に響く歌声の持ち主「にいや」こと「新屋まり」が奮闘の日々を綴る。

突発性難聴に見舞われて

2024-04-27 | 奮闘中

着物の着付けをまた習いたいと

以前から思っていた。

フラダンスのレッスン会場と

同じビルに申し込んだ。

月1回。

何回か習ったら思いだせるかもと

考えたのだが

昨年から始めたお稽古事で

週末が超慌ただしくなった。

本業の合間でライブ準備に追われる。

この頃は母と愛犬の世話に手が

掛かるようにもなった。

20日の朝は着付け教室初日。

「あ~妙に疲れた~」と思いながら

高速道路で下山した。

私の体質なのだが標高差で

耳の不具合を起こすことしばしば。

聞こえづらくなるのだ。

だいぶ前のことだがインドを旅した時、

飛行機の着陸で気圧が変わったせいで

両耳に耳鳴りがしてほとんど

聞こえなくなった。

ホテルに着くと不慣れな英語での

やりとりに悪戦苦闘した。

あの時は翌朝まで聞こえなかったが、

大抵は1,2時間で治る。

物理的な気圧の問題ではなく、

不当な罵詈雑言を浴びせられて

直後、片耳が聞こえなくなった

こともある。

お医者さんが言われるように

原因不明ながらメンタルも影響を

及ぼすようだ。

この日は右耳が酷い雑音で

帰宅しても治らず。

母は耳が悪いのでテレビは爆音だ。

音量は40をゆうに超えている。

私にとっててちょうど良い音量は

25前後だがそれでは聞こえづらい。

30超えていたので「変だな」

とは思った。

何しろ耳鳴りが酷い。

両耳でザーザーピーピーと雑音がする。

右耳は何かで覆われている感覚がある。

音響リハでも聞こえづらかった。

いづれ治るだろうと思ったが、

バタバタしていたら6日目になった。

ネット検索したら耳鳴りも

突発性難聴の可能性ありと書いてある。

15年ほど前にも発症したが

あの時は館内チャイムの聞こえ方が

異常だったのですぐに病院に行って

分かった。

薬が効いて快癒した。

24時間以内に薬を飲まなくては

完治しないとその時知ったが、

ネットでは2週間以内に受診しろと

書いてある。

予定がぎっちり詰まった手帳を見て

「今日の午前中しかない」と思った。

耳鼻咽喉科で検査。

閉院になる前の病院では凄く

良く聞こえていると言われたものだが、

年齢的に見ても通常の聴力以下とは、

ショックだ。

左右差が大きいので突発性難聴

ですねとのことだった。

「3人に一人しか治らない

難治の病気です」と言われた。

ショックだった。

耳鳴りは時々あるのだし今回も

良くあるパターンの「気圧の変化」が

引き金なのだ。

治って当然と思っていた。

もしも治らなかったら音楽活動は

かなり厳しくなると初めて恐怖した。

歌活動に伴う喜び以上に

あれもこれも自分に足りないことが

目についてくる。

それは漠然とした不満につながり

エネルギー消費ばかり大きくなる

と感じていた。

「もうやめようかな~」という

淡い思いがよぎっていたっけ・・。

だとしたら耳の不調が実現化を

高速で叶えてくれることになる。

「ちょっと待って。」と怯えた。

このままの耳ではレコーディングや、

ライブ活動をすることは困難だ。

治ってもっともっと素敵な曲に

出逢いたい。

いつかまたレコーディングしたい、

ライブでまたお客様に会いたい。

歌活動を続けたい。

それが私の本心だと気づいた。

3日後に再受診は無理なので

6日分の薬を持ち帰った。

1回3錠を3食という薬もある。

私は薬嫌いだがちゃんと飲んだ。

液体の薬も2本×3回。

大量の薬に見合う胃薬も出た。

翌日、耳鳴りがほぼ無くなった。

ああ、また歌えると思った。

それは涙ぐむくらい嬉しいことだ。

3日目深夜にまた耳鳴りが。

良く寝て下さいとのことだが

訳あって就寝時間は遅い。

眠気を我慢することが多いし

いざ寝ようとすると眠れない。

無自覚に肉体とメンタルが

オーバーワークになっているらしい。

年齢と共にひとつのことに手間が

かかるようになった。

自分をもっと労わるように思考を

変えよう。

聞かれもしないのに人に

突発性難聴になったと訴える自分。

頑張り過ぎだ、大変なんだねと

言われたいのだろうね。

気づいたら笑える。

自分で身心の匙加減を整えて

自分でヨシヨシしたらよかろう。

それが苦手なので評価を求めては

空虚感にさいなまれる悪循環。

ってところかな。

本当の気持ちに従って生きるのが

一番大切なことだとも気づいた。

多くの人が無意識ながら自分に

嘘をついているのではないかと思う。

自分にまっすぐに向き合うことが

人生最大のテーマかもしれない。

完治まであと一歩。

より深く自分に向き合う必要が

あるのかもしれない。

その感覚は自分の感性がなせる業だ。

 


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