S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

花がみている

2012-07-21 15:53:45 | Weblog
飯館村のアジサイの花の写真を森住卓さんの写真ブログで見た。

森住さんは誰もいなくなった村に咲いた桜の写真も以前撮っていた。

誰もいなくなった村に昇る初日の出の写真は、泣けてくるほど美しかった・・・

ひとのいない所に咲く花は、なんでこんなにきれいなんだろう・・・
きれいと一言で言い表すのも少しちがっていて、美しさと哀しさが表裏一体になっていて、
花の色をよりあざやかにしているような気がする。

花屋さんにある花より、もっと寡黙で強い、花自体がひとつの視線と化しているような・・・

花が見ている。



再稼働反対デモは、政府が下火になるのを待っているらしいけれど、日を追うごとに、
全国に飛び火し、大阪も札幌も仙台も名古屋も、参加者が増えている。

官邸前では白い風船を持った人がたくさん、そして警察官の数も増えている。

ピラミッドの上部ばかりを意識して政治をしていたけれど、ピラミッドは当然、中部、下部のほうが質量が多い
それを実感するように、人々は増え続けている。

毛沢東があの悲惨な文化大革命の前は、なぜあれほど人民の心をつかんでいたのか?といえば、毛沢東は
食えなくなると民衆は不満が爆発する・・・・ことを知っていた。

ピラミッドの上ばかり、気にしていたノダ総理は、民衆の苦しみがわからないのは当然。

今、この国は生活が苦しい人、仕事が無い人、震災で苦しんでいる人、原発でふるさとを追われた人
苦しくかなしい人がとても増えている。

コイズミ政権のころからこの国は、負の方向に傾きはじめた。
そのころからの人々の不満、不安はいくら封建時代を耐えた歴史のある国民だって限界値を
こえている。


原発だけでなく、そのほかのすべての政策の不満が一気に吹きあがってくる。

この抗議行動はどこへ行き着くのだろう?


そんなことさえも、原発で失われた誰もいない村に咲く花はあざやかに見ている。

反原発批判をしていた吉本隆明氏が生きていたら、今の状態をどうみるだろうか?