午前８時に起床する
合い挽き肉をじっくり炒めて細かく切ったアシタバを加えトマトケチャップで煮込む
そこへ茹でたスパゲティを放り込み良く混ぜて皿に装いフキノトウのザク切りを飾る
生のフキノトウの香りは鮮烈だ
それが鼻腔を刺激してクシャミが連続で飛び出す
あ・・・鼻血・・・
今はサクラソウが花粉を撒き散らす季節なので鼻血が良く出る
たぶん粘膜が薄くなっているのだろう
髪の毛根にも赤黒いカサブタが出来る
外来動物は厳しく制限されているのに外来植物には酷く甘いのは何故だろう？
ペットと園芸の業界の規模の差だろうか？
それならおかしいし気になる
午前８時少し前に起床する
寒さが少し緩んでいるような気がする
御蔵島から送られてきたフキノトウとアシタバを天ぷらにしてうどんに並べる
ありがたや ありがたや
御蔵島に住む K は予備校で働いていた頃の生徒だが科が違ったので直接の教え子ではないのだけれど
時を経て再会し安くて良く写る中古カメラの指南をしたところ「師匠」と呼ばれ今に至る
それもあって折に触れ御蔵島で採れたアシタバやカツオなどを送ってくれるようになった
功徳は積んでおくものである
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏
御蔵島のフキノトウはアクが少なく感じる
南国の島なのに不思議なことだ
午前７時に起床する
今朝も寒い どうしたものか
煮干し出汁で豚こま肉と里芋とニンジンと新玉ねぎを煮て味噌で味付けしたのを
茹でた蕎麦にブッかけて糸三つ葉を散らして手繰る
味噌は教え子が送ってくれた手作り味噌 里芋はいただきもの 煮干しはそのままにした
これで送ってもらった手作り味噌は使い果たした
そう書けばまた送ってもらえるのではないかという目論みである
賎しい男だ
もらって生きると決めたのは小学生の時だった
良寛様の伝記を読んで感動したからだが
感動した場所がひねくれていたのだろう
それとも大好きだった植木等の無責任男を観過ぎたせいだろうか？
働こう 働こう その人は輝くだろう という歌が好きなのにちっとも働かない
生まれ変われません すみません
このままで生きていきます
午前８時に起床する
いただいた新物のワカメを茹でて蕎麦に乗せる
そのうえにメカブ包丁で叩いたのも乗せる 長ねぎを散らす
サッと茹でただけのワカメはシャキシャキで歯ごたえ抜群だ
メカブはトロトロに粘っていて春の磯の香がする
海はとっくに春なのだ
この寒さは本当に去ってくれるのだろうか？と訝しむほどに今年の冬は厳しい
そのせいか体調もなかなか戻ってくれない
仕方無い・・・我々は自然の動きに従って生きていくしかないのだから
雑木林の公園にはクリスマスローズが咲いているはずだ
仕事の前にちょっとだけ歩いてみようかな？
午前８時に起床する
雪の予報は少しずれた
いただいた真ん丸な里芋と三浦大根とニンジンとゴボウと長ねぎで豚汁を作って喰う
出しは煮干し多め 味噌はいただきものの手前味噌
いただいた真ん丸な里芋はビリヤードの玉より少し大きい
煮ると滑らかで土臭さも無い
プロが作る野菜の凄みを感じる
三浦大根は青首よりも早く煮えるので忙しい朝にはありがたい
煮た三浦大根の美味さは言うまでもないだろう
昔は大きくて長い三浦大根が安く手に入ったものだった
今は青首だらけで淋しい
大企業のコントロール下におかれることなく地野菜を作り続けるのは大変なのだろう
みずみずしい三浦大根を頬張り味噌味のつゆをすすると咳が出た
なかなか治らない
春よ来い
午前７時に起床する
ダウンジャケットを羽織り可燃ゴミを駅前の搬出場所に出す
通勤する人たちは皆マスクをして足早に仕事場に向かっている
いただいた柴漬けとちりめん山椒をバターを絡めたスパゲティーに和えたら
火を止めて角が立つまで泡立てた卵白を放り込み素早くかき混ぜ皿に装い
てっぺんに卵黄をポトリと落とす
今朝も酷く寒い
胸の奥から喉元まで上がっていた痛みがまた少し下がった
焦ってはいけない
こじらせて胃潰瘍になって仕事に２ヶ月穴を開けた記憶が甦る
栄養を摂りながら弱めの薬を上手に使い自らの治癒力で治さねば
今日明日明後日明々後日と仕事が続く
頑張れ還暦爺！
今日は少しだけ暖かくなるらしい
午前８時に起床する
いただいた九戸軽米の韃靼蕎麦を茹でていただいた厚木の鮎の甘露煮を乗せる
ホウレン草のお浸しとセロリスティックを添えて長ねぎを散らす
韃靼蕎麦は黄色い
有効成分のルチンは普通の蕎麦の１００倍近く含まれているらしい
ルチンは血行改善に効くと言われているが蕎麦ばかり喰っている私にそれは感じられない
だいいち健康に良いから蕎麦ばかり喰っているわけではない
好きだから喰っているだけなのだ
これからも蕎麦を喰い続ける
午前７時に起床する
寒い！昨日の朝より寒い！
いただきものの鳴門ワカメを戻し茹でたホウレン草とジャコ天といっしょにうどんに乗せる
うどんのつゆの出しは鯖節 味付けは塩と味醂と黄ザラ 醤油は色付けだけ
ホウレン草の根っこが甘くて美味しい
噛み締めるとほんのり春の土の香りがする
つるつるっとうどんを啜り込みたい気持をぐっと抑えて良く噛む
じゃこ天は口の中で擦り身になるまで噛んで飲み込む
ああ！これじゃぁ美味くもなんともないよ！
我慢我慢
調子が良くなったら見てろよ！
午前８時半に起床する
仕事が続いたのでまた少し喉が痛む しゃべり過ぎかな？
炊きたての岩手の自家製米にいただいた新わかめで味噌汁を作って添える
いただいた数の子の粕漬けといただいた昆布の佃煮と海老ちりめんを角皿に並べる
もともと体力が乏しいうえに喉も弱くてさらには還暦過ぎて身体はますます衰え
それに合わせて仕事量も少しづつ減らしているものの追いつかず・・・辛い
引退したくとも喰うに困るのでそれも出来ず
若くして「引退します」と宣言する若者をうらやんで緑色のパーカーを羽織る
思ったよりも気温が低いのでダウンジャケットをそのうえに羽織る
喉は痛いがコーヒーは飲みたい
エチオピア・モカを挽く
甘酸っぱい香りで頭が覚醒してきた
もう少し頑張ろう
午前７時半に起床する
なんでもイイから緑色のモノを喰おうといただいた茶蕎麦とよもぎ蕎麦を茹でて冷やして器に装い
稲庭うどんに付いていた胡麻汁をまわしかけ良く掻いた納豆を乗せ大根おろしを飾って手繰る
年賀状のお年玉当選番号が発表されいたので照らし合わせる
いつもは切手シートが７〜８枚当たるのだが今年は１枚だけ
当たっていても交換したことは無いけれど
予兆はあった
いつもひとりだけ遅れていた
燃え尽きてしまった？
旅人にでもなるのだろうかと訝しみながら緑色の蕎麦を手繰る
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